NHK土曜ドラマ「ハゲタカ」はお勧めだ

2007-02-18 16:11:31 | シネマ
およそテレビに於いて、土曜日の夜ほど私にとってつまらない日はなく、
昨夜もまたしょうがないから『不思議発見』でも眺めてようか、と思いながらチャンネルを変えていると、
NHKが何だか良さそうな映像を映し出している。

どれどれと見入っていると土曜ドラマ「ハゲタカ」というのが始まった。

これ、ね、、、、いいです。、、お勧め。



話は20世紀末のバブル崩壊後の日本を舞台に、
土地価格の暴落、証券会社や生保の倒産、銀行の貸し渋り、ハゲタカファンドと呼ばれた外資系金融機関の暗躍など、
ついこのあいだまで私たちが体験した経済地獄を、
そこに否応なく巻き込まれていく人々を通してえぐり描き出している。

原作は経済小説の新鋭・真山仁。

主演は、
唐十郎と共に劇団状況劇場設立し、その後舞踏集団『大駱駝艦』を主宰する麿赤児を父に持つ大森南朋。

その他、
撮影途中、肺癌の手術をした柴田恭平、
飲酒運転で信号無視し出演を辞退した中村獅童に変わり起用された松田龍平、
中尾彬、栗山千明など。


このドラマの題材自体は、私自身が実際につい最近までその渦中にあった銀行の貸し渋りや
知人の破産、自殺、などおよそ他人事ではない話で、
まだ私の脳裏には、あの銀行員達の冷たい視線や追い詰められて自殺した知人の顔、
自己破産した友人の生気のない目がありありと浮かび、
まだ私が棲むこの街には、彼らの血の臭いがべっとりと染み付いているような気がする。


これからも私が住むような地方都市には、あの頃とは違う困難が続いていくのであろうが、
このドラマを観ながら
『あぁ、よくまぁ、これまでの所は何とか生き延びることができたものだ』
と冷たい汗をかかずには居られなかった。


サラリーマン諸氏もさることながら、
零細の経営者には是非是非ご覧になることをお勧めする。




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