『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』

2008-08-28 16:26:56 | シネマ







『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』  
出演 ロバート・デ・ニーロ, ジェームズ・ウッズ
監督 セルジオ・レオーネ




『ゴッド・ファーザー』といえば、イタリアン・マフィアを描いた歴史に残るギャング映画だが、
この『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』もまた、
ユダヤ・ゲットーのギャングを美しい叙事詩として描いた作品として
おそらく歴史に残る名作と言っていいだろう。

このふたつの名作にロバート・デ・ニーロが出演している事は
特筆すべき事ではないが、彼の演技の確かさを物語る証しではある。


『ワンス・アポン~~』は『ゴッド~』のような組織犯罪としてではなく、
ユダヤ人街のキッズ・ギャングたちが長じていっぱしの顔役にのし上がっていき、
獰猛な太陽がいつしか暗橙色になって西に向かうように老い、
いつしか山陰にその姿を消し去るような、
40年間に亘る、輝きと消滅を、5人の仲間、一人の女性を中心に、
ゆったりとした間合いと、
その断片全てがノスタルジックな絵葉書になりそうな映像で、
まるで美しく危険な豹をゆっくりと撫で回すように表現していく。


デニーロの素晴らしさは言うまでも無いが、
カミソリのような狂気とシャープな頭脳を持ったマックス役のジェームズ・ウッズが素晴らしかった。

また、ヌードルス(デニーロ)とマックスの間で彩りを添える
デボラの少女時代の子役があまりに麗しかったので調べてみると、
あのジェニファー・コネリーで、この作品がデビューであったらしい。

今のジェニファー・コネリーも別に悪くは無いが、
ブルー・ダイヤモンドが長年を経て、
宝石箱から出してみたらイエローダイヤモンドに変わっていたほどの落胆はある。




★★★★★








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