『リトル・ダンサー』

2008-07-08 13:08:21 | シネマ







『リトル・ダンサー』
出演: ジェイミー・ベル, ジュリー・ウォルターズ 監督: スティーヴン・ダルドリー

英国アカデミー賞
主演男優賞(ジェイミー・ベル) 助演女優賞(ジュリー・ウォルターズ) 英国作品賞
放送映画批評家協会賞 子役賞(ジェイミー・ベル)
日本アカデミー賞 外国語映画賞
エディンバラ国際映画祭 観客賞



華々しい受賞である。
これらの他にも50の映画賞で100部門ものノミネートがあったという。

物語は1984年、英国北部にある保守的な炭鉱町に住む少年が、
その当時、その町では、女性の為のものだと思われていたクラシック・バレーに夢中になる。
炭鉱で働き男の中の男を自負する父や兄は驚き嘆く。
しかし、少年の“踊りたい”という情熱はやがて父の心を動かし、、兄も、、
少年の家族や回りの人たちは貧しい中からやり繰りし、
少年はロイヤル・バレー・スクールのオーディションを受ける為にロンドンに向かう、、、


素晴らしい物語で、家族愛、ジェンダー差別、貧困、夢、、、
いかにもアカデミー賞が好みそうな要素が勢揃いしている。

しかし、私は幾分退屈だった。
期待し過ぎていたからかも知れない。

少年のダンスは、無論最初はへたくそに演じているのだろうと思ったが、
最後まで、映画にするほどの感嘆すべきそれでは無く、
凡庸で、切れが悪く、いかにも付け焼刃的で、落胆した。
(ラストの場面にロイヤル・バレー団でプリンシパルを務めたアダム・クーパーが
 成長した少年役で特別出演しているが、、これは鳥肌ものの美しさだった。)

私自身は男性のダンサーに偏見を持ったり、
同性愛者にことさら嫌悪感を持っている方ではない、と思っていたのだが、

、、、、特別この映画にアレルギーがあったというのでは無くて
、、、んー、、何ていうか、興味が持てないというか、、なんとも思わなかったのだ。


大勢で何かの舞台を観ていて、
周りの全てが歓喜の涙を流して興奮している時に、
何が良かったのか理解できず、、きょとんとしているような感じだった。





★★★☆☆












最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
アダム・クーパー (buruma)
2008-07-08 16:28:12
あら、これもまったく同感です。
良い映画なんだろうけど、少年のダンスが
到底バレースクールを受験するには無理な気がして
ちょっとしらけました。
最後にバレーダンサーが登場した時思わず息をのみ
ここからもっと見せてーと叫びたかったです。
少年と芸術の物語ならば「コーラス」の方が好きでした。
返信する
背筋 (P@RAGAZZO)
2008-07-08 17:56:47
やぁ、うれしいなぁ!
僕だけがおかしいのかも?、、と気落ちしていた所でした。(笑)

アダム・クーパーは素晴らしかったですね。
後ろから見る彼の背筋の美しいこと!
ラストの彼の豹のような跳躍が無かったら、
この映画はぼんやりしたものになったでしょうね。
返信する