鹿笛:「まだか、うどんは」「こっちが先や。もうだいぶ待っとるんや」… /奈良
「まだか、うどんは」「こっちが先や。もうだいぶ待っとるんや」。
繁盛しているうどん屋のお客ではない。
5日夜に薬師寺(奈良市)の花会式が満行を迎えた後、本坊でうどんの振る舞い(無料)があった。
それを待つ一部の参拝者たちの怒声だ。
まさか、薬師寺でこんな場面を見るとは思わなかった。
しかし、私も口に出さなかっただけで「早くして」と思っていたのは事実。
人のことは責められない。
人々が気付かぬうちに犯した罪を懺悔(ざんげ)し、幸せを祈るのが花会式だ。
その満行を見届けた直後なのに、心穏やかにうどんを待つことすらできないのだから、人間は罪深いと思ってしまう。(花澤)
毎日新聞 2010年4月24日
うどんくらい
銭出して食わんかい!
この頃、唖然とさせられることが多いですね。
気分はタイトルの通りです!
仏法で言うところの餓鬼道さながらですね。
それも由緒あるお寺さまが舞台とは・・・。
このところの日本人の意識に何かしら卑しいものを感じますが、
このうどんの話は
それを象徴的に現わしているように思います。
貰えるものは何でも貰え。
貰わないのは損だとばかりに
殺到したり怒声を発したりする。
恥を忘れてしまっているのですね。