パリス・ヒルトンである。
この人、悪質な飲酒運転や無免許運転などでロサンゼルスの刑務所に収監されたが、
たった3日で出所し、自宅で残りの刑期を過ごす事になってたが、
世論の激しい批判を受け、翌日再び刑務所に舞い戻る事になったそうだ。
そりゃまぁそうだよな。
パリスは『寒い』だとか『メシが喉を通らない』とか言っていたらしいけど、
寒いのは他の受刑者も一緒だし、メシだって「臭い飯」っていうくらいだから、
あんまり美味いモンでもないだろう。
彼女は先月の公判では判事に
『サインをいただけるかしら?』とか言ってなかなか余裕だったらしいが、
今回はロス地検の尋問の時間に現れず、
『電話で話し合いたい』と求めたらしいが、結局警察に手錠をかけられて連行された。
その後同地裁で判事が『刑務所内に戻り残りの刑期を服役するように』と言い渡すと、
パリスは傍聴していた母親を振り返り
『ママ、間違ってる!』
と泣き叫んだそうだ。
、、、、、、まったく、間違っていない。
ただ、当局の右往左往のおかげで、
彼女が味わう必要の無かった余分な苦痛を感じさせられる羽目になった事は
いくらか気の毒ではあった。
つまり、当局が妙な手心を加えずにパリスを通常通りに服役させておれば、
彼女は最悪の気分ながら『仕方がない』と諦め、
『刑期を終えるまでの辛抱だ』と己に言い聞かせ、メシもそのうち食っただろう。
しかし、当局の手心のおかげで、
パリスの辛抱と諦めの、、その、、『覚悟』、、のようなものが、
仮出所によっておそらく熔解してしまった。
一度熔解してしまった『覚悟』を、一日置いて再び凝結し直すというのは、
常人でもこれなかなか容易な事ではなく、
ましてやパリスのようにワガママ気ままに人生を舐めて生きてきた人間にとっては
至難の事であると想像する。
とは言うものの、
これもまた、神の与えたパリスへのお仕置きであると考えれば、
さもありなん、、と思うところでもある。