『NINE QUEENS』

2007-01-12 19:41:10 | シネマ
アルゼンチン映画  監督/脚本フェビアン・ビエリンスキー


ベテラン詐欺師マルコスはある日、
おぼつかない手口で店員を騙そうとして捕まりかけた青年ファンを救う。

マルコスは彼に手を組んで一儲けしないか、と誘いを持ちかける。
若いファンは誘いを受けることにする。

そしてマルコスはとうとう大金稼ぎの話を嗅ぎ付けた。
旧知の老詐欺師が幻の高額切手<NINE QUEENS>の贋作を制作したというのだ。
彼らはその偽物を入手し、切手コレクターの大資産家が宿泊するという高級ホテルに向かう。
売ることができるチャンスは一夜限り。
そしてそのホテルにはマルコスの妹バレリア(レティシア・ブレディス)の姿も。
果たして、最後に大金を掴むことができたのは誰か…?


この映画、2001年アルゼンチン映画祭で作品賞・監督賞ほか7部門を受賞したほか、
世界各国での映画祭で数々の賞を受賞するなど話題の作品。とある。


、、、、、、、はっきり言って全然つまらなかった。


大体、冒頭ファンがつり銭詐欺をするシーンがあるが、あんなモン、
あれで騙されたレジの女性。ちょっと脳味噌が湯豆腐でしょう。
騙した金額も50アルゼンチンペソで2000円弱。

で最後の勝者が手にした金額が20万ドル、、、2400万円くらい、、、
しかも数人で分けるんだよ。
、、、、せこい、、せこ過ぎる。

映画の制作費のほうがよっぽで高いじゃない。
映画観てる間ずぅ~~と金の計算しなきゃイカンので、途中で訳わかんなくなるし。


ただ、面白かったのは言葉。


アルゼンチンはスペイン語圏で、もちろんスペイン語を話すのだが、イタリア系の住民も多く、
このイタリア系統の荒い言葉遣いが現在のアルゼンチン人全体の性格に受け継がれる。

そのため、アルゼンチンのスペイン語にはイタリア語の影響が強く見られ、
その独特の抑揚から「スペイン語の中でもっともセクシー」との呼び声も高い。

つまり先日の『タブロイド』に見られたエクアドルのスペイン語が鋭い刃物のようであるのに比べ、
はるかに艶めかしく色気があるのだ。

又アルゼンチンは肉料理などを中心に充実した食文化の歴史があり、
多くのイタリア移民が持ち込んだパスタ類や、菓子類等もバラエティに富んでいる。
そして世界有数のワイン生産国である一方、ほとんどを国内消費するため海外にはあまり知られていない。
(ちなみに私はアルゼンチンワインが大好きだ)

さらにはアルゼンチン・タンゴに代表されるように国民は音楽を愛し、人生を楽しむことをよく知っている。


この国は2001年、対外債務の返済不履行宣言を発する事態に陥り、経済が破綻。
国際的な評価は地に落ちている事はよく知られているが、
アルゼンチンにおいて最も留意しなければならない犯罪は、置き引き、強盗、引ったくりと言われ、殺人等は比較的に少ない。

先の食生活やワイン消費事情などを考え合わせると、
国民性のせこい穏やかさ、というか、享楽主義の側面が垣間見える。


こうして見るとアルゼンチン、、、チョット旅してみたい国でもありますね。



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2 コメント

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肉食 (岩と石)
2007-01-13 07:01:35
>>>アルゼンチンは肉料理などを中心に充実した食文化の歴史があり

アルゼンチン人の一人当たりの牛肉消費量はダントツの1位といわれていますね、また、肉がタダみたいに安い。

名前は失念しましたが、この地に菜食文化を紹介したのはある日本人だと言われていますね。


音楽家の坂本龍一は、以前菜食主義者でしたが、「闘争心が失われてしまう気がする」との理由でやめてしまったとの事。なんかわかる気がしますね。

アルゼンチン出身と言えば、僕はやはりマルタ・アルゲリッチ
この激情の女性ピアニストはもちろん肉が好きなのでしょう。


と言うことで ヴィヴァ! 肉食!
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ディエゴ岩と石 (P@RAGAZZO)
2007-01-13 11:19:49
>>アルゼンチン人の一人当たりの牛肉消費量はダントツの1位といわれていますね

ホントだ!一人当たり60キロ(日本人の7倍)も食うんですね。

ワインも今でこそ年間40リットルですが、
60年代末までは90リットル(国民一人当たり、、赤ちゃんも含めて)も飲んでいたらしい。
これは日本人が年間一人当たり1リットル弱ですから驚異的ですね。

しかし考えてみると90リットルといえば年間ワイン120本ですから、、、
岩ちゃんはアルゼンチン人より飲んでる、、事になるねぇ(笑)
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