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アラスカはアンカレッジで開かれた国際捕鯨委員会(IWC)総会で、日本政府代表団は
「IWCは日本の捕鯨地域の窮状を認めているのに、正当な要求を否定した。
日本の忍耐は限界に近い」と指摘。
さらに
「IWCへの対応を根本的に見直す可能性がある。例えば、IWC脱退や新たな国際機関の設立などだ」
とIWC脱退も含め対応を検討する方針を明確にした。
こうした日本政府代表団の決然とした発言に、
日本小型捕鯨協会の磯根会長は感極まって会場から飛び出し、泣き崩れたそうだ。
まぁこのIWC脱退自体は、水産庁が『脱退はまぁ例えばの話です』とやんわりと否定しているが、
IWC総会がかなり険悪な雰囲気になった事は間違いないところだろう。
そもそもこのIWCというのは
『鯨資源を上手に利用して、捕鯨産業の発展を促す』
という目的の組織だった訳で、
これがいつの間にか、捕鯨を全面禁止する組織になってしまった。
又日本が怒るのも無理の無い話で
IWCは米アラスカのイヌイット族やロシアの先住民には沿岸捕鯨を認め、
日本沿岸の小型捕鯨はこれを認めない判断で、
日本側は「ダブルスタンダードだ」と反発しているわけだ。
しかも日本の沿岸で捕獲するのはミンククジラで、
このミンククジラは、IWCの科学委員会自体が
『ミンク鯨は決められた制限量を捕獲しても鯨資源を減らすことがない。』
と太鼓判を押したにも拘らず、IWCはその捕獲承認の申請を却下してしまった。
この決議に怒った当時の科学委員会最高責任者のフィリップ・ハモンドさんは、抗議の辞任をしている。
そりゃそうだよな、それじゃ何の為に科学的に調べる必要があんだよって話だもんな。
更には日本側は、
『日本の沿岸で捕獲した鯨肉の消費を地元に限り、
北西太平洋の調査捕鯨枠から沿岸捕鯨の捕獲数を差し引く』
など、妥協に妥協を重ね、譲歩したにも拘らずIWCはこれを認めようとしなかった。
現在世界で捕鯨をしている国や地域は、日本、ノルウェー、アイスランド、フェロー諸島、フィリピンなど少数で、
多数決という事になれば捕鯨国に勝算は無い。
反対している欧米、豪、ニュージーランドなどは鯨を食う文化が無いばかりでなく、
鯨が食用として用いられれば牛肉の消費が減る訳で、
自国の利益に反すると言う事情もある。
しかし、無論彼らはそんなエゴはおくびにも出さず、
『鯨は賢いから』とか『カワイソウだから』というような、
まったく論理的でない情緒的な方法で世界の人々の賛同を得ようとしている。
『IWC脱退』自体は私自身もどうか?とは思うが、
日本が『まぁまぁ、なぁなぁ』ばかりではなく
骨のあるところを示したのは良かったのではないか。
と、まぁ、、このように、ぼんやりと思っている。