よしべや自然博物館

2022年11月の月蝕を契機に電視観望を始めました。
通信販売とSNS頼りに頑張ります。
天文初心者の悪戦苦闘の記録。

電視観望の覚書024(2024/07 月の観望)

2024-07-27 01:00:00 | 覚書・機材

天体観望歴1年8ヶ月の未熟者のパワーアップ月間として、7月は月の観望に取り組みました。その覚書。

機材
A.Seestar S50(ZWO社製スマート天体望遠鏡)

B.130PDS(SkyWatcher社製13cmニュートン式反射望遠鏡、F5)+ZWOASI585MC(+サイトロン0.75×レデューサ)

C.SkyMax127(旧名Mak127、SkyWatcher社製反射屈折式望遠鏡)+26mmアイピース+iPhoneSE3

D.Evoguide50EDⅡ+ZWOASI715MC+フラットナー

*B、C、Dの架台はVirtuosoGTiで、月の1スターアライメント後そのまま追尾。Cは電源入れずに時々手動操作。
*B、Dの撮影はSharpCapPro4.1、スタック処理は、ASI VideoStack。最後の画像のみASICapでのテスト撮影。

Aについて

お手軽度No1。最短5分で観望。撤収1分。それで平均以上の観望と撮影ができる。短所は、自動導入経緯台であるが、月の自動導入は(私の場合)ほとんど失敗する。(^^;他のユーザーの方もXで月の導入が一番苦手とのツィートがある。手動導入に慣れると大したことないが。(月導入については、星見娘の覚書001(Seestarで月の導入) を参照)

Bについて

解像度No1。短所は準備に時間がかかる。その1つは外気順応。観望前に1時間以上外気に触れさせ、天体望遠鏡の温度と外気の温度を同じにしなければならない。ちょっと面倒。2つ目は私のCMOSカメラでは大きい月の全体を入れられない画角(レデューサで取りあえず解決)。3つ目は、ファインダーが必要。流石にこのクラスとなるとファインダー無しで導入は困難。良いとこは、ピント合わせに減速ノブというのがついていて、ピントの微調整ができる。
まあ、私の機材では一番です。

Cについて

(画像は40mmアイピース装着)
眼視No.1。ファインダーはあった方が良いが無くてもなんとかなる(ただし導入に時間がかかる)。VirtuosoGTiに搭載して手動での観望も多い。電視観望では見れない月の表情を楽しむこともできる。流石にスマホでコリメート撮影する時は、電源入れて追尾している。外気順応必要。
CMOSカメラ使用では私の環境では、全体が写せないので、今は眼視に使ってます。

Dについて
お手軽度No2、解像度No.2。小さいんで扱い易い。フラットナー装着で像も引き締まった感じがする。難点はピント合わせ。苦しんでます。(^^;私レベルでは気もつかうし時間もかかる。しかし、Bに近い月が撮れるので継続的に観望するならこれかなと思っている。

以上ですが、ⅩなどのSNSの投稿を見ると、同じ機材、同じ鏡筒、同じカメラ使って私とはレベル違う画像沢山見ました。未熟者の個人の感想であることにご注意下さい。(^^;

各々の月の画像については、こちらから 

サイトロンの0.75×レデューサなどについては、こちらで勉強させて頂きました。
0.75×は、本来F5~F6のアクロマート用に開発されたものですが、Mak127でも有効との内容。この記事を読ませて頂き、それなら私も130PDSで試してみようと思いました。R77-Maabowさんいつも有り難うございます。〈(_ _)〉

その他)
月について他の方のSNSの投稿を見て、今さらだが気付いて驚いたこと。
ASI585MC、Uranus-C(PlayerOne社製)、SV705C(SVBONY社製)は、同じSonyのIMX585センサーを使ったCMOSカメラだが、解像度が違った。
SV705C 3856×2180
Uranus-C 3856x2180
ASI585MC 3840×2160
(カタログ値)
これから暫く満月の画角は大きくなっていくので・・・少しの違いはそんなに関係ない。とは思うがちょっと損した気分。(^^;

よしべ~の業務報告
2024/07/25・26
曇り空の中、Seestarで月撮ってみました。
25日

26日
土星も、4倍からのピンチアウト拡大スクショ

そして、冥王星、どれが冥王星かわからず(^^;
撮ったことにならない。(^^;
なお、遠征は悪天候のため延期中。








星見娘の覚書001(Seestarで月の導入)

2024-07-25 00:59:00 | 覚書・機材


『Seestar S50』の一番苦手なこと。
月の導入。(よしべ基準;^^)

フォローさせていただいている方のXでの会話
『Seestarどうなってるの月も導入できない』
『Seestar、月が一番苦手なんです』

う~ん名言。言語化されたことで、よしベ~もそうだよなと思いました(^^;

現在Seestarアプリの2.0.0のβテストが進行中で、正式版が公開されると状況は変わるかもしれませんが、現段階の私の月の導入をまとめておきます。

A.ファインダーをつける
王道。完璧。短所は後述のCができるようになると準備がめんどくさい。(^^;
用意するのは、厚手の剥がせる両面テープと底面が平らに近いレッド・ドッドファインダー。
そして、こんな感じ
ファインダー合わせ必要。昼間の風景撮影でも活躍。
あとは、自動導入が失敗したら、ファインダーを覘いて導入。

B、夜、既知の星が見える時
ア、1度その既知の星を自動導入する(Seestarは恒星やDSOの自動導入は殆ど失敗しない)。これで夜空とSeestar内の星図の同期がおこなわれるので、その後月を導入する。
イ、アで失敗する場合は、星空モードで、月の直ぐそばまで導入し、手動で月を導入後、月モードに変更する。
短所は昼間や曇り空の月に使えないこと。

C、Aのものぐさ版
月の自動導入が失敗したら、先づ、手動で左右を合わせる。望遠鏡部分の中央へ月を導入。中央が分かりにくい時は、上の画像のように箸やストロ―を貼り付けておくとよい(慣れると貼り付けなくとも心の眼であると思ってできるようになる)。
月が導入出来てないときは、さらに望遠鏡部と本体の隙迄を使って追い込む。


そして上下を合わす
望遠鏡部から覘くと上のような感じ。ギリギリ見えるか見えないかぐらいにする。
これで導入できてなくても近くに月がいると、いる方が明るいのでその方向へゆっくり慎重に動かしていく。

そして月の観望開始


私、自也共に認める不器用ですが、人間慣れと言うものは恐ろしいもので、今は、ストローなしのCの方法で、Seestarの自動導入失敗から2~3分で月の観望できてます。
(^^;

*水平だしについて
月を観望するベランダは揺れるので、いつも適当です。Seestar本体から求められた時に、1°を目標に行ってます。
(^^;
固いところに設置してレベラー使って水平だしすると自動導入出来るらしいですが、経験ありません
(^^;

なお、今回もSNSの発信を参考にさせて頂いてますが、Cはボスケさんと成澤さんのYoutubeほぼそのまま。かなり昔のものなので、確認できたらリンク張らせてもらいます。














電視観望の覚書023(夏至付近の満月の南中高度が一年の内で最低だった件)

2024-06-21 01:00:00 | 覚書・機材
Xで流れてきたツィート2件
その内容
1、6月21日は夏至。6月22日の満月は南中時で今年最低高度。風景を入れて満月を撮るチャンス。
2、1の内容+その理由(満月のとき、月は太陽と180°反対に位置するから)

言われて見ればその通りですが、これまで考えたことなかった。(^^;
夏至辺りの太陽・地球・月の配置

観測者視点で

夏至の日の太陽の南中高度
=90°-緯度+23.4
*23.4°は地軸の傾き

夏至付近の満月の南中高度のめあす
≒90°-緯度一23.4
(実際はこれに18年周期の若干±が入る)


☆簡単な用語の説明(正確ではありませんが;^^)
南中・・・天体が真南にくること。
高度・・・空にある物体の高さ、天体については角度で図る。
南中高度・・・天体が南中したときの高度。一日の内で一番高い。
夏至・・・太陽の南中高度が1番高くなる日。天文学的には南中した瞬間を夏至、その日は夏至日という。
 又、この日の太陽は、一年の内で一番北寄りで日の出、日の入をし、昼の時間は一番長くなる。

*アバウトに用語・内容を記述していますのでご注意下さい。
例、23.4°=公転面に対して垂直な軸から図った地軸の傾き

参考ツィート
1)加藤さんのツィート
2)村木さんのツィート
勉強にはなったが、今日も悪天候。
土曜日からの一週間

う~ん。(^^;
笑うしかないな。

ツィート情報追加
3)天文学者Avellさんのツィート

5)国立天文台の夏至・冬至の高度の違い(太陽観測用望遠鏡で)












電視観望の覚書022(Mak127+ASI585MC プレートソルビング)

2024-06-09 00:59:00 | 覚書・機材

I、はくちょう座 C15/NGC6826まばたき星雲 by SKYMAX127+ASI585MC
 (直焦点、焦点距離1400mm)
Ⅱ、SKYMAX127+ASI585MC+ASIAIRでのプレートソルビングテスト
(以下、SKYMAX127をMak127と記す)

Mak127でのDSO観望は、レデューサーを使ってのものがネット上で多く発信されている。最近レデューサーを使わない素のMak127でDSO観望がでてきたので、リング星雲の中心星みたい一心で私も同歩(^^;
3日間の悪戦苦闘の記録(Ⅱ)。まともにライブスタックできたのはまばたき星雲のみ。(^^;まあ、それでも1つ撮れただけ良かった。達成感あるし。

結果)
(1)焦点距離1500mm表示で販売されているMak127は、マクストフカセグレン式の特殊性で1400mm、1577mm(ヘリコイドで延長)で合焦させることができた。(ネット情報を加えると延長筒を使用して1400~1900mmで合焦させることができるらしい。)
(2)焦点距離1400mm画角0.46°×0.26°でASIAIRのプレートソルブに成功*。自動導入が可能になった。(これって惑星自動導入できるということ。実際やっている人がいる。欲張らなければ惑星観望が楽になる~)

*ASIAIRのカタログでは0.2°~33°でプレートソルブが可能とのこと。

I、まばたき星雲
画像イ、CBPフィルター使用、30秒露出10枚のライブスタック、

(トリミング、きつめの画像調整あり、スマホ用ペルチェファン冷却あり)
まばたき星雲ははくちょう座の惑星状星雲。HST(ハッブル宇宙望遠鏡)の画像は魅惑の瞳だが、私、未熟者の画像は・・・;^^)まあ、これは第1歩(と思いたい)。
FMA135に勝ってるかどうかはビミョー(記録070)。
画像ロ、ライブ画面+焦点距離表示


Ⅱ、プレートソルビング テスト
(1日目)
ネットで色々調べると、皆さん延長筒を付けているので、私もSVBONYのヘリコイドつけて気持ちだけ延長して望む。曇り空。こと座のベガがどうにか目視できる。兎に角ピント合わせねばと必死。ベガでピント合わせと考えたが、導入できず、色々やってライブ画面を見ると、うす~いドーナッツ発見、ドーナッツをどうにか星に見えるまでに合わせることができた。プレートソルブはこと座のβ星シェリアクで1回だけ成功。この結果ASIAIRの焦点距離表示が1577mmに書き換えられたと思われる。
(2日目)
曇り空。成果なし。赤道儀化AZ-GTi+ASIAIRでベガの自動導入を試みるが永遠と100秒プレートソルブが続く。他も同じ。
(3日目)
はじめ大星夜のち曇り。ヘリコイドを外し、ガイド鏡をレッドドットファインダーに変えて望む。色々なことを試す。途中何かわからないが少し明るい星が入ったのでバーティノフマスクで気持だけピントをつめる。
ふとASIAIRの焦点距離表示を見ると1577mmのまま???ヘリコイドはずしたよ~
手動で1500mmに書き換える。導入画面に戻りGOTOすると、これまでの100秒プレートソルブの失敗が嘘のように10秒たらずでプレートソルブに成功。\(^o^)//そして、あっさり自動導入OK
なお、後でASIAIRの焦点距離表示見ると1400mmとなっていた(画像ロ)。

ここから急いでレッドドットファインダーをガイド鏡に変えるが、時既に遅し;^^)
リング星雲もガイド星も窓枠を越え観測範囲外へ。(^^;もう1日頑張るか~ハァ~
それならM56球状星団


雲でライブスタック3枚で終了。
あと色々試したが、雲が出てきて成功したのははじめのまばたき星雲のみ;^^)また次頑張る。(^^;
取りあえず1歩前進できた。

テスト日6月5~7日
場所メダカベヤ観測所
機材
主鏡 SKYMAK127+ASI585MC+CBPフィルター
ガイド SV165+ASI120MM-mini+UV IRカットフィルター
架台 赤道儀化AZ-GTi
制御 ASIAIR plus32G+iPad mini6
他 レッドドットファインダー、SV161ダブルヘリカルフォーカサー、ウェイト1.8kg(KASAI)+ASIAIR

ブログ作成後、参考にさせていただいたブログを調べていたら、他にもたくさん出てきたので、付け加えて紹介させていただきます。先輩方有り難うございます。
参考資料
01)元天文少年の星撮りブログ  Mak127をDSO観望に活用しているブログ。
02)Skywatcher MAK127の焦点距離は1,500㎜ではなく、1,800㎜はありそう。  ブログ書き終えて偶然発見。これ知ってたら、3日も苦労しなかったかも。
03)土星、木星を撮影する時、気になる二つの事。 微振動と惑星のPlate solvingによる導入。 こちらの記事を参考にMak127でプレートソルブしようと考えた。
04)MAK127で撮った M51: 子持ち銀河 - 活き活きPC&園芸三昧  こちらは焦点距離1900mmでのMak127の活用例
05)撮影時の焦点距離を測定してみました。  ASIAIR使用で焦点距離がはっきりしない時は「0」を入力することの記載あり。1つ賢くなった。




















電視観望の機材022(EVOGUIDE 5OEDⅡ)

2024-05-25 00:59:00 | 覚書・機材

(Ceres-Cを装着して、VirtuosoGTiに搭載)
SkyWatcher社製
EVOGUIDE 50EDⅡ
口径50mm、焦点距離242mm
EDレンズ(S-FPL53)搭載のガイド鏡
CMOSカメラ用の安価な専用フラットナ一(バックフォーカス17.5mm)もあり、装着するとフラットフィールド28mmのCMOSカメラ用アストログラフとしても活用できる。との販売店の説明。

アクロマートの一段上の口径5cmとしては最安値。(アポクロマートの記載はなし)

ということで勉強・勉強
先づは基本情報をFMA135との比較で、

*フラットナーは大変安価で、約1諭吉さん。使用時は焦点距離が若干延びる模様(英語版説明書)。
*天頂プリズム等は、光路長の関係か使用不可と英語版の説明書に明記されている。が、しかし工夫して運用している人がいる。
**このブログを書き終わって、50EDⅡのヘリコイドの固定ネジのようなものを発見。きちんとわかったら、またここに記載。

そしてネットでお勉強
01)Youtube「なごにい」さん、下記以外にもたくさんの観望事例あり。


  天項プリズムを工作して、眼視での月の観望事例紹介あり。
  私、不器用で改造できませんが、フラットナー活用の雰囲気はよくわかりました。

  輸入・販売元のフラットナー使用時のフィルター装着説明

  ベテランの方の運用事例。大変参考に成りました。

  EVOGUIDEでの電視観望ブームを起こした日本の電視観望の伝道者SAMさんの該当ブログ


ネットの先輩方、貴重な情報発信本当にありがとうございます。m(_ _)m


追加情報(2024-06-17)