よしべや自然博物館

2022年11月の月蝕を契機に電視観望を始めました。
通信販売とSNS頼りに頑張ります。
天文初心者の悪戦苦闘の記録。

電視観望の記録4038(おとめ座 マルカリアン・チェーン by ASI715MC)

2024-04-20 01:00:00 | M天体
おとめ座 マルカリアン・チェーン(銀河鎖)

ASI715MCテスト1
ZWO ASI715MCとは、2023年11月に発売された1/2.8サイズの惑星用CMOSカメラ。解像度は3864×2192。ASI585MCとほぼ同じ。その一方で、Full wellは、約6Keと小さい。ZWOの惑星用カラーCMOSカメラで2番目に安価(約3諭吉さん)。

撮影環境
FMA135+ASI715MC+UV IRcutフィルター(主鏡)
SV165+ASI120MM-mini+UV IRcutフイルター(ガイド)
赤道儀化AZ-GTi+ASIAIR Plus+iPad mini6(架台・制御)

画像①3分×18枚のライブスタック、トリミング・画像調整あり
マルカリアンの銀河鎖あるいはマルカリアン・チェーンは、おとめ座の綺麗な銀河の並び。この銀河群の固有運動を見い出したアルメニアのB・E・マルカリアンにちなんで命名された。

画像②ASIAIRによるアノテーション
画像③Astapによるアノテーション
(パソコン上で拡大すると文字もすべて読めます;^^)

口径3cmFMA135用と流星観測用に、ZWOのCMOSカメラの購入を検討。贅沢はできないので、候補は3つ。①ASI224MC②ASI662MC③ASI715MC
①1番安価(約2.5諭吉)、ネット上に沢山の事例もある。ただ既に所有しているCeres-Cと同じセンサー。
②約3諭吉さん。ASI585MCのミニチュア的な位置。安心できそう。

③昨年11月発売の新CMOSカメラ。魅力は価格と解像度。価格約3諭吉さん。解像度はASI585MCとほぼ同じ。不安材料は、当初ASIAIRに未対応(多分1月より、ASIAIRのβ版で対応、2月の正式アップデートで対応したが、ZWOは正式対応したことをアナウンスしていない。)。今までに無かった小さなピクセルサイズ1.45μ。それでこの安価な設定。大丈夫?そして、Full wellと呼ばれる値が、他のセンサーより圧倒的に小さい約6Ke。ちなみにASI585MCは47Ke。製品の概要は下のZWOのサイトで

ZWO ASI715MC – ZWO ASI(販売サイトなのでご注意下さい)

悩んでましたが、ネットでASIAIRでの動作情報が流れたので、③の購入に踏みきりました;^^)新物ということで、先行者利益を受けられるか人柱で撃沈するか。ハラハラ。

最終的には、
・130PDS+ASI715MC(DSO観望用)
・SKYMAX127+ASI715MC(惑星観望用)
・ASI715MC+付属CCTV用レンズ(流星観望用)
の運用を想定。

(驚いたこと)
・CCTV用レンズ焦点距離2.1mmが接続リングとカメラにセットされて届いた。販売サイトの写真のとおり。パソコンとASIStudioソフトを用意すれば、いきなり広角星空、流星観測始められる。(昼間のテストでは写りよし)なお、レンズと接続リングは圧着されてる模様で、ASI585MCとはフランジバックとレンズの焦点距離の関係で転用できない感じ?

(右、レンズ+接続リング)
・ASIAIRでのGainの設定が、L(gain0)、M(gain35)、H(gain300)で、手動でも300以上は設定できない。ASI585MCはMでgain252。販売店の450までのグラフがあるけど、制限されている?ジャジャ馬センサー?今後のZWOのアプリ改良に期待;^^)

画像④ライブスタック画面

画像⑤導入画面

上の画像を見ると画角が、覚書001(画角②) と少しずれてると気になり、センサーサイズ5.6×3.2(mm)、そして、ASIAIRからのデータより

焦点距離137mmで再計算。


ピッタリでした。焦点距離がのびたので、数値がかわったようだ。よかった。(^_^)

撮影情報
2024年4月14日午後8時頃
ベランダ プチ・リモート観測所
おとめ座 マルカリアン・チェーン(銀河鎖)、M84、M86
主鏡 FMA135+ASI715MC+UV IRcutフィルター
ガイド SV165+ASI120MM-mini+UV IRCutフィルタ一
ASIAIR Plus+赤道儀化AZ-GTi
ASIAIRアプリでgain35、3分露出18枚のライブスタック、スクショ
ダーク、フラット、バイアス補正あり
写真アプリでトリミング・画像調整等

参考資料等
  JUNPYさんの銀河星雲マニアのためのサイト
03)Constellation~StellarScenesさん『星座』へのリンク
  東京のど真ん中で天体写真しているHIROPONさんのブログ

電視観望の記録等関連Blog

01)電視観望の機材07(機材一覧表

02)電視観望の機材009(スマート天体望遠鏡 ZWO Seestar S50) 

03)電視観望の機材021(130PDS+赤道儀化AZ-GTi テスト2) 

04)電視観望の記録057(おとめ座まとめ) 

05)電視観望の記録030(おとめ座銀河団 マルカリアンチェーン)

06)星見娘で電視観望4035(おとめ座 マルカリアンの銀河鎖)


よしべ~の業務報告

2024-04-18

願いが天に届いたのか、久しぶりにどうにか観望できる空。月の影響を考え、メダカ部屋から、SeestarでM13。その後、FMA135+ASI715MC+赤道儀化AZ-GTiで、極軸合わせとM57。Seestarをベランダにもどし、いくらか試すが、雲と黄砂でひどい結果。撮れたのは、M12の1枚のみ。

3分のライブスタック。ブライトネス+100でやっと見える。;^^)
それでも見えてよかった。

2024-04-19
Seestaで太陽


2倍

太陽は元気だわ!しかし黄砂の影響でてる。

そして夕方、18時30分より、お月見

新お月見セット
・レイメイ藤井RXA124(口径72mmニュートン反射望遠鏡Fl300mm)
+Ceres-C+ZWOIR850nmパスフィルター(主鏡)
・VirtursoGTi+Windows10 on BootCamp(Mac)(架台・制御)
・SharpCapPro4.1(ソフト)太陽/月/惑星ライブスタックキング(1000フレーム)
望遠鏡が軽いので、ホントお手軽。(^^)










電視観望の記録4037(かみのけ座 M100 2nd、NGC4312)

2024-04-17 01:00:00 | M天体
かみのけ座 M100/NGC4321渦巻銀河2nd、NGC4312エッジオンの渦巻銀河

先ずは、130PDS+ASI585MCによる観望
画像①トリミング・画像調整あり
(3分露出×10枚ライブスタック、CBPフィルター使用)
M100は距離約6000万光年の渦巻銀河。見事な渦巻銀河でM33のミニチュアという人もいるらしい。NGC4312は距離約5500万光年のエッジオンの渦巻銀河。太陽の1万倍以上の質量を持つブラックホールの存在が推定されているという。共に、おとめ座銀河団に所属している。

今回口径13cmの130PDSでの2回目の観望で、「M100、やはり立派だな」と少し感動。やっぱり買って良かった130PDSとなった(^_^)。画角が変わったので、NGC4312も一緒に写っている。
ASI585MCを新カメラASI715MCに代えると2倍に拡大されるので、もう1回頑張るぞ!

なお、同時にSeestarでも観望したが、なぜか写りが悪くボツ。改めて4月7日に取り直した(画像⑤⑥⑦)。

画像②ライブスタック直後

画像③導入直後のアノテーション

画像④SkySafariによる観望位置

撮影情報
2024年4月4日午後11時頃
ベランダ プチ・リモート観測所
かみのけ座 M100、NGC4312他
主鏡 130PDS+ASI585MC+CBPフィルター
ガイド SV165+ASI120MM-mini+UV IRCutフィルタ一
ASIAIR Plus+赤道儀化AZ-GTi
ASIAIRアプリで3分露出10枚のライブスタック、スクショ
ダーク、フラット、バイアス補正あり
写真アプリでトリミング・画像調整等


ここからはSeestarによる観望
画像⑤10秒露出35分のライブスタック

画像⑥Seestarによるアノテーション

画像⑦導入画面


撮影情報

2024年4月7日午後9時頃

ベランダ プチ・リモート観測所

かみのけ座 M100、NGC4312他

Seestar S50iPhone7 10秒露出35分のライブスタック

写真アプリで、各調整など


参考資料等
  JUNPYさんの銀河星雲・Seestarマニアのための交流・情報サイト
  HIROPONさんのブログ。PHD2の公式日本語マニュアルの翻訳者。





電視観望の記録4036(うみへび座 M48散開星団)

2024-04-07 01:00:00 | M天体
うみへび座 M48散開星団
画像①CBPフィルター使用。30秒×11枚のスタック画像
M48は距離1500光年にある散開星団。Mel85のインデックスも持ち、視直径54分と月より大きいぐらいのサイズ。
*Mel=メロッテ・カタログ、散開星団のカタログ。

画像②観望開始後のスタック画面スクショ。アノテーション

画像③SkySafariによる観望位置
画像③を見て、いっかくじゅう座と思いブログを用意しはじめ、中西さんのメシエ天体の本で確認して驚く、うみへび座でした;^^)M48は、うみへび座といっかくじゅう座の境界ギリギリにある。
なお、途中で人工衛星通過。そのため、保存されているFitsファイル11枚をスタックし直した。

撮影情報
2024年3月29日午後7時頃
ベランダ プチ・リモート観測所
うみへび座  M48/NGC2548/Mel85 散開星団
主鏡 130PDS+ASI585MC➕CBPフィルター
ガイド SV165+ASI120MM-mini+UV IRCutフィルタ一
ASIAIR Plus+赤道儀化AZ-GTi
ASIAIRアプリで30秒露出11枚をASIDeepStackでスタック
写真アプリで、トリミング・各調整など

2024/08/02追加
Seestarの観望画像追加
データはFitsヘッダーより読み取り
2024-02-06 20:30
10秒露出91枚のライブスタック

アノテーション(Astapによる)







電視観望の記録4035(かみのけ座 M53球状星団)

2024-04-06 01:00:00 | M天体
かみのけ座 M53/NGC5024 球状星団

画像①30秒露出×19枚をASIDeepStackでスタック・画像調整、トリミングあり
かみのけ座のメシエ天体は8つ。7つが銀河で、残りの1つがM53で球状星団。距離5万8千光年。

雲の影響とPA(極軸アライメント)に手間取り午後10時観望開始。ライブスタック1枚目で、『Oh!球状星団!』と感動。はっきり見えた。未熟者の悲しさ球状星団の観望の方法わからず、取りあえず10分のライブスタックかけてみる。

画像②ライブスタック画面

ライブスタック最終版で星が流れる(画像②)。残念無念!原因わからず。再度ライブスタックかけても今度は2~3分でダメ。翌日個別FitsファイルをASIDeepStackで選別して、スタック処理(画像①)。

しかし、130PDS(口径13cmニュートン反射望遠鏡)凄い!球状星団こんなに見える。買って良かったと思う一夜になった。

なお、球状星団の撮影テクニックとして、多段階露光とかの方法があるらしい。観望中頭の中にこのワードが流れていた。精進あるのみ。(^^;

画像③Astapによるアノテーション、トリミングあり


画像④SkySafariによる観望位置


撮影情報
2024年4月4日午後10時頃
ベランダ プチ・リモート観測所
かみのけ座 M53球状星団
主鏡 130PDS+ASI585MC+CBPフィルター
ガイド SV165+ASI120MM-mini+UV IRCutフィルタ一
ASIAIR Plus+赤道儀化AZ-GTi
ASIAIRアプリで30秒露出19枚のFitsファイルをASIDeepStackでスタック・画像調整
ダーク、フラット、バイアス補正あり
Astapで、自動色補正、アノテーション、Jpeg保存
マイクロソフトPhotoで、トリミングなど

参考資料等
  JUNPYさんの銀河星雲・Seestarマニアのための交流・情報サイト
  HIROPONさんのブログ。PHD2の公式日本語マニュアルの翻訳者。



電視観望の記録4034(かみのけ座 M98、超新星2024exw)

2024-03-31 00:30:00 | M天体
かみのけ座 M98/NGC4192 、SN2024exw in NGC4192A
*SN=Super Nova=超新星

画像①CBPフィルター使用、3分露出10枚のライブスタック、トリミングあり、撮ってだし
M98は中央上、SN2024exwはど真ん中、その下に淡くNGC4192A
M98はかみのけ座の渦巻銀河。距離約6000万光年。去年に比べると格段にまともに撮れているが、今回の主目標ではない。今回のメインは超新星。
SN2024exwは、日本時間3月25日午前1時11分ごろ、かみのけ座のNGC4192A銀河で発見された超新星。発見者は板垣公一さん、通算179個目、今年3個目だそうだ。発見時は15.9等の明るさ。

SN2024exwについては、3日前に、銀河星雲マニア経由のAstroArtsのWebsiteで知り、機会があればと思っていた。NGC4192Aで導入して観望開始。

画像②導入直後のASIAIRアプリのアノテーション

残念なことに、アノテーションの結果にNGC4192Aは無い。そしてASIAIRアプリのVersionUp後、アノテーションがうまくいかないケースが多く、当てにできないので、AstroArtsの記事と比べて必死で人力アノテーション。なんとか写っていることを確認して継続。平行してSeestarでも同時撮影。
観望終了後、Astapでアノテーション。

画像③Astapのアノテーション、α,δ grid表示、Add α,δ shorts

拡大


小さく見にくいが、α,δ座標も121327.4+144640で、ほぼどんぴしや。
ちなみに、3月29日時点で、Transient Name Sereverでは、
観望終了して見ると、M98の近くで良かった。超新星だけだと、ちょっと寂しい画像だった。

撮影情報
2024年3月29日午後9時頃
ベランダ プチ・リモート観測所
かみのけ座 M98渦巻銀河、SN2024exw in NGC4192A
主鏡 130PDS+ASI585MC+CBPフィルター
ガイド SV165+ASI120MM-mini+UV IRCutフィルタ一
ASIAIR Plus+赤道儀化AZ-GTi
ASIAIRアプリで3分露出30分のライブスタック、スクショ
ダーク、フラット、バイアス補正あり
Astapで、自動色補正、アノテーション、α,δ表示、Jpeg保存
写真アプリで、トリミングなど

そして、Seestar33分ライブスタックは

画像⑤10秒露出33分

途中でのアノテーション

こちらもどうにか超新星もNGC4192Aも写っていた。知っているからわかるギリギリレベルだが。

本日は黄砂の影響か写りが悪い。翌日、

春霞の山という感じ。本日は、晴天だが休観日になりそう。
太陽はいつも室内からガラス越しの観望なので、特に問題なし。

ディープスカイもガラス窓越しでやってみようか。(^_^;)

参考資料等
  JUNPYさんの銀河星雲・Seestarマニアのための交流・情報サイト
  東京のど真ん中で天体写真しているHIROPONさんのブログ。PHD2の公式日本語マニュアルの翻訳者。Starry Urban Skyの運営者さん。
       ~人工衛星Simbadが撮影した過去のM98とその周辺