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ひゅうが型護衛艦いせ ③ 海上自衛隊

2014-02-09 00:02:33 | 艦艇(自衛隊・保安庁・その他)

 

航空システム:全通甲板構造による複数機同時発着能力、支援設備による高度な整備支援能力、大型格納庫による多数機収容能力、高度なC4Iシステムによる航空管制能力を備え、通常は、哨戒ヘリコプターのSH-60JまたはSH-60Kを3機搭載する。この定数は、前任者であるはるな型やしらね型(50DDH)と同じで、必要時には、これに加えて掃海・輸送ヘリコプターのMCH-101を1機搭載することができる。


整備区画とエレベーターを含む格納庫部の全長は120m、幅は19m-20mであり[8]、60m×19mの格納庫のみでSH-60哨戒ヘリコプターであれば1個護衛隊群の定数に相当する8機以上を収容できる広さを持っている。また格納庫は防火シャッターにより前後2区画に仕切ることもできる。また、後部エレベータをはさんで格納庫の後方には最大20m四方の整備区画が設けられ、艦内でメインローターを広げたまま整備を行うことができる。

飛行甲板から格納庫をむすぶエレベータは、格納庫の前後に長さ20mのものが2基装備されており、後方エレベータは幅13メートルで、SH-60がローターを広げた状態で積載できるため、飛行甲板から整備区画に直接移動させることができる。前方エレベータは幅10メートルで、やや小型となっている。また、ヘリコプターに搭載する対艦ミサイルや魚雷などを輸送する弾薬用のエレベータも前後2基装備する。飛行甲板には4機分のヘリスポットが装備されており、3機の同時運用が可能。舷側エレベータは採用していない。


大規模災害発生時には、第72航空隊、第73航空隊のUH-60J救難ヘリコプターを搭載し、洋上救援基地として利用する。
ヘリコプター洗浄用の清水を含む、全ての艦内用清水を作るための造水装置はヘリコプターを搭載しないこんごう型(63DDG)と同型のものを同数搭載する。また、熱源となる補助ボイラーもこんごう型と同型のものを同数搭載する。 


個艦戦闘システム:後部右舷寄りに16セルのMk 41 VLSが備わり、防空用のESSM(発展型シースパロー)艦対空ミサイル、対潜水艦用に07式垂直発射魚雷投射ロケット(新アスロック対潜ミサイル)が収容される。


従来のDDHであるはるな型がシースパロー16発(うち発射機に即応弾8発)、アスロック16発(うち発射機に即応弾8発)を搭載していたのに対して、本型はアスロックの総数こそ減少しているものの、ESSMはMk 41 VLSに装填されたMk 25キャニスタ1セルにつき4発搭載可能なので、即応弾数と総数は増加しており、装填動作の不要なVLSによって即応性も向上している。艦内に1斉射分、16発のESSM予備弾を搭載するとされている。

対空戦闘システム:新開発の射撃指揮装置であるFCS-3とOYQ-10 ACDSを中核として、高度に自動化された対空戦闘システムを備えている。
FCS-3は、従来より試験艦「あすか」で運用試験を受けていたものの改良型で、Cバンドを使用する捜索レーダーと、Xバンドを使用する射撃指揮レーダーのフェーズド・アレイ・アンテナをそれぞれ4面ずつ 、アイランド前部に0度と270度を向いたもの、後部に90度と180度を向いたものを設置しており、目標捜索から追尾、そしてOYQ-10から指示を受けての攻撃までを担当する。[9]総合的な対空武器システムとなっており、最大探知距離200キロ以上、最大追尾目標数300程度とされる。砲を搭載しないことから、ESSM(発展型シースパロー)の射撃指揮にのみ用いられることとなる。


対空ミサイルのESSMは、従来使用されてきたシースパローIPDMSの発展型であり、より敏捷になっている。また、同時多目標対処を狙って中途航程に慣性誘導を導入したことにより飛翔コースが最適化され、近距離での機動性向上を狙って推力を増強した結果、射程も最大50kmに延長されている。射程の外縁部では機動性が低下するものの、限定的な艦隊防空能力を有する。海上自衛隊の護衛艦で、ESSMを新造時から搭載するのはひゅうが型が初となる。


ESSMの射撃可能域よりも近距離の航空脅威に対処するため、飛行甲板前端と、船体後部左舷側に設けられたスポンソン上に高性能20mm機関砲(CIWS)を計2基搭載している。


対潜・対水上戦闘システム
対潜戦闘システムの中核となるのが、OQQ-21ソナー・システムで、これは、新開発の大型艦首装備ソナーと対潜情報処理装置、水中攻撃指揮装置を統合したものである。ソナーは試験艦あすかで試験されていたもので、長大なソナー・ドームの前部には従来と同様の円筒形ソナー・アレイを備え、後方の両側面にフランク・アレイを装備する。従来の機種に比べて、探知距離と浅海域での探知精度が向上している。このように自艦装備ソナーの性能が向上したこともあって、航空運用能力を確保するために戦術曳航ソナーは装備しない。


Mk41 VLS
対空用のESSM(発展型シースパロー)、対潜水艦用の07式垂直発射魚雷投射ロケット(新アスロック)が収容される。
自艦装備の対潜火力としては、Mk41 VLSより発射するVLA(垂直発射式アスロック)対潜ミサイルと、舷側のHOS-303 3連装短魚雷発射管がある。搭載する16セルのMk41 VLSのうち、12セルがVLAに割り振られる。また、将来的には、新開発の07式垂直発射魚雷投射ロケット(新アスロック)の運用も予定されている。HOS-303 3連装短魚雷発射管は、従来より使用されてきた68式3連装短魚雷発射管の最新版で、新型の97式短魚雷の運用が可能となっている。
た、自艦の搭載機も含め、任務群が有する哨戒ヘリコプターを一括して統制することで、対潜戦闘を展開することも可能。搭載機のうち、SH-60KはAGM-114M ヘルファイアII空対艦ミサイルが装備でき、砲や対艦ミサイルを持たないひゅうが型における間接的な対水上火力となる。
洋上でのテロ攻撃に対処するため、合計で7基の12.7mm機銃M2を搭載する。近接防空用の高性能20mm機関砲(ファランクス)も、光学照準機能を持つブロック1Bと呼ばれるバージョンを採用したことで、小型・高速の水上脅威が接近してきた場合に対処できる。

追加装備
インドネシア国際緊急援助活動の教訓を踏まえ、平成18年度防衛予算にひゅうが型への機能の付加が盛り込まれた。概算要求の概要には「煙突の間の洋上補給装置、格納庫内の中間フラットと移動用装置」が記載されていたが、予算の概要には「後方の煙突のヘリ・リンク用アンテナを一基追加、格納庫内の中間フラットと移動用装置」が記載されている。

マルチハザード化とグローバル化を背景に、近年、世界的に戦争以外の軍事作戦(MOOTW)のニーズが増大しているが、本型は、これらの作戦においても非常に有効であると期待されている。特に自然災害の頻度が高い日本においては、災害派遣における人道支援任務への応用が期待されている。
全通甲板などの設備により、航空機の運用性が向上していることから、艦載用に設計されていない陸上自衛隊機や、消防防災ヘリコプターなど民間機の離着艦も可能と見られている。この性能を生かして、大規模災害時の海上基地としての機能も盛り込まれており、海上自衛隊が保有するMCH-101掃海・輸送ヘリコプターを搭載しての救援物資輸送や、救難飛行隊のUH-60Jによる傷病者の収容、消防や警察、海上保安庁のヘリコプターに対する管制・補給支援が計画されている。また、自治体関係者による合同対策本部を収容できる設備が用意されているほか、集中治療室を含む医療設備を持つ。また、弾薬用エレベータはストレッチャーと付添員を乗せられる大きさとなっているほか、飛行甲板から初療室までの経路はバリアフリー化されており、傷病者をストレッチャーに載せたままで迅速に移送できるよう配慮されている。
2009年9月5日には、横浜市が横浜港の大さん橋ふ頭に停泊した「ひゅうが」を拠点に5機関合同防災訓練を実施、陸上自衛隊(UH-1)、海上保安庁(AS332)、神奈川県警察(AS365)、横浜市安全管理局(当時)(AS365)によるヘリコプター発着艦訓練、海上自衛隊のSH-60Kによる負傷者搬送、収容訓練が行われた。
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による東日本大震災に対し、「ひゅうが」は被災地への物資輸送および被災者の入浴支援の為、16日午後横須賀基地より三陸海岸沖に進出した。SH-60K哨戒ヘリコプター4機による支援活動を行い、ヘリコプターを生かした物資搬送能力は、人道支援にその実力を見せた。同年同日、同型2番艦「いせ」が竣工し、「いせ」は同31日に定係港である呉基地へと回航された。

2隻のはるな型を代替する為、「ひゅうが」と「いせ」の2隻のひゅうが型が建造されている。艦番号は当初、建造番号2405号艦(ひゅうが)にDDH-145が、建造番号2406号艦(いせ)にDDH-146が与えられていたが、後にそれぞれ、建造番号2319号艦と艦番号DDH-181、 建造番号2320号艦と艦番号DDH-182に変更されている。はるな型としらね型の艦番号は141から144であったので、ひゅうが型の艦番号は従来型DDHと連続していないことになる。
2番艦「いせ」には大型の燃料タンクを生かした他の護衛艦に対する洋上補給装置や、[要出典]ヘリ運用能力向上のため格納庫内に起倒式のキャットウォークを追加装備されている。ただし、1番艦と2番艦の外見上の違いはほとんどない。
なお、ひゅうが型がはるな型を代替する数年後には、しらね型2隻の退役が見込まれており、これを代替する19500トン型2隻の建造予算が計上済みである。


2011年(平成23年)3月16日に就役した。第4護衛隊群第4護衛隊に所属しており、護衛隊旗艦である。定係港は呉である。当面、呉基地を拠点として乗員らによる慣熟訓練等が鋭意実施されてゆく。なお、艦名板は伊勢神宮大宮司:鷹司尚武の揮毫によるもので、材木は宇治橋に使用されていた欅である。

発注 2006年
起工 2008年5月30日
進水 2009年8月21日
就役 2011年3月16日
要目
排水量 基準 13,950トン
満載 19,000トン
全長 197m
全幅 33m
吃水 7m
機関 IHILM2500ガスタービン 4基
2軸推進、100,000PS
最大速 30ノット
乗員 約340~360名
兵装 Mk15ファランクスCIWS 2基
12.7ミリ単装機関銃 7丁
HOS-303 3連装短魚雷発射管 2基
Mk41VLS 16セル
電子装置 OYQ-10 情報処理装置
FCS-3改 対空捜索レーダー
OPS-20C 対水上レーダー
QQS-21 ソナー
FCS-3改
NOLR-3C 電子戦装置
Mk36SRBOC チャフ発射機 4基
搭載機 (通常)ヘリコプター 3~4機
(最大)ヘリコプター 11機


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