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陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「時をかける少女」

2008-07-20 | テレビドラマ・アニメ
「精霊の守り人」を先週につづいて観れましたが、なぜかバルサ姐さんが不活躍の回でがっかりな私です。
連休、そして学生さんの夏休み開始をもくろんでのアニメサービスなのでしょうか。昨日は金曜洋画劇場で『トトロ』、そして今晩は『時をかける少女』でした。

この『時かけ』今年前半にいつか地上放映していた気がします。その際は、はっきり観ていなかったのです。たぶん、ほかの裏番組が観たくて。今回、開始30分は出遅れたものの、見通すことができました。

「時をかける少女~ 愛は輝く舟~♪」という原田知世の歌声がなつかしい第一作。南野陽子や内田有紀をヒロインにしてドラマ化もされたようです。
現代ふう高校生にリメイクされたアニメ版がじつはあまり好きではなかったのですが。しっかり観てみますと、なかなか見どころありました。とはいえ、なんども繰返し観たいほどではないですが。

主人公の紺野真琴はある日、タイムワープができるようになる。テストを予告したり、おやつを先回りして食べたり。ボーイフレンドからの告白をなかったことにしたり。くだらないことに浪費する真琴ですが、じつはそのタイムワープには回数制限があって。

いつでも人生をやりなおせる。そう呑気にかまえていた彼女ですが、その気ままなワープのおかげで周囲に不運をかこつ者がいたり。気持ちを掻き乱されたり。そして、真琴自身もいちばん近かった存在からの想いに気づき、こころ揺れてしまいます。なにより、真琴自身がそのワープ術を披露したために、たいせつな友人との別れを経験してしまうことになります。

このアニメ版は、大林宣彦監督がメガホンをとった八三年作実写版をリメイクしたもの。その実写版から時代設定を二〇年後とし、原作のヒロイン和子が、真琴の伯母役として登場。東京国立博物館の絵画修復師である和子が、修復をしたある絵画が物語上の核ともなってきます。

アニメなのですが、舞台は現実世界に忠実に取材したせいでしょうか、かなりリアルに再現。
作画を『エヴァンゲリオン』の貞本義行氏が担当した甲斐あってか、構図や動きもいいです。

前半部はなんども同じ部分をコミカルにくりかえすので、ギャグにしか思えませんが。ある人物の命の危機にかかわる事件を堺として、話がおもくなっていきます。
いつも親しげにしていた友人が、じつは遠い世界の住人だったとしたら。日本最古の物語である『竹取物語』からして、SF要素はあるのですけれど。
どうしようもない別れがきても、いつかまた会えるのだと信じるという希望は、ありきたりもので。けれど、ありきたりだからこそ、倦むことなくこうした物語が類産され、またこの話もリメイクされるんでしょうね。

ところで、もし時間旅行ができるとしたら、あなたは未来を覗きたいですか?それとも、過去を取り戻したいですか?
この作品はおもに、時間をもどすワープが多いのですが、その問いに一つの答えをあたえてくれています。
すなわち、出来事は修復できるが、ひとの進化してしまった気持ちはもう戻せないのだということ。すでに起こった事象はやり直しが利くが、心象は消すことはできない。忘れることができないというのは、幸せなのか、不幸せなのか。

けっきょく、単純に時間だけ戻しても、どうにもならない運命の流れはつきまとうのでしょう。真琴は最後のワープをつかわなければ、友人のいのちを失いますし、つかったことでもうひとりの友人との別離が待っていたのですから。
ところで、この物語の最後がご都合主義的にしめくくられていて、よくわからなかったのですが、ハッピーエンドということなのでしょうね。

【関連記事】
筒井康隆、アニメ「時をかける少女」を語る (IT Media News 〇六年六月二〇日)



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