陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

漫画『魔法少女リリカルなのは MOVIE 1st THE COMICS』第一巻

2010-07-18 | 感想・二次創作──魔法少女リリカルなのは


昨夏『メガミマガジン』誌面で連載発表がされて以来、今かいまかと待ちあぐねていました。『魔法少女リリカルなのは MOVIE 1st THE COMICS』第一巻(原作:都筑真紀 作画:長谷川光司 学研ノーラコミックス、2010年6月末発売)

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第四期の『ViVid』『Force』の第一巻につづき、なのはシリーズとしては今年三冊目のコミックス。四期漫画の二巻がまたぞろ七月、八月に発売日を迎えるからして、今年はリリカルなのはの漫画だけでも五、六冊は刊行されそうな勢い。ファンとしては嬉しい限り。

『魔法少女リリカルなのは MOVIE 1st THE COMICS』と冠してはいるけれども、今年一月から公開された劇場版「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」をそのまま写したものではなく。もちろん、漫画は漫画だけのお楽しみ描き下ろしストーリー。
といっても、管理人は映画をまだ未見なので断言できないのですが、おそらく、劇場版とダブるエピソード(とくにフェイトの過去)については、かなり掘りさげてあるのではないかしらと思います。

『StrikerS THE COMICS』がそうであったように、アニメ本編の簡単なダイジェストを挟んで、大きくは導入部と事件後に分かれています。この導入部の、やがて迫りくる運命を予感したかのような九歳なのはの覚悟や、クロノ、エイミィといった管理局側の緊張感が伝わってくるあたり、アニメ無印時代のような、ふわふわした甘い魔法少女ものといった感触が払拭されていますね。
特筆すべきは、リニスの目を通して丁寧に描かれた、幼いフェイトとプレシア、アルフとの暮らしぶり。過ぎ去りし日のプレシアの「娘」をみる顔つきが、なんとも言えず切なくて、泣けてきます…。

事件後は、おそらく劇場版ラストであったと思われる例の「気持ちの交換イベント」が起きなかったせいで、なのはとフェイトは、ふたたび真剣勝負でぶつかり合うことに。この再戦という設定は、小説版ですでに知られているところ。しかしながら、この流血おびただしく鬼気迫るハードな展開からして、ひょっとしたらひょっとすると、小説とは異なる結末が用意されているのかもしれないと期待しておきましょう。小説版でもおいしいシーンはあったけど(笑)
クールなフェイトちゃんはいいですね。

なのはとフェイトの出逢いとはいっても、現時点ではふたりの気持ちは平行線。むしろ、危機を乗り越えながら強くなっていく魔導師とデバイスの絆を描いたものとしても読めますね。
ちなみにユーノは人間形態での登場がほとんどだけど、なのはというよりは、むしろクロノと絡んでいるシーンが多し。

作画の長谷川先生は、リリカルなのはのコミックスではおなじみの漫画家。殺伐としたバトルの描写が巧みで定評がありますが、今回はキャラの絵柄が変わっていて驚き。過去のレヴューで、さんざん酷評してすみませでした(土下座)
二巻が楽しみです。できれば、魔法少女リリカルなのはStrikerS THE COMICS 特別編のように、二期、三期の読み切り話でもいいので、今後とも学研のなのはシリーズで掲載してほしいですね。


【関連記事】
小説版『魔法少女リリカルなのは』
『魔法少女リリカルなのはA's THE COMICS』(前編)
『魔法少女リリカルなのはA's THE COMICS』(後編)
『魔法少女リリカルなのはStrikerS THE COMICS』 第一巻
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