陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

今年の秋はインボイスまっさかり

2023-09-03 | 政治・経済・産業・社会・法務


8月分の経費帳締めが終わると、やっとその月が終わる。
暦が過ぎても、片付けていない仕事は、私を過去に引きずり降ろしてくれる。
個人事業上でも、この夏は出費が多く。とくに医療費が今年の累計ですでに10万を超えた。医療費控除を考えると、ふるさと納税も控えねばならないかもしれない。

会社の経理としても、月末から翌月初日にかけてが毎月の総決算。
月末入金処理にはじまって、請求書発行、従業員への給与支給と各種手続きの案内。帳簿の月末締めと試算表出力、法人事業概況書への入力など。

10月からインボイス開始に伴い、現在、準備作業が最終段階。
適格事業者番号を収集し、経理システムへの入力やチェック作業が続く。得意先から請求時の書類の仕様変更の要請もあり、Excelで作成に追われる。不景気風が吹いているのか、さすがに前年同期と比べると売上が落ちていて危機感が募る。インボイス開始での買い控えがあるのだろう。

インボイスは納品書及び請求書でも対応可能だが。
なかには、領収書にも登録番号を記入してと指定される得意先もあって。勤務先では、急きょ、印字済みの領収書に登録番号のみ押せるハンコを発注することになった。もちろん、領収書をExcel作成しているが、これも電子帳簿保存法を見据えてのことだ。PDF化すれば、メール添付で送れるので紙の出力も、送料も、さらには印紙税すら不要になる。

会社の業務としてはインボイス対応に邁進してはいるが。
個人事業上としては、いっこうに進んでいない。小口の取引先にはインボイス未対応もまだ多い。税抜き価格にしてとも言いだしづらい。零細規模会社の経営者・個人事業主泣かせである。

インボイス並びに電帳法適用ともなれば。
電子授受した証憑類はすべて電子データ、しかもタイムスタンプ付与で、検索できやすいよう索引簿を作成して…となって。そのための事務処理規程作成も必要。日常業務に大わらわで、わが社はまだそこまで話を詰めていない。IT責任者が主任ではあるが先送り傾向があり、経理専任者の目線からは不安がある。得意先によっては請求書が紙のままだったり、別の支払明細システム登録を勧めたり、メール添付で電子帳票でと指定したりとまちまちだからだ。こうしたリストも作成しておかないと、今後の事務上、混乱をきたすであろう。

とりあえず、経理ソフト屋からシステムど導入の案内はわんさか届くのだが。
当面は人力でできそうな部分はやって、コストカットしたい構えである。給与計算のための労務管理ソフトにしても、勤務時間を毎日入力して総計を出してはいるのだが。これもExcelで作成できないかと思案中だ。現に、外注者向けの明細書は備え付けのものが消費税の表示が扱いづらいので、私がROUND関数で自動で四捨五入できるよう設定したら、各段に外注費支払い作業がスピードアップした。

インボイス導入で企業が払う消費税額は増えるだろう。
そして、いずれ10%以上の増税になることは目に見えている。わが社は「税率10%」のハンコはあえてつくらなかった。そうかといって、一枚いちまい手書きにするのも非効率すぎるのだが。

このインボイスにあたっては、マイナンバー同様、いまだに批判もやまない。
おそろしく事務上の手間が増える。経費負担も増える。益税なんぞなくて、しっかり年数回の消費税申告を行う、優良納税法人のお墨付きをいただいている、そこそこの企業からすればいい迷惑である。

だが、今は過渡期なのだ。
書籍もいろいろ読んだが、概要めいたことが、特殊な業界に当てはまるとは限らない。そこで悩んでしまうのだ。この夏はインボイス準備と自身の病状のことで憂うつになり二度も救急車のお世話になったが。この機会にいろいろと社内業務の自動化を進めていきたいところ。経理員としてはいい経験値が積めると思って努力していきたい。


(2023/09/02)













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