点群データの表示・編集が可能なオープンソースツールCloudCompareをVisual Studio 2019でビルドしてみたいと思います。
詳細な手順は下記を参考にしました。
https://github.com/CloudCompare/CloudCompare/blob/master/BUILD.md
まず、GitHubから最新ソースコードをクローンしてきます。ここでは、C:\Git フォルダをカレントフォルダとして、下記コマンドでクローンを実行します。
git clone --recursive https://github.com/cloudcompare/CloudCompare.git
UIを表示するためにQtのバージョン5.5以上が必要なので、ここでは、C:\Qt\Qt5.13.2 にインストール済みの前提で進めます。環境変数として QT5_DIR = C:\Qt\Qt5.13.2\5.13.2\msvc2017_64 を設定します。
CMakeをGUIで実行します。ソースコードとビルド先フォルダとして下記を設定します。
Where is the source code: C:\Git\CloudCompare
Where to build the binaries: C:\Git\CloudCompare\build
Add Entry で、下記を設定します。
QT5_ROOT_PATH = C:/Qt/Qt5.13.2/5.13.2/msvc2017_64
CMAKE_INSTALL_PREFIX = C:/CloudCompare
CMakeで Configure を実行します。コンパイラとしては Visual Studio 2019 x64 を選択します。
Configureが成功したら、Generate します。Generateが完了したら、Open ProjectでVisual Studio 2019でプロジェクトを開きます。
ソリューションエクスプローラで ALL_BUILD がスタートアッププロジェクトに設定されているので、そのままビルドを実行します。特に問題無くビルド出来ると思います。ビルドが成功したら、ソリューションエクスプローラで INSTALL を右クリックして、ビルドを実行します。成功すると、Debugビルドの場合は、C:\CloudCompare\CloudCompare_debug にバイナリがコピーされています。CloudCompare.exe を実行して、下図のようにCloudCompare画面が表示されればビルドは成功です。
リモートデスクトップ接続している環境では、OpenGL関連のエラーが出て、起動出来ない可能性があります。その場合は、ここの説明を参考にして、リネームした opengl32.dll を CloudCompare.exe と同じフォルダにコピーしてから、CloudCompare.exe をもう一度起動してみてください。