ヨンデリーヌ・ヨンデルホンのビミョーなる書棚群

加齢なる 読道生活半世紀。 歯磨き、活字は、生活習慣。 

忘却のサチコ 1

2016年05月05日 | 世界に誇る漫画棚
阿部潤  小学館

サンプルを設置していない「柔軟剤」、
お試し冊子を設置していない「コミックス」って、
購買意欲を抹殺する。

と、つねづね思っていたところに、本書のお試し冊子。
必ず置くべし、お試し冊子。
じゃないと、大人は買わないよー

ちょっと「ふつう」ではないサチコさん。
仕事(編集者)はできるし、美乳(という設定)だし、のっけから結婚式だし…
しかしやっぱり、「ふつう」じゃなかった。
忘却…。
すべては結婚式中に遁走してしまった(!)俊吾さんを忘れるために、
サチコは今日も、おいしいものを追求する。


食欲テロ漫画、嫌いじゃない。

忘却への第一歩「サバ味噌定食」では、まだ泉昌之風だったけど、
歩を進めるにつれて、
(注:第一話、第二話でなく、第一歩、第二歩となってます。
   俊吾さんを忘れるための、一歩一歩か?)
おいしさへ至る動機づくりがメインとなり、
そうだよ、おいしいって、シチュエーションなんだよね、と、
デフォルメされまくってる動機にも関わらず、思わず知らず感情移入。

仕事である編集ネタもいい具合に絡んで、
いなくなった俊吾さんについても、毎歩、ひっぱるネタが配されていて、
そして何より、食べものの「絵」がいいです。
サンマ、絶品。
香ってきそう。

二杯目、いくかも。

もとい、二冊目。


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