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雑感 エジプト旅行とスーダン、リビアに最近の政情

2019年04月13日 | 日記

エジプト旅行から帰って1か月。
西隣のリビアではまたしても内戦化(軍事組織と暫定政権の戦闘)。
南隣のスーダンでは30年にわたり強権政治をしていた大統領がクーデターで
辞任。(今後の行方はまだ不明)

アブシンベルはスーダンとの国境にすぐの所、人ごとのようには思えない。
スーダンのヌビアの人たちが多く住んでおり、どちらかというと貧しく、差別が感じられた。
現地ガイドさんは、ヌビアの人のことをアフリカ人ということがあった。
エジプトはムバラク政権崩壊後の混乱から立ち直り、シーシー大統領の元落ち着いているようだ。
それでも至るとことで警察官や軍人の姿を見た。
外国人旅行者は警察の管轄下にあり、下車観光の場所では必ず警察官のチェックがあった。
ホテルに空港と同じような検問機があった。全部のホテルにあった。初めての経験だ。
テロ警戒は今も厳重だ。
観光はナイル川沿いにエジプトの南端のアスワンから北端のカイロまでの旅。
ナイル川はエジプトの東端を縦断。
西のリビアとの国境との間には果てしなく広大なサハラ砂漠が広がっている。
ガイドはエジプトは「砂漠が96パーセント、水が4パーセント」と何度も強調していた。
ルクソールからアスワンまでの3時間、サハラ砂漠の東端をひたすらバスは走った。
リビアにはナイル川のような川はない。
サハラ砂漠の国である。砂漠には鉱物資源や石油資源がある。貧しいというわけではない。
カダフィ大佐は世界的規模で大富豪だった。
ヌビア砂漠には金などの貴重な資源がある。
だが、人間にとっては厳しい。
アラブの春の嵐が吹き荒れ始めた頃、カダフィ大佐は殺害され、
アメリカの領事館が襲われ大使が殺害された。
その後も武装闘争がしばらくあったが、アラブの春の舞台はシリアに移った。
リビアから欧州に向けての不法移民の大量移動が始まった。
シリアでの内戦はそろそろ終結かと言われている。
そんなときに、再びリビアでの武闘闘争が始まった。

ガイドから聞いた「砂漠96、水4」は象徴的で忘れられない。

国の運命は地政学的環境に決定的に縛られているのではないかという思いは消えない。
リビアからの地中海を渡ってのヨーロッパへ大量不法移民の流入がEUの不安定化・
ポピュリズム政治の台頭・英国のEU離脱などに繋がっている。
一国だけの問題ではない。
地域、極めて大きい地域の人達の運命にも決定的と言えるほどの影響を与えている。
世界の政治の潮流を変えるほどだ。

そして個人的にも、エジプト観光が目的だった。実際大いに楽しんだ。
まさか、激動の世界政治のことを考えることになるとは思いもよらなかった。

生きるとは旅をするとは、思いがけない結果を得ること。
どこまで深く広く自らの中に血となり肉として同化できるかは、日頃からの心構えだ。
どこまで何をどのように観察・気づくことができるか、新しく得た気づきを持って、
何倍もの、いやいやいかに質的な変化とすることができるかである。
アンテナをはり、更に気づき、洞察し、それの繰り返しにより、
気づき力・洞察力を磨く、終わることのない努力である。


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