「三宅しのぶ」考察余談

しのぶを中心に、『うる星やつら』に関連する話題を随時書いていましたが、現在新規投稿休止中です。

アニメ第1回(第1・2話)の感想

2017-10-22 08:53:00 | うる星やつらのアニメ(旧作)について
 突然ですが、先週の土曜日(10月14日)がアニメ『うる星やつら』の放送開始日(36年目かな、記念とするには中途半端ですが)だったことを記念して、第1回(第1話と2話)の放送を久しぶりに見ましたので、その感想を書きたいと思います。
 
 アニメの感想は、以前にこのブログで書きました(こちらです)が、それは大まかなものでしたので、今回はその補足のような形になります。
 その時に、アニメの初期は「つい不満なところに目が行ってしまいます」と述べていますが、今回も基本的にはその印象は変わらないです(それでも充分面白いのは面白いです)。
 
 まず思ったのが、話の展開についていくのが大変だなあということです。どういう話なのか知っていますので、大きな問題にはなりませんでしたが、それでも慌ただしいと感じました。
 もし原作を見ていない状態での初めての視聴だった場合は、一体何が起こっているのかの細かい部分がわかりにくいのではないかと思いました。当時の視聴者はどう感じたのでしょうか。
 原作では、テンポの良さを感じますが、それでいて、何が起こってるいるのかもわかりやすいかと思います。むしろ、それが『うる星やつら』の面白さだと思いました。(そのようなことを、私は同人誌などで述べています。)
 しかし、アニメでは慌ただしいという印象が強かったです。もちろん、それは人によると思いますので、これで大丈夫だという人もいるかと思います。しかし、少なくとも私は何が起こっているの状況を把握しにくいと思いました。
 そうなってしまった理由としては、やはり詰め込みすぎなのだと思います。よく知られていますように、最初の頃は一回の放送に2話あるという形式です。それでだけではなく(こちらはあまり言われませんが)、実は初期の原作は1話あたりのページ数が多いのです。(たしか面堂登場の回が週刊連載開始で、それまでは不定期の連載だったと思います。その不定期連載時は、その週刊連載時よりもページ数が多いのです。)
 つまり、アニメ1話の時間が短いのに、その原作はむしろ長いのです。それに加えて、アニメオリジナルの追加も第1話からなされています。原作の話だけでも盛り沢山の内容なのに、アニメオリジナルが追加されているのですから、詰め込みすぎになってしまうのは当然ですね。
 
 次の不満点が、やはりしのぶ関連です。先ほど述べた詰め込みすぎによる慌ただしさのせいで、特にしのぶがどのようなキャラなのか、あたるとの関係がどうなっているのかなどがわかりにくくなっていると思います。
 そして何より、しのぶが出てくる原作最初のシーンが変更されて、あたるがボールにぶつかるシーンになったのは、しのぶ好きとしては非常に残念なところです。このシーンのあるなしで、しのぶの印象が大きく違ってしまいます。「絶交」したはずのに、その直後にあたるを心配しまくる様子が良いのに!!
 それでも、家に着いたらしのぶが出迎えていた場面は良いです。しかも、大変かわいらしいです。
 しかし、あたるの女好きのところが強調されすぎているように感じるところも不満です。それがあたるなのかもしれませんが、そのせいで、しのぶへの想いがあまり感じられなくなってしまっていて非常に残念です。
 印象が悪くなってしまっているといえば、しのぶの「勝ったら結婚してあげる」発言後のアニメの追加シーンも気に入らないです。あたるがしのぶと抱き合った後に不適切な行動を取ることです。結婚発言時は、音楽があって良いムードだったのに…。(それもしのぶの覚悟が原作ほど感じられないのは残念です。)ギャグを重視するのは仕方ないですし、原作でも、「結婚」を喜ぶ理由としてそういう下心もあったのも確かだと思いますので、一概に否定できるものではないとは思うのですが、表にはっきりと出すのはどうかと思います。
 第2話に関しても、あたるがラムを呼ぶことに同意した理由に、原作でもあったテストに関することに加えて、他の女性の紹介というものが追加されています。これもまたあたるの女好きが強調されていて、そのせいでしのぶへの想いが薄いように感じてします。
 
 このように、私は、あたるの印象が悪くなること、しのぶへの想いが薄くなっていることに強くこだわっています。どうしてそんなにこだわるのかといいますと、それは冒頭近くで示した以前のブログでも書いていますが、そのせいでしのぶの印象までもが悪くなっているからです。
 大事にされなくてかわいそうと思わせるよりもむしろ、そんな状態なのに、どうしてあたるが好きなのだと思わせてしまっているように感じます。そればかりか、はじめからたいして好かれていないのに、なんでそんなにあたるに怒っているのだとさえ思わせてしまっているように感じます。要するに、しのぶにあまり共感できなくなってしまっているのです。
 
 このように不満が多くなってしまいましたが、やはり第1回から面白いと思いました。面白いことが次から次から起こります。
 不満が多い時期でも面白いのですから、本格的に面白くなってからの『うる星やつら』は、本当に面白いのではと改めて思いました。しばらく見ていないので、今見ればどうなのかわかりませんが、そういう期待を持ってしまいました。第1回だけではなく、これからも少しずつ見ていこうと思いました。