偽装女子

2007年に世の中を賑わせた「偽」の一文字。今年に入ってもその勢いはとどまらず、食生活の安全を揺るがす深刻な問題が相次いでいます。

そんな毎日を暮らす女性にも、ささやかな偽りはあるものなんです。

度を越した年齢詐称、経歴詐称のような悪意があって笑えないケースは無しの些細な偽装告白集をお届けします。

■「とりあえずスイーツ好きなフリしてます」（Ａ子さん・29歳 コンサル勤務）
Ａ子さんのバッグから「スイーツ大好き！」特集の雑誌が顔を出しています。
ケーキをオーダーする姿を見たこともない彼女から出てきたのがこの告白です。
同僚が彼女のデスクに置き忘れていった別のスイーツ特集の雑誌を見た男性に「女の子って本当にこういうの好きだよな～。」と優しげな視線を送られたのがきっかけ。
彼女の部屋には、スイーツ特集の他にもロハス系雑誌などが無造作に置かれています。
Ａ子さんにとって雑誌はインテリア小物なのだ。

■「長風呂派なんて嘘です」（Ｂ子さん・27歳 派遣事務）
一体なんだってそんな嘘をつく状況になってしまったのでしょう。
聞けば、現在付き合っている彼氏が長風呂派なのだそうです。
女子として、彼の入浴時間よりも短いのが気になると言うＢ子さんは、洗面所で時間をつぶす日もあるらしい。
彼との結婚を意識しているので、どのタイミングで自分のペースに戻すかが目下の悩みとは、平和で結構ですね。
入浴時間の長さも、カミングアウトの時期もどうだっていいことなのですが、一つだけ教えてあげちゃいます。
大丈夫、そろそろ入浴中のケアが必要な年齢。
イヤでも長風呂になっちゃうんだから。

■「体重サバ読んでます！」（Ｃ子さん・30歳 公務員）
見た目は中肉中背の一般的な体型でありながら、とっさに2ｋｇサバを読んでしまったＣ子さん。
「意外とあるんだね。」という心ない一言に、余計傷つくことになってしまった。
サバを読んだ体重よりも更に少ないように見えているのだから、それはそれで喜ぶべきことなのでは？
正直な体重を伝えて、「意外と痩せてるんだね！」と言われるよりはマシなような気がします。
何より、体重を聞いた上にそんな反応を示すようなデリカシーに欠ける男は放っておけばいいのに・・・。女の体重に対する意識はどこまでも深いですね。

■「実はヒマです」（Ｄ子さん・30歳 商社勤務）
言葉にすればたったの６文字、1秒でこれほど哀しい気持ちにさせる告白があるでしょうか。
ある日、「綺麗で人当たりもいいから、絶対モテるに違いない。」と職場で噂されているのを知ったＤ子さん。
その噂は背ビレ尾ヒレを付けて、「Ｄ子さんのプライベートは、ものすごく忙しい」と言う所まで行き着いてしまった。
引くに引けなくなった今、会社帰りに女友達を従えて人気のあるレストラン巡りをしたり、大して興味のないイベントに顔を出したりと、常に新しい話題を必死でキープしているんですって。
「予定はほぼ自分で埋めているんだから、ヒマも同然よね。」と自嘲気味に笑う整った横顔は、やっぱり哀しい。


彼女達なりの計算、とっさに出た嘘、思いがけない成り行きと形はいろいろ。これら女性の妙なこだわりには驚かされます。バレても笑える余地のある偽装は見ていて面白いので大歓迎ですけどね。