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春を待つ


語りたき夜のワインは赤色


「春よこい」

 ちょっと、ちょっと、3月も13日だよ、なのにあったかくならないのはなぜだ。盆地だからか、都会はもう春の日差しで輝いているのか、気温は上昇しているのか。
 まったく春を感じないのだ。鉢植えの桜は咲いてきたけれど、まわりはキーンと冷えている。春は4月からと神さまの辞書に記されているということも考えられるけれど、むかしは(わが少年時代)3月に入ったらポカポカしていたように思う。
 しかし、記憶違いということもある。よく、「では、昭和◎◎年の気温を調べてみましょう」と言って出てきた数字は、◎月も気温は低かった。なんてこともよくあるはなしだ。

 ただ、気温を示す数字だけでは当時と比べることはできないはず。いろいろ環境が変化してきているものね。「四季折々」ということばも消えていくかもしれませんよ、俳句から季語が奪われて、未来の人は俳句を理解することができなくなる可能性だって、「なきにしもあらず」かも。

 そのうち人工で季節をつくることができるようになるなんてことも考えられる。そうすると間違いなく、狂いなく、春は3月にやって来る。やって来るのではなく、スイッチを入れられる。
 雨だって、晴天だって、曇りだって、雪だって、雷だって・・・スイッチひとつで自由自在かもしれんよ、諸君! 雨で中止するスポーツだってなくなる。すべて予定通りに試合が行われるのだ。
 うーん、それほどうれしくないかもなぁ。「予期せぬことが起こる」という心配が消えていくと、人間はどんなふうになっていくのだろう。心配がひとつずつ減っていく、それは幸せなのかな? 考えてしまうなぁ。


「うちごはん」

野菜たっぷり煮麺。
ヘルシー路線をひた走るのであった。

ラッキー・ラブリー いいことありそうな。








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