GWも後半にはいり、高山の観光スポットも、にぎわっていました。
桜も、例年ならもう花は散っているのですが、今年は、まだ咲いています。
この、宮川と背後の城山の風景は、江戸時代からずっと変わらないのでしょう。。。
先日、金沢へ行ってきたときには、
金沢の江戸時代当時の町並みを残す、ひがし茶屋街を訪れました。
金沢やその周辺には、九谷焼や輪島塗といった伝統工芸があり
金もよくつかわれます。
一方、神社でも屋根瓦の頂部に金の飾りが見受けられます。
箔屋は、そのような伝統を受け継ぎつつ、現代の生活にマッチするよう、
その伝統技法をアップデートした工芸品の販売を手掛けています。
写真は、その技術を生かした黄金の蔵。
プラチナを配合してあり、外部での使用でも劣化しないそうです。
すごいですね。
この蔵の、内部の黄金の壁を手掛けたのは、
飛騨高山の左官職人 挾土秀平さん。
アトリエにお邪魔したこともありますが、
そのセンスと高い技術の融合から生まれる仕事は、本当にすばらしいです。
そんな挾土さんですら、
今は、なかなかその腕を振るう機会が少ないと聞きます。
伝統の継承とその発展のためにも、
職人技が発揮できる場を少しでも作りたいし、紹介していきたいと思います。
・・・というわけで、
以前も紹介しましたが、
飛騨高山まちの博物館が4月からオープンしています。
ここの白い漆喰壁や蔵戸を手掛けたのは、挾土秀平さん率いる秀平組。
真っ白で、ただ大きいだけの壁と思われるかもしれませんが、実はこれがとても難しい。
「漆喰」という材料は、凹凸がなく、とても塗厚が薄いのです。
技術がないと、壁の下塗りの凹凸が目立ってきれいに仕上がらない。
吹付仕上の材料に比べ、ごまかしがきかないのです。
しかも普通、蔵でもこんなに大きい面は無いですから、これは稀なケース。
シンプルなことは一見簡単なようですし、
ローコスト住宅では、本当は単にコスト削っているだけ(本当は後々問題)なのに
シンプルモダンとか、かっこいいこと言って適当にしているものもある。
が、漆喰壁のように、
真にシンプルにやろうとすると、そこには高度な職人技が必要になるものです。
この蔵戸も秀平組。
飛騨高山まちの博物館では、
展示だけでなく、このような職人技にも触れることができます。