A&Pの☆お宿千夜一夜

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岐阜 摘草料理かたつむり 夏の天然食材 クイズ お寿司の食材は?

2013-07-31 15:00:00 | 中部・食
最初にクイズです。

上の写真の食材は何でしょう?

地元のテレビのクイズに出され「大間のマグロ」と答えた人がいたらしい。

答えはお店に行ってのお楽しみ♪


旅行最終日のランチ候補を、フレンチは団体に負け、薬膳料理は親子限定の

イベントで予約できず、第3候補は前夜のフォワグラと食材が重なって、昼

食難民になりかけた私達。

郡上八幡のオーベルジュ「雀の庵」のオーナーシェフに紹介してもらったの

が、食材を分けてもらっている「摘草料理 かたつむり」さんでした。

帰宅後に調べたら、3日前までに要予約のお店でした。

それを前夜、シェフに問い合わせてもらい、翌朝の朝食時=到着の3時間前

に予算と献立の簡単な打ち合わせをしただけで、おじゃましました。

摘草=「美山荘」さんが思い浮かびましたが、予算は大丈夫?

幸い現金をある程度持っていましたので、お昼の上のコースを選択。

食材は鹿と「雀の庵」さんでも出たポルチーニ等が出ますとの事。

時期的に定番の鮎もありましたが、「この3日、毎日何かしら違う鮎料理

を食べてます」と伝えると、では岩魚かあまごでとなりました。

鹿は今年3~4回目だしな~と考えていると、追加料金が必要だが天然鰻

の小丼も出せますと聞き、それは今年初♪とパブロフに聞きもせず速断。

後は好き嫌いもアレルギーもなし、最後に明日私は健康診断で、野菜不足

だから野菜を食べたいとリクエスト。

もしかしたら、サービス料とかいろいろ基本料金に+されるのではと怯え

ていたものの、おせんべいのお土産までいただき、1人5000円ちょうどでした。

尚、お土産はいつもあるわけではありません。

 黒豆かざらめか選択。今バリバリ食べながら書いてます。 

どうやら飲み物は持ち込みもできるようです。

お風呂はないけれど、お布団はあるから泊まれますと言われていました。



店は郡上八幡から高速を使って2つ先の「美濃」から一般道で計約40分。

伊自良湖まで行ったら行きすぎ。

「自分もよく通り過ぎてしまう」と笑顔で話す小口シェフの迷道案内と、

2種類のナビの番地指定で、迷う事なく到着。

当初は1時間以上かかると出て焦りましたが、軽く車を飛ばしたら、予約

時間ちょうどでした。

店の看板は、岐阜や美濃方面から来た時に見えやすいようにありました。





この先に平屋の玄関。

以前はバスが通っていたようですが、今はないようです。

昨年5月オープンで、家店の風情はあまりなく、素朴な感じ。

 駐車場はつめて2~3台です。

  かわいいオブジェ。






     

自宅改装とばかり思っていたら、皆さん岐阜市内から通われているそう。

    





この日の客は3組。



大きなテーブルに女性3人グループ、1人の若い女性客はカウンター。

最後に到着した私達は2人がけのテーブル。

全て椅子席で楽でした。

こういうタイプの店は男性客の方が多い気がしますが、やはり美味しい

店を知っているのは女性?

待ち時間はきのこ鑑賞タイム。

   収穫後も成長しているらしい巨大タマゴ茸

名称:タマゴタケ
かさは直径6~20cmで、美しい朱色~紅色。
周辺に放射状の溝線があります。
ひだはやや蜜で黄色。
臭いはほとんどありません。
くきは黄色の地に橙色の段だら模様があり、上部に橙黄色の膜質のツバと根元に白色袋状のツボがあります。
幼菌はこの中に納まり、突き破って生長します。
美しく鮮やかなきのこで、いかにも毒きのこという感じで、実際に食用としている人は少ないようです。
毒であるベニテングダケに形や色が似ているので注意。
タマゴタケの仲間には黄色タイプや茶色タイプのものもあり、それぞれ食用となります。

科目:テングタケ科テングタケ属

学名:Amanita hemibapha subsp. hemibapha

発生:夏から秋にかけて、広葉樹林、松などの林内地上に群生又は点々と発生。

料理:だし汁にコクが出ることでは最高のきのこ。お吸い物、天ぷらなどにあいます。



 あんず茸=ジロール

これは夏に北欧やドイツあたりでよく見かけます。

冷凍すると苦味がでるそうです。

フィンランドで、きのことブルーベリー狩をした時は、ホテルの厨房に頼んでソテーしてもらったり、

自分で市場で買って、ソテーしてシチューに入れたりしていました。

飲み物は、冷たいお茶をお願いしました(無料)。

お料理で最初に出されたのがこちら。

すいません。説明を書いた自分の字が読めません・・・だからアバウトですがお許しを。



・きのこ入りのちまきみたいなの

入っているのはアメリカウラベニイロガワリと聞こえました。他にムラサキ・・・ヨクワカラナイ。

学名:Boletus subvelutipes Peck (イグチ科 イグチ属)
夏から秋にかけてブナ科の広葉樹林内に発生する。名前からもわかるように北アメリカ東部にも分布し、それ以外
には日本での発生が知られている。
傘は初め半球形で後には開いてまんじゅう形になる。
表面の色は変化にとみ、褐色から暗褐色、赤褐色、黄褐色などで初めのうちはごく細かい毛でおおわれる。
管孔は柄にほとんど直生し、管孔表面部分は血赤色から赤褐色。
柄は黄色地に暗赤色の斑点が密に着く。
表面には細かい網目模様がみられることもある。
きのこを傷つけるとすばやく青変する。

・フキ
・枝豆
・手長海老
・鹿の佃煮
・竹筒に入っているのは、岩梨とじゅんさい
・真鯉の・・・
・岩魚の・・・

 食前酒のように見えますが、アンニンゴの塩漬けをお湯にいれたもの? 

アンニンゴは全部食べられます。

科名:バラ科
属名:サクラ属
和名:上溝桜ウワミズザクラ
別名:アンニンゴ
学名:Prunus grayana

蕾や種子は果実酒にすると不老長寿に効く薬酒になると伝えられていて、

西遊記の三蔵法師は、ウワミズザクラの種子を捜し求めて旅に出たという。

新潟あたりで、たまに塩漬けのものを見ます。

続いて出たのが鹿のロースト



しっかり味がついていました。

白く見えますが、地模様に葉っぱと魚が隠れていて、まるでエッシャーの絵のような皿。

ちょっと「ポニョ」の海の波が、魚に見えるシーンも思い出しました。

厨房の外では煙がもうもう。

焼小屋と呼ばれていましたが、炭火で焼かれているのでしょうか?



40センチ四方位のスペースにだけ生える、あくのない「奇跡のわらび」  

下から、塩をつけて食べます。


  アマゴ(雨子)のほう葉焼き



 ここで天然鰻の小丼が登場、そのサクッと軽い食感にあっという間に完食。 

  飛騨の山椒。河合村のものが香り高いそうです。 


でもこれで最後なの?とちょっと物足りなく思っていたら・・・



とうもろこし豆腐(くこ、おから、枝豆)が出て、

  続いてアボガドの冷製スープ(トマト、ナッツ、ルッコラ)

濃厚でルッコラの香りが鼻を抜ける。

リゾットと言い、スープと言い、前夜のオーベルジュよりイタリアンらしかったりして・・・。



そしてあるもののお寿司。



 シェフ自らが美味しいと書かれていた香茸のリゾット。



美味しいけど、これでごはんもの3品目。

最初の頃、こういうきのこを使いますよと見せてもらいました。



 たぶん、そのきのこが入ったお鍋。これは定番のようでした。

きのこのだしが、遊びつかれた体にやさしく、しみこみます。









何かの肉団子も入っていました。

 先ほどの山椒とさらにゆずこしょう。

最後は雑炊もできるようです。

 コーヒーか紅茶か選べました。

 コムハニー。昔、ニュージーランド土産にしました。蜜は良くてもロウが口に残る。

デザートは 山ぐるみのアイスとぶどうのジュレがけ、スイカと梨かな~。



 お客の連絡先ノート。ざっと見ると岐阜・愛知の方中心でした。

  トイレ 

電話でも話し、主に接客してくれた年配男性の清水さんがご主人と思って

いたら、どうやら1番若い女性がシェフだった模様。

うーん、親子で、苗字が違うのは娘さんが結婚したからと勝手に思いこん

でいたけど、実は3人の関係がよくわかりません。

高山で何年もきのこ教室を主催していた 食材説明係の陽気な清水さん。

ほとんど配膳のみだった年配女性、そして寡黙な若き女性シェフ・・・

その関係が謎。

スタッフの清水さんは、天然の食材集めのプロのようで「オトワ」さん

の名前が出ました。

「宇都宮のオーベルジュの?」と聞いたら、そうでした。

あそこ基本泊まれないのに、店名がオーベルジュなのでややこしいとも

言えないから、「オトワさんだと白川郷のトヨタ自然学校のレストラン

がそうでしたね」と話すと「ミクニ」と勘違いされていました。

ちなみに「ミクニ」は氷見の「誉一山荘」。

「オトワ」さんはもう撤退したけれど、益子の公共の宿のレストランに

出店していて泊まったことありますと言うと、軽井沢エルミタージュの

「タムラ」さんとか、私でも名前を知っている有名シェフの名前がたく

さん登場。

鹿や鴨や天然きのこはともかく、鰻や鮎は何となく和食材と思っていま

したが、フレンチやイタリアンでも使うんですね。

最近、ある美食家の宿のご主人と熊なら「比良山荘」さん、「美山荘」

さんの猪もなかなかという話をしていたら、滋賀の「徳山鮓」さんの

名前も出ました。

元神戸でフレンチの名店をされていた、ミキさんに誘われたとか。

フレンチでもイタリアンでも、シェフという人種は、美味しいものなら

ジャンルに関係ないみたいです。

清水さんは「徳山鮓」さんの山のみきりをしたと話されていました。

他にもいろいろお話を聞きました。

このお話、すぐにもカルチャー教室の講義ができそうでした。

・鴨は解禁日の11月24日前から餌付けして慣らす。

・網は4×10mで、夕方4時~5時に捕獲。それまでじっと待つ。

・1度に80匹位とれる。

・皮をむしるのに30分。この時期は指紋がなくなる。

・鳥で美味しいのにはつぐみ。

・小骨が多いけれど、皆、口の中をだらけにして食べている・・・

・今年の鮎は板取のものは大きく、吉田川はまだ小、圧川は特大。


最後に店内にあった文章「かたつむりの四季」を。

達筆だったけど、ほぼこんな内容だったと思います。

春は小鳥の唄に涙し、野にでて 山菜を摘む

夏は川に魚を追い、野の花を愛で 夜 蛍と遊ぶ

秋は冷涼なる大気の中 緑を分け入り 木の子をひらい

冬は降る雪を観 うまし酒飲む



どうですか、四季を通じて訪ねてみたくなりましたか?

元気モリモリになれそうでしょ。






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