高尾山麓日誌

東京、高尾山麓付近に暮らす日常から、高尾山の状況や、高尾山・八王子周辺地域で気付いたこと、周辺鉄道情報などを掲載

NiK Collectionが黄変フィルムスキャン画像の補正に使えそう

2017-10-20 22:48:41 | カメラ
 前にも触れましたが、Photoshopのサードパーティープラグインである、NiK Collectionというものがあります。もともとはNik Softwareという会社が開発していましたが、2012年にGoogleに買収され、元々日本円で6万円ほどで売っていたものを無料で公開したと話題になりました。

 で、前の記事で、トーンカーブ補正など本格的な補正が使えない Photoshop Elements で使ったら Photoshop並みの補正ができるかも、と触れましたが、その後いろいろいじってみて、かなり使えそうなことが分かりました。とりあえず、黄変フィルムスキャンの補正に使えそうなのはNik Collectionのうち、Viveza2とColor Efex Pro4です。なぜうまくいくのかというと、どうやら、私が前に解説しました色チャンネルマスクを使った補正を内部的なアルゴリズムとしてやっているようなのです。

 まず例として、前にブルーチャンネルマスクを使った黄変補正の例として出した富士急モハ7032の写真を再掲出します。こちらは、Nik Collection を使わずマニュアルで補正した過程です。


 次に以下の画像は、Nik Collection Viveza2を使って補正した事例です。上の事例の Bブルーチャンネルマスクを使って補正した過程のうち、流石に1からは無理ですが、2の状態 (一旦自動カラー補正を掛けた状態) から、Color Efex Pro4の色かぶり補正を使うと、色チャンネルマスクの編集などせずとも、ボタン一つで4に近いところまで補正可能なことが分かりました。


 コントロールポイントを使って部分的な補正も可能なのですが、Color Efex Pro4ではどのようなマスクを使っているのかはっきり分かりません。しかし、Viveza2ではコントロールポイントを使ったマスクの形がはっきり分かります。これを見る限りでは、仮にViveza2とColor Efex Pro4のマスクが同じだと仮定すると、どうやらNik Collectionは、アルゴリズムの中で、私の言う色チャンネルマスクを使って補正を掛けているようです。だから、偏った黄変に効果があるのです。

[Viverza2におけるコントロールポイントを使ったマスクの例]




 ただ、おそらく単純にR, G, Bのどれかのチャンネルを使って補正マスクを作っているのではなく、基準点 (例えばコントロールポイント) の色相が何かを判断し、その色相に応じて、R, G, Bチャンネルをウェイト付けして補正マスク画像を合成しているのではないかと推測します。Color Efex Pro4の色かぶり補正機能の場合、何らかのアルゴリズムでホワイトバランスを調整する基準点を自動的に選び出し、そこの基準的に応じて、色チャンネルマスクを合成して色かぶり補正を実行しているのではないでしょうか。これは私の言う色チャンネルマスクと、色域指定を使ったマスクの中間的性格の補正マスクだと言えそうです。

 ということは、Nik CollectionのViverza2やColor Efex Pro4は、私がしこしことマニュアルでやった色チャンネルマスクの編集を、自動的にしかもより効果的に一発で編集してくれた上で、補正を掛けてくれている、ということではないかと推測できます。だとすれば、もちろんPhotoshopでも手間を省く手段として有効ですが、とくにレイヤーマスクの編集に手間取るGIMPの上で使えれば、GIMP上でPhotoshop並みの手間で画像編集するツールとなりそう、そして確かGIMPに何らかのプラグインを入れればPhotoshopのプラグインが使えたはずです。

 問題はNik Collectionのコントロールポイントを使った補正マスクが、全面に掛けるか、あるいは放射状にグラデーションがかかった状態で掛けるかしかないことです。これはNik Collectionの結果が背景とは別の画像レイヤーとして一旦保存されますので、それに対して、レイヤーマスクなりクリッピングマスクを掛けてやることで何とかなりそうです。この点もGIMPと親和性が高いかもしれません。



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