高尾山麓日誌

東京、高尾山麓付近に暮らす日常から、高尾山の状況や、高尾山・八王子周辺地域で気付いたこと、周辺鉄道情報などを掲載

高尾山 三密の道

2020-08-09 17:34:41 | 植物
 先週平日、近所の病院に勤めている知り合いの理学療法士さんが、「今日、出勤で電車に乗ってきたら、高尾山方面に登山に行く人がものすごくたくさん乗っていたんですけど、何かあるんですか?」と尋ねてきました。とはいえこのコロナのご時世に人集めのイベントなどあるわけがありません。考えられるとしたら、夏にどこかに行く予定でお盆休みを取った人が、急遽、都外に旅行に行くなと知事に言われて予定をキャンセルし、ほかに行くところもないので高尾山に押し寄せているとしか思えません。例年ですと、この暑さの上に、山に行く人は他に遠出をする時期なので、高尾山は空いているはずなのですが...

 で、高尾山にこんな場所があります。今までどうとも思っていませんでしたが、今年は笑えます。



 今年のお盆は文字通りかも... このお盆に高尾山に行かれる方はご用心ください。


檜枝岐のスプリング エフェメラルたち

2018-05-08 20:06:25 | 植物
 連休後半、尾瀬登山口の檜枝岐に森林散策に行って来ました。標高1400m以上ではまだ雪がかなり残っています。御池もそろそろ雪解けが始まり、水芭蕉の小さな芽が出始めたり一部花が少し先始めているような状態でした。



森ではミヤマカタバミが咲いていましたが、ピンクの花は咲いており、白いものは、大半がつぼみでした。花期が違い、おそらく種類が違うようなので、帰って調べたら、葉の形から、コミヤマカタバミとミヤマカタバミの違いのようです。コミヤマは葉が丸みを帯び、ミヤマはやや角張っています。

 なお、ピンクがコミヤマ、白がミヤマというのはあくまでこの場所だけの違いです。他の地域ではミヤマのピンク色もあるようです。花期はおそらくコミヤマがミヤマより一週間ほど早いようです。


コミヤマカタバミ



ミヤマカタバミ



奥山の春を告げるタムシバ

ギフチョウの食草であるウスバサイシンもたくさんありました。



トウゴクサイシン (Asarum tohokuense Yamaji & Ter. Nakam.)
 ウスバサイシンとしましたが、関東北部~東北に分布するものはトウゴクサイシンのようです。

スミレサイシンもありました。こう見ると、ウスバサイシンと葉の形、質感が似ていますね。スミレサイシンと名付けられた由来がよくわかります。高尾山ではナガバノスミレサイシンはよく見ますが、そちらは今一つ質感が違い、なんでサイシンなんだろうと思ってしまいますが...




スミレサイシン



これもスミレサイシンでしょうか?




この3枚は日本海側に多いオオタチツボスミレではないでしょうか。
普通のタチツボスミレに比べやや色が濃く、模様もはっきりしています。


アオイスミレのようです。
高尾山で見慣れたものに似ています。



大地にひしゃげたようにはいつくばって咲く白いスミレですが、どうやらアオイスミレの白花品のようです。



イワナシ


ショウジョウバカマ

ニリンソウは咲き始めのようです。


ニリンソウ

雪解けの湿原でリュウキンカが一輪だけ咲いていました。


リュウキンカ

ミズバショウはこんな感じです。



エンレイソウ

こちらはキクザキイチゲだと思われます。


キクザキイチゲ


春を告げるキブシ

フキノトウはもう花になっています。これもたくさんありました。

フキノトウ

圧巻は、ケマン類です。特にオトメエンゴサク (別名: ホンシュウエンゴサク、旧来エゾエンゴサクとされていたものの本州型)は、標準は青紫ですが、赤紫から白色まで色とりどりで、非常に美しいです。


ミヤマキケマン or キケマン

以下オトメエンゴサクです。托葉がいずれも櫛状に切れ込んでいません。


標準的な青紫色のオトメエンゴサク


純白のオトメエンゴサク


白ですが、唇部分のみ青くなっているオトメエンゴサク



赤紫色のオトメエンゴサク


真っ青なオトメエンゴサク。とても目を引きました。

こちらは...

ヤマエンゴサク (ササバエンゴサク型)

托葉が櫛状に切れ込んでいるので、オトメエンゴサクではありません。ミチノクエンゴサクにしては、花が大きいような気が...
。ヤマエンゴサクだとすると、高尾山のものは丸葉ですが、こちらは笹の葉状に尖っています。ただ、葉の形は変異が多いとあるのでやはりヤマエンゴサクか...?

平凡社の「日本の植物 II」を見たら、「ササバエンゴサク」の名前もありました。どうやらヤマエンゴサクの笹葉タイプの変異を指すようです。他のネットの記述などを見ると「ササバエンゴサク」は赤紫色のようですので、ヤマエンゴサクのササバエンゴサクタイプの変異、で間違いないかと思います。学名上は変種や品種扱いまでにはなっていないようです。

比較の対象として高尾山のヤマエンゴサクを掲示します。



ネコヤナギ?


オオカメノキ


ツツジ類の実です。


スゲの仲間。カンスゲの仲間でしょうか?ミヤマカンスゲ?


暗紫色のセリ科の植物。シシウド属?


シャクナゲの仲間です



葉が対生なので、ネコノメソウのようです。

高尾山系でおなじみです。

ツルネコノメ


クルマムグラと思われます。


七入り山荘前に植えられたトガクシソウ


同じくサンカヨウ
















スミレの同定に役立つサイト

2018-05-02 22:36:31 | 植物
スミレの同定に役立ちそうなサイトを集めてみました。

スミレのパーツ名称について
http://www.mars.dti.ne.jp/~takiura/
「高尾周辺のすみれ」

スミレの分類表
http://www.mars.dti.ne.jp/~takiura/bunrui.html
「高尾周辺のすみれ」

スミレ検索データベース
http://www.plantsindex.com/plantsindex/demo_html/demo_db/dbviola.cgi
「日本のすみれ検索システム - 撮れたてドットコム」いがりまさし氏
  http://www.plantsindex.com/plantsindex/html/group/gp_viola_grypoceras_basic.htm
  「タチツボスミレ基本6種」同上
  http://www.plantsindex.com/plantsindex/html/group/gp_viola_grypoceras_hokkaido.htm
  「タチツボスミレの仲間 北海道編」同上
  http://www.plantsindex.com/plantsindex/html/group/gp_viola_grypoceras_japansea.htm
  「タチツボスミレの仲間 日本海側編」同上
  http://www.plantsindex.com/plantsindex/html/group/gp_viola_grypoceras_west.htm
  「タチツボスミレの仲間 西日本編」同上
  http://www.plantsindex.com/plantsindex/html/group/gp_viola_hondoensis.htm
  「アオイスミレの仲間」同上
  http://www.plantsindex.com/plantsindex/html/group/gp_viola_vaginata.htm
  「スミレサイシンの仲間」同上
  


スミレの見分けに関する記事

http://satoyama.at.webry.info/theme/242c80b163.html
「スミレの見分け方 - 里山再生計画」

スミレの写真集

http://www.io-net.com/violet/index.html
「スミレの部屋@花の写真館」

http://www.tebamaru.jp/SUMIREindex.html
「すみれ図鑑 - Photo Salon風花」

近所の花々

2018-04-29 08:24:56 | 植物
 最近、我が家の近所を雨の日に歩いていたら、ふと足元を見るとカンアオイの葉らしきものを見つけました。よく見ると花も咲いています。間違いなくカンアオイですが、タマノカンアオイではなさそうです。

 晴れた日に再度出かけて写真を撮ってみました。家へ帰って調べてみると、どうやらランヨウアオイのようです。出かけついでに周辺に足を伸ばして花々を撮ってみました。







ランヨウアオイ


ナルコユリ


アマドコロ
茎が角張っています。韓国では根を乾燥させて煎じてトングルレ茶として飲みます。





タツナミソウ
近くにオカタツナミの自生地もありますが、これは園芸品の逸出ではないかと思います。




こちらはスミレに似ていますが、ちょっと時期が遅いのと葉の形が違うようなのでヒメスミレかも。都市部に最も多いスミレらしいです。


笹 おそらくアズマネザサ。普通に見られるササですが、密生すると他の植物を駆逐します。


ニガナでしょう。




オニタビラコでしょうか。よく見かけます。


カントウタンポポ



地中海原産の寄生植物ヤセウツボ。シロツメクサに寄生するようです。平凡社帰化植物図鑑のケースの背に出ています。

 林の中に入ってみると、キンラン、ギンランが... 特にギンランは高尾山でも数が減っていて、こちらの方がたくさん生えています。


今年初のギンリョウソウ



キンラン




ギンラン