放浪日記

刮目せよ、我等が愚行を。

スリランカ酔夢行(1)まずはバンコクへ

2020年03月03日 | スリランカ2019
2019年の夏に、スリランカを旅した。

ちなみに、今回のタイトル「スリランカ酔夢行」は、僕の好きな詩人・田村隆一が記した『インド酔夢行』のパクリだ。あ、パクってやがると思われるのもイヤなので、先に告白しておく。

旅にはまったく興味のない嫁さんをなだめ、脅し、すかしながら、アジアを中心にいろいろな国・街を巡ってきたが、僕がかつて旅した街を再訪することがほとんどだった。
そろそろ僕も(もちろん嫁さんも)初めて訪れる国に行ってみようと思い、白羽の矢が立てたのがスリランカだった。

十数年ほど前、インドを旅していたとき、対岸エリアまでは近づいたことがあったが、残念がらスリランカは北部を中心に内戦中で、インドからの航路は中止していた。空路では行けたのだが、LCCの概念がヨーロッパで出始めた頃で、アジアの空を飛ぶには、僕の予算は心もとなかった。カレーに飽きていたこともあり、そのときはスルーしてしまったのだが、スリランカという島国に行ってみたいという気持ちは心の奥底に残っていた。

毎度のことながら、移動費を安く抑えようと安い航空券を探していたら、タイ・ライオンエアがセールを行っていたのを発見。最安ではないものの、お盆休み真っ只中のスケジュールのため、荷物代込みで一人60,000円程度で手を打った。



スリランカの玄関口であり、経済的文化的中心地のコロンボへは、成田からは直行便があるものの、関空からはどこかを経由しなければ行くことができない。今回は、バンコク経由だ。
狭いLCCの移動になるが、仕方ない。
インドネシアあたりでよく墜落する航空会社だけれど、仕方ない。
とにかく、スリランカに行けるようになることが最重要なのだ。

航空券を購入して間もなく、2019年夏はスリランカのビザが無料になるという発表もあり、予算も浮いて、楽しい旅になるだろうと期待していたのだが、4月21日にコロンボなどで連続爆破テロ事件が発生した。
日本人も含め、多くの死傷者が出ており、このままスリランカも対テロ戦争に巻き込まれてしまうのではないか、旅行に行っている場合じゃないのでは、と気を揉んでいたが、旅行に出発する8月になっても、その後の大きな事件は起こらず、ビザも無料化されたことから、現地に飛ぶことにした。



バンコクは、貧乏旅行者にはおなじみの、懐かしきドンムアン空港に到着。
翌日の出発が早いことから、空港から直行できるアマリ・エアポート・ホテルに宿泊した。
これまで何度となくドンムアン空港に降り立ってきたが、すぐにエアポートバスに乗って市内に向かうばかりで、一度泊まってみたかったホテルだ。

ホテルは築年数が経っているため、古い感じはどうしようもないが、テレビはNHKも映るし、滞在するには何一つ不便なことはなかった。コンビニまで少々遠いが、空港内のコンビニを使えば問題なし。
バンコクでトランジットするならば選択肢としては全然あり。




夕食は、ホテルの目の前、線路沿いに並ぶ屋台的な店で、タイ東北部・イサーン地方の郷土料理「チム・チュム」と、ビアLEOで。
やっぱりタイのご飯はおいしい。
氷を入れたグラスにビールを注ぎ、ストローで飲むのも、おいしい。




翌朝。
まだ太陽も上っていない早朝。眠い目をこすりながら、ドンムアン空港のチェックインカウンターに並ぶ。
LCCのため、荷物は嫁さんの分をあわせて、大きなスーツケース1個にまとめている。
スリランカに着いたら、コロンボでスーツケースを預け、中に入れたバックパックで旅をしようという算段だ。
僕は一人でチェックインカウンターに並びながら、早朝ながら、驚くほど人でごった返している空港内を寝ぼけまなこで眺めていた。
嫁さんは、ホテルの部屋でまだ寝ている。それとも化粧などをしているのか。
荷物をドロップアウトしてから、一度部屋に戻って嫁さんと合流。
部屋から空港まで5分、チェックアウトの時間を考えても10分前に部屋を出れば、空港に着く距離はすばらしい。

さあ、スリランカへ。



(つづく)

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