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教育は投資か、はたまた消費か その2

2013年10月03日 | 教育雑感

いまや国立であっても大学院まで通わせるとなると学費は相当かかります。

しかし最新の技術や正しい研究方法を身につければ、必ず将来それは生きてきます。

それをギアリング効果というのですが、教育というのはまさにそのギアリング効果を

もたらすことが期待されています。

ギアというのは あの歯車のことです。 歯車の比によって大きな力を出すことができます。

例えば、英語は小さい頃から習っている人も多いですが、自分の頭に浮かぶ事を

ペラペラと喋れる人はそういません。日本人は英語の指導法が全く明治から変わって

いないので、いまだに学校の英語をいくら習っても外人と英語で討論出来るレベルの人は少ないです。

ところが、私は小学生の時から自分で英語を始め、6年生の時に松本亨サンの本「英語で考える本」

に出会ってアルファベットも勉強しないうちから大人のレベルの【英語会話】のテキストを買って

英語を始めました。そのうちに、高校生くらいになって外人と普通に会話できるようになりました。

また、高校生の時に梅田の紀伊國屋書店でたまたま手にしたペイパーブック「Read better, read faster」という

アメリカで出版された本に出会い、1分間に200単語を読めるテクニックを身に付けました。

英語がかなりのスピードで読めるようになりました。

松本亨さんの、英語は英語で考えろという方法論とこの書物のお陰で

英語を英語のまま理解することが出来るようになりました。

そのうち、大学を出る頃には通訳ができるほど英語ができるようになりました。

このおかげで仕事面でも、プライベートでもどれくらいの恩恵があったかわかりません。

つまり教育とは、周りからの影響もさることながら、一定のレベルまで到達すると

一生その能力がプラスに働くのです。芸は身を助くるといいますが、まさにこれが

ギアリング効果の賜物です。感受性のある子供は正しく道標を示してやるだけ大人が想像する以上に

伸びるのです。

高校生の頃、物理が苦手だったのですが、ある問題を物理の先生に質問に行って、そこで褒められて

それから物理が好きになりました。

そういう環境も大切です。教育というのはいろんな側面がありますので、伸びるとき伸び悩んでいる

時があります。そんな時にちょっとしたヒントや先生の言葉で勇気をもらってやる気になることはいくらでも有ることです。

最近の中学受験事情もここ10年でだいぶ変化してきました。

中学受験での最近の倍率は本当にびっくりするくらい下がりました。さすがに向陽中や桐蔭中は

4,5倍の倍率があるのですが、実際の戦いは受験者500名のうち上位150名くらいで戦っています。

それ以外の受験者は残念ながら受験する前から結果は決まっています。しかし

お母さん方は、大手塾の合格人数を見て、うちの子もあわよくば合格できるかもしれないわ。

と淡い希望を持っています。確かに宝くじの3億円も買わなければ当たりません。

でも実際購入している人は3億円があたる確率(1億分の1)をあまり考えませんし、配当率も見ません。

自分は次には絶対当たる、だって新しい財布に蛇のお守りを入れたもの・・なんて

ジンクスを信じています。

実は、こういう消費行動はまさに消費すなわち消えてなくなるものなんです。

外れれば泡のように消えてしまいます。

中学受験で失敗したお母さんは、あれだけ頑張ったんだもの、落ちたのはしかたがないわと

自分を慰めます。たしかにそうするしかないからです。私でも同じように考えます。

しかし、まってください。多くの公立中学受験の作文指導や過去問に

とりかかる時期が早すぎると思います。私が実際、桐蔭や向陽に合格させているお子さんは

6年の夏ぐらいから

作文や過去問を始めます。それで全く遅くないんです。

これで実際合格していますから

まちがいないです。それ、ありきたりな作文や~公立受験対策で、本人の伸びしろも考えず

お金の係る対策ばかりで、結局勉強した気にさせて、合格はできません。

あえていうならば、お子さんの咀嚼力、十分な知的水準が低いままでは

公立中受験対策はなんの役に立ちません。それは次の回でお話します。

それよりはもっと子供のキャパシティを広げることをさせてやりたいですよね。

急がば回れです。私立の中学受験でもそれとおなじです。この二十年全く受験問題の質も

内容も変わっていません。むしろ易しくなってきているといいでしょう。なにしろ

受験者は10年前と比べて圧倒的に少なくなってきています。もちろん全員は受かりません

智辯を初めとする合格者の素点の上位と下位の乖離がひどいです。

先日有る塾長とちょっと立ち話をしました。私学の中学の特進に入っている子供がいま来ているけれど

重要単元である速さが全くわかっていない。1時間を30分と思って計算をしていると苦笑していました。

そんな子供が私学の特進で合格している、なにか間違いでも?と思いますが、おそらく

まちがいというよりは数合わせで合格してしまったとしか言いようが無いでしょう。

いくら塾に通わせてもそこでちっとも力もつかず

そのまま中学に進んでしまう悲劇もあるのです。でもこのような話はあまり世の中には

でません。当たり前です、誰しも自分の子供のふがいない状態は知られたくないものです。

私学の説明会に言ってもなかなかマイナスのことは出てきません。これも当たり前

毎年智辯・近附・開智・信愛 の何人が中学をやめているか知っていますか?

そういう情報は出てこないものです。

とういうことで、教育を間違うと投資していると思っていたお金が

単なる消費していただけということにも

なりかねないというお話しです。

お互いしっかりと子供に良い教育を選んでいきましょう。




 

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