尾道市向島町の里海を眺めて

瀬戸内海(尾道・向島)で見られる海の生物等をご紹介

ヨウジウオ

2011-06-17 18:54:40 | 生物
近頃は地味に時間を取られる仕事が続いて、なかなか写真の整理をする時間が取れませんでした。
ようやく飼育と実験の写真を分類・整理できたので、採集した生物写真を投稿できます。
今回はヨウジウオとオクヨウジです。

実は以前、オクヨウジの写真をヨウジウオと間違って掲載していました。
自分への戒めを含め、2種の生物を並べてご紹介。

まずヨウジウオ。


次にオクヨウジ


2種とも同じようなアマモ場に棲んでいますが、大きさが違います。
ヨウジウオの成魚は20cm前後で、オクヨウジは10cm未満です。
2枚目の写真にヨウジウオの頭とオクヨウジの全体が写っていますので、わかりやすいかと思います。
色は個体変異もあって分類の基準にするには微妙な気がします。
ヨウジウオには体表に棘状の突起が小なくすらっとしていますが、オクヨウジには棘がみられます。

もっともわかりやすいのは尾の構造です。
ヨウジウオにはわかりやすい尾鰭がありますが、オクヨウジは尾鰭がほぼ見られません。
そのため、オクヨウジは尾で海藻に巻きつくことができます。

ヨウジウオの尾


オクヨウジの尾


この尾の構造の違いのため、ちょっとした飼育の工夫が必要です。
オクヨウジを飼うときは何か掴まるものを入れておく必要があります。
ヨウジウオはその尾鰭を使って飛び上がることがあり、水槽には蓋をしておく必要があります。
数cm角の空気穴から飛び出すこともありますので、サランラップを丸めたものを詰めておくと安心です。
うっかり空気穴をそのままにしておくと、飛び出して干物になります。


現在、USTREAMでヨウジウオの飼育水槽を公開中です。
http://www.ustream.tv/channel/%E5%90%91%E5%B3%B6%E6%B0%B4%E6%97%8F%E9%A4%A8
もし週末に放送が途切れた場合は、週明けに復旧作業をします。
カメラの撮影範囲の関係で少し手狭な水槽ですが、ヨウジウオ達には少し我慢してもらっています。
解像度の関係で見えにくいですが、生まれたばかりの稚魚も入っています。
稚魚については明日にでも写真を載せていきます。



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