尾道市向島町の里海を眺めて

瀬戸内海(尾道・向島)で見られる海の生物等をご紹介

アカモク

2013-01-29 19:38:36 | 日記
今月初めにアカモク(Sargassum horneri)の採集に学生さんが来所されました。
寒い中、ウェットスーツで小一時間潜っての作業です。



私は寒いので万が一異変が起きた場合に備えて陸上で待機と監視。
私では近縁種やら雑種やらの見分けがつかないので、かえって足手まといです。
作業が終わり次第、ウェットを着たまますぐに車で運んでシャワー室にご案内。
作業者の安全を確保することと、健康を損ねないよう配慮することが一番のお仕事です。

アカモクは褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科に属する海藻で、北日本の主に日本海側でよく食されるそうです。
美味しいらしいので食べてみたいと思いましたが、採集拠点を荒らすわけにもいかないので我慢。





付近の近縁種も少し採集されていたので、写真を撮って後学のために備えておきます。


近縁種のシダモク(Sargassum filicinum)。
気胞の形が球形または楕円形でアカモクより短い。雌雄同株(アカモクは雌雄異株)
シダモクは食用にしないらしい。アカモクとの雑種も存在する?




ノコギリモク(Sargassum serratifolium
非食用。アカモクやシダモクよりも固い。向島南東部での優占種?


学生さんは体を温めて仕分け作業をした後、バイクに乗って帰途につきました。
寒がりで九州人のおっさんにはまねできません。あれが若さか・・・。

年賀状用にチンアナゴを撮影

2013-01-01 00:00:01 | 日記
あけましておめでとうございます。
今年も気の向くままに適当に写真をアップしていきたいと思います。

ヘビ年ということで、年賀状用にウミヘビの写真が欲しくなり、宮島水族館に行ってきました。
残念ながらウミヘビの展示が見当たらず、替わりにチンアナゴ(Heteroconger hassi)を撮影してきました。
分類上ヘビではありませんが、可愛らしいのでいいかと妥協しました。
ただ、カメラを仕事場に置き忘れてきてしまい、仕方なくスマホで撮影。
腕が悪いうえに細かい調整がきかないため、まともな写真がさっぱり撮れません。



ちなみに私個人でもっているウミヘビの写真は下の写真だけです。
沖縄での採集作業中にいきなり目の前に現れ、飛びのいた後にとりあえず一枚撮りました。
目の前にヘビの頭が見えて動転したため、ウミヘビを中心に入れることすらできていません。
砂を掘りながら作業していたので、餌がいるとでも勘違いしたのでしょうか。

人気の全くないシーズンオフのマイナーなビーチで一人で作業していたので、
噛まれてショック症状でも起こしたら、おそらく助かりません。
可能な限りフィールドワークは複数で行うべきなのですが、予算も人員もないのです・・・。
この写真からの分類は難しいのですが、イイジマウミヘビあたりでしょうか?



今年も死なないように仕事をしていきたいと思います。