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ワイワイ菜園~たんじゅん農法試行中

たんじゅん農法全国世話人のSさんと自宅が近い事からたくさんの事を教えていただき、それを咀嚼しながら畑作業に取組んでいます

田植え 2

2018-05-20 06:00:00 | 稲作

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田植えには田植え機、稲刈りにはコンバイン。畑での農作業は基本的にトラクターのように様々な作業ができるようロータリーを交換する仕組みがあるのに、稲作用の農機具は年1回使用するのみ。年364日は倉庫に入ったままである。

田圃に田植え機が到着した8時過ぎから、4枚の田圃の田植えを終わり、水で車体をきれいにして終わったのは19時ころだったという。というか私は遅くなったので先にと17時に帰してもらった。もちろん昼食の時間帯は作業はしていない。Sさん、Mさんがその後は終わらせてくれたのだが、この内田植え機がご機嫌よく快適に動いてくれた時間はわずかだった。マシーントラブルだ。

しかしこの間、黒子はすることが一杯だった。Sさんからはやる事は山ほどあるので是非田植えの応援にと誘ってもらって有難かったが、正直なかなか厳しかった。前日書いた田圃土手の草刈りの他に、水路掃除(水路のドブ浚い)と水運び。

水路掃除は面白い。田圃に水を取り入れる水路がある。この水路に土や刈り取った草が堆積していると水の流れが悪くなり、場合によっては水を必要ない時に畦を乗り越えて、オーバーフローした状態で田圃に水が流入してしまう。下の地図(ご存知GoogleMap)を見て頂こう。赤線のところが溝清掃を下水路(約100m)。青線のところが水路。画像の右方向にあるのがSさんの田圃。水路の水は右から左方向に流れている。

赤水路付近は元田圃だったところを畑にした場所に流れている水路にあたる。延長100m程になる。畑をやっている方は水路に水が流れていようが、いまいが、関心はない。そのためこの辺りが水路をふさぐほどの泥が溜まっている。鍬で泥を引き上げるのだが、鍬4回掘り上げると息が切れるほどだ。結構な運動量になる。「昼食にしましょう」と声を掛けてもらった時は「助かった」と思った。

次は水運び。これも下の地図を見て頂こう。真ん中より上、斜めに太いのが県道。その下にある黄緑で囲んだ田圃がSさんの田圃で4枚ある。田圃の下にある緑の部分に、稲の苗が降ろされている。苗の土が乾燥すると苗は細い針のようになり傷んでしまう。そのため苗に水を補給し続けなくてはいけない。しかしこの日の草刈機は思うように作業を終えてくれない。午前中で終わってしまうような面積だったが、来宅に向かう17時にも終わっていなかった。昼休みから戻っての4時間ほとんどが苗に水をかけ続ける作業だった。しかし水がない(笑)。田圃にはもちろん水があるが田植え作業のために水は少なく調整されており、汲み上げることなどとてもできない。そこで・・・。

上の画像の下の方にある右から左に流れる農業用水本流まで水を汲み上げに行く。それも歩いて、そして距離が80mだが農道を歩いたら150mになるため田圃の中の足場の悪い畦道をつかった。ポリの15~16Lも入りそうなプラスチックのバケツ2つで運ぶ。バケツは重みで変形してしまう。この日一番きつい仕事だった。この日は暑かったし喉がとても渇いた。

結構水分は取ったが帰宅して体重を測ると朝より2.5kg痩せていた。やったね!それともう一つは久し振りにSさんと昼食を一緒させてもらって話を聞かせてもらった。帰りは十分働かせてもらった事に満足感があった。

20日は日中は母の法事、夜は町内会の組長会。80人以上の組長が集まるマンモス会議だ。また翌日も忙しい日となる。


田植え その1

2018-05-19 06:00:00 | 稲作

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朝8時前、現場に到着するとSさんの大きな「おはようございます」の声が聞こえる。元気な声は1日を元気にしてくれます。こちらから声を掛けようと思って近付いて行ったのに先を越されてしまいました。昨年の田植えは5月22日でしたが、今年は18日この日が田植えの日。田植え機オペレーターのMさんも到着済み。しかし何か田植え機の調子が悪いのか、スッキリしていなかった。ちょっと悪い予感が・・・。

田植え機の事はよく解らない私は、Sさんの指示で田圃の土手の下草を刈ることに。最初はSさんがお手本をしてくれて、水際の5~10cm位にある草を刈ってしまいたいのだという。人から頼まれた時は「はい、喜んで!」が今年度のテーマ。鎌を手に田圃に入ってきました。Sさんからは「草は土手の1/3位まで刈ってもらおうかな」と。後の草刈機での作業で、草が水の中に紛れ込む可能性が減るのだという。

これにはエピソードがある。たんじゅん農法での稲作の講義を受けた時には、田圃の水に草が入ってしまうと良くないと聞いた。昨年の田植えには畦に草が生い茂っており、草刈機で刈ったら田圃に水に中に草が入ってしまう。田圃には良くないのではないかと聞いたところ、畦もこんな状態なので、ということだった。

昨年と違うのは、今年は畦が整備されている。畦にほとんど草はない。そのこともあって今年は土手の草にも神経を使ってみるということか。だったら徹底的に草を刈ったらいいねという心境になった。どうせやるなら、褒めらるほど。と考え、前向きに草刈をさせてもらいました。

昨年は、オペレーターもさせてもらったと記憶している。そして何か頼まれその対応・指示が矛盾しているようだと、私はある種の反感を昨年までは感じていた。なぜやり方を変えるのか、何故これは自分の仕事なのか等々、昨年の日記にそのような思いが綴られている。今年は、「喜んで黒子の作業をさせてもらおう」という気持ちだったから、おかしな拘りもなく、とても楽しくできた。感謝。昨年と大分気持ちが違ったのが何よりうれしい。

昼食は、Sさん宅の庭でオープンダイニング。

メニューは玄米ご飯のちらし寿司。

たんじゅんのメンバーと久し振りの食事をさせてもらった。たんじゅん農の全国大会も先日あったらしい。今年は「土作りなんか、糞くらえだ」という何でも植物のホルモンを優先して考える講師が、まず土作りというたんじゅん農の大会で講演したらしい。

今年の参加者はそんな話を聞いた方がいい人が集まっていたのかもしれない。私は行かなくって良かったかな。会場でそんな話を聞いたら、たんじゅん農について迷いが出てきたかも(笑)。

午後からは、またまた来ましたマシーントラブル。いろいろ感じさせられる事がたくさんあったのでまた機会を作って「田植えその2」を。


田圃 土手除草

2018-05-06 06:00:00 | 稲作

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久し振りにSさん宅へ

驚いた事 ;Sさん宅へ向かう道路の補修を終えて橋が完成していた。それと鶏の卵を温めてピヨピヨとひよこが2羽玄関に置かれた発泡スチロールの中に居た事。卵は無精卵ではないのでキチッと温度管理をすれば雛に孵るんですね。当たり前だけど。

今年は田起こしを2回手伝ったのですが、代掻きは応援させてもらっていない。というか寂しい事に声を掛けてもらっていない(笑)ので、前回確認したところもうすでに1回代掻きは終了し、2回目を先日3日に行う予定とのこと。当日は都合が付かなかったために空いた日に草刈りをさせて下さいと志願していたのです。

田圃も久し振りでした。すでに満水状態で水が張られており、代掻きから日数が経っていない事から田圃の水は濁っていました。しかし満々と水を満たした田圃というのは気持ちが良い。風がこの日は強く、風も心地良い。

Sさん宅から借りた草刈機をエンジンの音で唸らせて除草作業を開始。田圃の北側の土手を除草しました。GoogleMapで距離を測ると120mになる。田圃の畦から県道路面までは2.5~3mあるでしょうから結構な面積になります。

畦と水路脇は既にSさんが除草してくれていたのでそこは楽でした。気持ち良く除草できました。

田圃の反対側、南側から土手の遠景をご覧ください。水を湛えた4枚の田圃がSさんの田圃です。両側の田圃は水が入っていませんので4枚の田圃は一見して解ります。もうすぐ苗を植えていきます。画像は左右2枚に分かれます。

下は南側から、一番西側の端から北方向の画像です。

下は上と同じ場所からの撮影。南西端から東北方向の画像です。水がある田圃はSさんの田圃。北側の県道下の土手を除草しました。

この後、まだ時間があったので、中の畑、Sさん宅隣の鶏の運動場(田圃3枚分)も草刈りをさせてもらいました。さすがに作業をやり終えた充実感がありました。


水稲品種”きぬむすめ”

2017-10-20 06:00:00 | 稲作

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10月初めに稲刈り、12日に籾摺りをして半年分のお米を確保できたお米、「きぬむすめ」についてまとめてみました。多くの人が時間を費やして完成させた品種なのですね。

26年前の1991年、農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センターいわゆる農研機構と云われる研究施設で「北陸122号(キヌヒカリ)」と「愛知92号(祭り晴)」を交配させてできた品種だそうで、九州生まれなのですね。地元にも農研機構の出先がありますがあれはお茶の研究施設ですものね。

開発の経緯としては、以前からあった「日本晴」という品種が、関東・東海・近畿・中国・四国などの地域ではそれまで中心でした。しかし温暖化などに伴い「日本晴」の品質が不十分となり作付けが落ちたため、特に温暖化が進む地域向けに「キヌムスメ」の開発育成が進められた。

近年の温暖化に伴い、特に温暖化がすすむ地域のために1992年、「キヌヒカリ」を母とし、「祭り晴」を父とした、両親どちらも倒れにくく、味の良いお米から開発されたのが「きぬむすめ」です。元々、温暖地化して来た関東・東海・近畿・中国・四国などの地域には主力となっていたお米「日本晴」がありました。しかし「日本晴」は気候変動などで不充分な品質となってきたために作付けが落ちていく状況がみられ、「きぬむすめ」の開発育成がすすめられました。

「きぬむすめ」と命名されたのは2005年。農林省が品種登録(水稲農林409号)を行ったので、島根県が「きぬむすめ(西海232号)」を推奨品種に採用したと資料にあります。その後、鳥取・大阪・和歌山と推奨が広がり、当地静岡県でも2012年県推奨品種に指定、静岡コシヒカリに次ぐ第2ブランド米として現在育成しているそうです。

「きぬむすめ」の味の特徴は、炊飯すると粒が大きく、白くて美しい。粘りが強く、ふっくらで柔らかい。食味は従来栽培されていた「日本晴」より上でコシヒカリ並以上、栽培地域によってはコシヒカリを超えると評価されています。粘りと旨味があり、冷めてもモチモチしているので、お弁当やおにぎりに向いていると云います。一方で、パラッとしたご飯が特徴の炒飯やカレーライスには不向きとも云えます。

県作成パンフレットには「コシヒカリの流れをくむ”キヌヒカリ”と”祭晴れ”を親に持ち、九州沖縄農業センターで育成された高温に強い品種。外観が美しく、食味・香り・粘りともに良好で、ツヤと白さに自信あり。」とあります。

炊飯するととても艶があって白くコシヒカリより優れて

この先温暖化が進む可能性が高い中で今後はますますその強さを認められてくるかもしれません

そんな品種を半年間育ててきたのですね。


24俵持ち帰る

2017-10-14 06:00:00 | 稲作

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息抜きの半日をお茶のお店「まるは」で過ごした(前日ブログ)後、午後からは先日Sさん田圃で収穫した籾を搬入し、いろいろ協力(苗作り・籾摺り・籾殻提供など)して頂いている農家さんの作業場へ出向いた。見出し画像は半年分の米をいただいて帰宅した私の車の荷台。

約束の時刻13:30にSさんを含め3人が揃う。籾自体は作業場の大きなタンク(高さ6~7m)に入っているようだ。籾摺りの電源を入れ始めると大きな音と共に玄米が流れてくる。我々素人スタッフ3人は米袋に30kgの玄米が入ると止まる機械の前で、一人が米袋を閉じて縛る係。その隣で次は30kg入った米袋をパレットに並べていく係。パレットに積まれた米袋に「平成29年産、品種キヌムスメ、産地掛川市」などをマジックで記載する係。こうして流れ作業でパレットに米袋が次第に積まれていく。かれこれ1時間30分ほどの作業で全ての籾摺りが完成した。

数えてみると30kgの袋が48袋、飼料米というか鶏のエサにするのだといういわゆるクズ米が4袋になった。1俵60kg換算で24俵の収穫となった。米だけで重量1.56tになる。それぞれパレットに載せて2台の軽トラックに積み込む。軽トラックの積載量は350kgでしたか?4台で運んでも30~40kg積載オーバーになる。これを2台の軽トラで1度に運んでしまうというのだ。すでにパレットに積んだ米袋が荷台に乗っている。積載ゃゃオーバーの車は沈み、パワステの軽トラでもハンドルが重くなったり、ブレーキの効きが悪くなるものと推測される。

下の画像は米を満載し帰宅した軽トラック。念のためナンバーは加工処理いたしました。

約10km余りのアップダウンの道をけなげにも踏ん張って帰宅した軽トラックにお褒めの言葉を掛けてあげたい気持ちでした。しかしこの軽トラはよく走ります。

それぞれお米を倉庫や冷蔵庫に納め、田圃の地主さんにお礼として届ける分、購入希望者に送る分も含めて決められた場所にお米を下ろし、私は3袋をいただきました。画像は見出し画像と同じもの。

Sさんは30kg1袋を15,000円で販売しているので45,000円の手当を現物で戴いたのと同じ。それも自分達で栽培したお米です。前年秋の田起こしから、水路掃除、代掻き、田植え、草刈り、水管理、稲刈り・・・と、全ての経緯や経過が判っている安心安全のお米です。我が家は家内と二人暮らし、それと近くに住んでいる息子の3人でお米を頂いています。平均すると月15kg程を消費します。この90kgで6ヶ月持つことになります。有難い。

前年はSさんのところに預かってもらい、2ヶ月毎1袋ずつを貰ってきていましたので良かったのですが、今回は一度に3袋を持ち帰ることになったので置き場所に困っているところです。比較的利用頻度の低い、客間に置くしかないと話しているところです。しかしこれはうれしい悩みで、誰がどんな薬剤や肥料を入れて栽培したか判らない米をお金を出して買う人たちに比べたら、あり難い限りです。