はぐくみ幸房@山いこら♪

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葉痕

2023年12月19日 | 森林・樹木の基礎知識のお話

 冬になって、葉が落ちた痕跡のことを「葉痕(ようこん)」といいます。

 

 冬になると、ほとんどの生き物は冬眠をしたり、植物は落葉や地上部が枯れたりと、寂しい感じになります・・・・。

 そんな時、樹木の葉痕を観察すると、寂しい感じが一転して、楽しい気持ちに変わることがあります。

 

 今回は、そんな面白い葉痕の一例をご紹介します。

 

 葉痕は、枝に着いていた葉の柄が落ちた痕跡なので、葉が大きいほど、葉痕も大きくなります。

 そのため、葉痕の大きさや形は、樹種によって、大きく異なるので、それぞれの違いを観察しても面白いかなと思います。

 

 さて、枝に着いた葉は、枝と葉の間で水分・養分のやり取りを行っています。

 この水分・養分をやり取りする器官を「維管束(いかんそく)」といい、葉が落ちた後も、この維管束の痕が残ります。

 この痕跡は、点や線のような形で残るので、それが目や鼻、口に見えたりするので、動物の顔や笑っている顔に見える、そんな面白い葉痕に出会えます。

 

 ネジキの葉痕。

 飛行中のムササビを、真上から見下ろしたような葉痕。

 僕には、気持ちよさそうに滑空しているムササビの後ろ姿に見えてきます !(^^)! 。

 

 オニグルミの葉痕。

 オニグルミの葉痕は、「サルの顔」に似ているので、とても有名です。

 個人的には、この写真の葉痕は「ヒツジの顔」に見えます (^_^;) 。

 同じ樹種でも、縦に長い葉痕があったりするので、また表情が違ってきます。

 

 トゲトゲが多くて、林業の造林地でとても迷惑な樹木の1つカラスザンショウの葉痕。

 刺々しいのに、めっちゃ笑ってる (゚Д゚;)。。。

 

 こっちは、愛想笑い・・・か?

 

 なんか、悪いことを考えてそうな笑み・・・(^_^;)

 

 という感じで、同じ樹種でも葉痕に現れる表情が違います。

 

 葉が大きいと、葉痕も大きくなります。

 なので、葉が大きい樹木の葉痕を観察すると、面白い葉痕たちに出会えるかも・・・。

 

 ホオノキ、キリ、アカメガシワなども大きな葉をもっています。

 ちなみに、オニグルミやカラスザンショウなどのように「複葉」というタイプの樹木も、大きな葉痕をもつものが多いです。

 ウルシ、ネムノキ、センダンなども葉が複葉の樹木ですし、身近に生えていることも多いので、是非、どんな葉痕なのか、観察してみて下さい。


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