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この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

息子と西穂。

2011年08月11日 | 子育て

P1090204_2 テント場は暑かった。

シーズン真っ只中の息つく暇も無いほど忙しいこの時期、店を一日だけ休みにして、息子と二人一泊で西穂高に挑戦してきた。

10日、午前中の仕事が終わってから出発。お昼のロープウェイに乗って山頂駅へ。美味しい水を沢山頂いて歩き出した。

息子にとって初めてのテント泊山行。ずっと前から楽しみにしていた。ゆっくり歩いて山荘に着いた。すでに沢山のテントが張られていたがよい場所がまだあり、早速設営。とりあえず夕食の特性カレーを準備して丸山まで散策。ケルンを積んだり高山植物の写真を撮ったりして遊んだ。帰ってきたら更にテントは増え、あんな狭いテンバに20以上のテントがあった。

P1090270_2 薄暗いガスの中出発!

美味しい夕飯を済ませ、就寝。

夜は風が強く雨も降ったりして、初めて山でのテント泊でむすこは余り眠れなかったようである。

11日本日、4時起床。

僕は息子に起された。外は相変わらず風が強くガスで真っ白だったが、息子は行く気満々。朝食を済ませ準備をして5時、出発。息子は絶対に頂上まで行くと気合を入れまくっていた。

P1090273 綺麗な青空が見えてきた。

稜線に出ると風は強いし視界は悪い。残念だなあと僕は思っていたら独標手前で明るくなってガスが抜けてきた。

山の稜線のガスが抜けていく瞬間はとても美しい。息子は感嘆の声を上げていた。マジで感動ものだった。

本当に丁度良いタイミングで晴れてくれていた。

P1090287 独標下り。

1時間チョイで独標着。

息子は1年生の時にここまで来ている。

独標からは万が一に備えショートロープで結びあった。最近子供の傷ましい事故があったばかりなので油断はできない。

大好きな岩場歩きにうれしそうである。

独標から頂上手前まで晴れていてくれたのでまあまあ景色を見ることができた。

P1090297まずはピラミッドピークゲット!

P1090296

独標を俯瞰する。

途中、しんどそうな時もあったが、何としても頂上まで行くという気持ちは途切れず、息子の逞しさを感じる事ができた。

そして、息子念願の西穂高山頂に立つことができた。

今回も堅い握手をして健闘を称えあった。大げさである。

山頂からの景色は無かったが、息子は満足そうであった。

暖かい飲み物を作って飲んで、慎重に下山開始。

P1090304 西穂高岳サミット!

出発から5時間半、終始強い風に吹かれっぱなしだったがテント場に戻ってきた。

あとはテントを撤収して西穂ラーメンを食べてロープまで下山。

息子にとって夏休みの一大イベントが終了した。

迎えに来てくれていたカミさんと娘に会った時の息子の顔は充実感で一杯だった。

何か得てくれる物があったら僕も嬉しい。また行きましょう。お疲れさん。