穂高岳山荘
昨日はプチバリエーションへ行く予定だったがパートナーが急遽仕事が入り予定を変更して一人日帰りで新穂高から奥穂高、前穂高を経由して上高地へ降りるルートで行ってきた。
久々の好天
しかし今回は僕にとって体調不良で試練の山となってしまった。こんなに辛かった登山は初めてでよく言えば良い経験になった。
登り始めは一人なので快調に飛ばした。まだ暗い白出沢を順調に登り上げる。誰も登っていないし誰も降りてこない。
3時間で穂高岳山荘に着いた。支配人で友人のUJ君に挨拶をして大して休むことも無く奥穂高を登り始めた。
天気は上々で素晴らしい眺めである。しかしこの頃から体調がおかしくなってきた。いつもはサクッと登れるところだが体が重い。上半身に力が入らなくなってきて足が攣り始めた。それでもいつも登ってる山なので登る。かなりの時間をかけて奥穂山頂へ着いたが心拍数がかなり上がっている。少し体を動かしただけで物凄くドキドキしていた。山頂で写真を撮る元気も無く止めておけばいいのに吊尾根を下り始めて前穂を目指した。
目指す前穂高
下り始めて10分くらいだっただろうか、右脚が攣りはじめた。痛みを我慢してすぐ収まると思っていたが歩き出すと今度は左脚が攣った。呼吸も苦しいので座り込んで休んだ。なんだか視野も狭く最悪の状況。膝を動かすと筋肉がカチカチになっているのかまともな動きをしていない。これを見たときは焦った。
UJ君にもう動けないかもしれないと助けの電話を一応かけた。しかししばらく休んでいるとなんとか動けそうになったのですぐに救助は断った。お騒がせしてスミマセン。戻ろうかとも思ったが下ってきた分を登り返すより長いが下りたい気持ちだったのでゆっくりだが歩いた。歩くとすぐに心拍数が上がり苦しい。こんな経験は中国の7500メートルの山に登った時以来だ。
時間がかかったが紀美子平になんとか到着。前穂山頂は諦めた。ここからは急な道で有名な重太郎新道だ。事故多発地帯なので調子は悪くても気は抜けない。一歩間違えば何百メートルも真っ逆さまに落ちていく。
岳沢ヒュッテとお花畑
最悪の体調だが確実に降りていかなければ大変なことになる。しかし標高も2500mを下るともう足は攣ることも無く、上半身にも力が出てきた。明らかに回復してきている。岳沢ヒュッテが近づくと力が漲ってきた。遅いけど。
ここで大休止
岳沢ヒュッテでUJ君に着いたよ、体調も良くなったと電話するとホッとしてくれた。ホントご心配をおけしました。ありがとうございました。
ここから上高地まではいつものペースで駆け下りた。あの苦しさが嘘のようだ。
今から思うと夏の仕事の疲れと運動不足なのに、ハイペースで一気に白出沢を登ったので高度障害が出たと思う。
もう若くないということを実感ししっかり体調管理して山に行かなければと反省した。