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この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

極上クライミング また左方カンテ

2009年10月21日 | 山行記録

P1010991_4 2ピッチ目のビレイ点から眼下に紅葉。

本日、今季2回目の錫杖岳左方カンテへ行ってきた。今日はいつものO森君と本チャン岩登り初体験の悪友も一緒だ。

朝6時中尾口発。この秋1番の寒さで車のガラスが凍みていた。途中おばさん達の3人組に会う。同じく左方カンテへ行くそうだ。1時間半で取り付きへ。

早速したくし、登り始める。今日は全てのピッチで僕がトップを行かせてもらった。セカンドとトップでは精神的に全く違うので緊張感が高い。

P1010995_2 3ピッチ目。先行くおばちゃん。

不安で一杯だった悪友もグイグイ登ってくる。救助隊員としてクライミングの経験は必要だ。3ピッチ目を過ぎると眼下には素晴らしいブナ林の紅葉が広がってきた。薄っすら雪をまとった穂高も見え、まさに極上のクライミングで至福のときである。クライミングは素晴らしいスポーツである。

P1010998_3 高度感が出てくるところ。

僕は初めて一度に二人をビレイしたが、なかなか忙しい。ロープがたるんで二人には怖い思いをさせた。ごめんなさい。

なんだかんだで、最終ピッチ手前まできたが、今日はここでタイムアップ。丁度懸垂下降のビレイポイントがあったので、ここから降りることにする。

2ピッチで下まで降りれた。フー。今日も満足です。と思った瞬間、回収中のロープが浮石に絡み、大きな石が僕たちの方めがけて飛んできた。僕が大きな声を出して二人が気づき避けたので事なきを得たが、冷や汗ものだった。最後の最後までやはり気は抜けない。

P1020030 錫杖よ、今日もありがとう。

天気、紅葉、メンバーに恵まれ、今日も素晴らしいクライミングだった。今シーズンは岩登りはもう無いだろう。帰りはもうすぐ始まる、山スキーの話をしながら下山した。