テレビで、必殺シリーズ600回記念映画の『必殺!(1984年)』をやっていた。
布団に入る時間だったが、最後まで視てしまった。
ラストで、藤田まこと演じる中村主水が橋を渡るシーンで、懐かしい文句をつぶやく。
それを聞いて思い出した。
春やんが残してくれた『河州喜志村覚書帖』にメモされていた文句だった。
一かけ 二かけ 三かけて
仕掛けて 殺して 日が暮れて
橋の欄干 腰下ろし 遥か向こうを眺むれば
この世は辛い事ばかり
片手に線香 花を持ち
おっさん おっさん どこ行くの?
あたしは必殺仕事人 中村主水と申します
1979年(昭和54年)5月から1981年1月まで、朝日放送で放映された『必殺仕事人』で、芥川隆行が語るオープニングナレーションだった。
「なんでまた、こんなんメモしたんやろ?」
「歴史」の項で書いた、今までの記事は、実際に春やんが話したことだし、『覚書帖』にも細かくメモされていた。
しかし、「必殺仕事人」のメモは備忘録のような、気になった事柄を無造作にメモしたページにあって、いくつものメモが雑多に書かれている。
実は、私もプログを書くためによく似たことをやっている。
思いついたり気になったりした言葉をとにかくメモする。
あることを調べているうちに、以前にメモしたことと関連する事柄を見つけると、それを前のメモに書き加える。
何度か追加メモしているうちに、メモ同士が関連性をもってくる。
そのとき、一つの文章になる。
大豆と麹と塩をねかせていると味噌になるのと同じことだ。
「そうか、春やんも同じことをしていたのだ!」
だとすれば、春やんがメモしたページの中に関連する事柄があるはずだ。
春やんのメモのを下へと追っていく。
「東京-博多間が6時間40分」
「林家三平が54歳で死去」
「ジョン・レノン銃殺」
「カラスの勝手でしょ」
なんやねんこりゃ! 余計にわからんがな。
自分の気に入った文句をメモしただけかいな!
頭にきて、覚書帖を閉じようとしたとき、春やんのメモの上に、大豆と麹があった!
「獅子の時代」
1980年のNHKの大河ドラマ(作:山田太一)だ。
幕末から明治にかけての激動の時代を描いたドラマだ。
ご丁寧に「西郷隆盛」とある。
これで結びついた! 味噌が作れる!
※②につづく
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