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河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑187 / 台湾山芋

2024年11月26日 | 菜園日誌

岡山の友人にもらった台湾山芋の葉がだいぶんに黄色くなったので収穫した。
正式には大薯(だいじょ)だが、台湾から沖縄を経て九州に伝わったとされ、「台湾山芋」や「沖縄山芋」とも呼ばれている。
亜熱帯原産で、寒さには殊更弱い。
本州では種芋が寒さで越冬できないので、作られるのは少ないそうだ。
4個もらって、土に埋めて下駄箱の下に置いていたら、4個とも冬を越してくれた。
初めて作った作物なので掘るのが待ち遠しかった。

傷つけないように遠くから四方にシャベルを入れ、てこの原理で畝から切り離す。
大きな土の塊が出てくる。
我が畑は粘土質なので、この土を取り除くのが一苦労。
サツマ芋の時と同様に発掘作業さながら。
ようやく顔を出した台湾山芋。
不揃いの芋が大小合わせて10キロはあるだろうか。

「山芋」という名の固定の品種は無い。
自然薯、長芋、大和芋(つくね芋・台湾芋ともいう)などを総称して「山芋」といっている。
このうち、日本の山野に自生しているものが自然薯である。
台湾芋は、在来種ではないし、畑で農作物として栽培されているから自然薯ではない。
しかしである。
折れて傷ついたのを摺り下ろしてみると、長芋とは比較にならないほど強烈な粘りである。
しかも味が濃い。
これはもう、自然薯ではない自然薯のような自然薯である。

よし、来年は自然薯畑にしてやろう!
そのためには、常に15℃の温度で越冬させなければならない。
手ごろな大きさなのを30個ほど新聞紙でくるむ。
これを三等分して、今年のように下駄箱の下に。
もひとつは、サツマ芋と一緒に発泡スチロールの箱に。
そして最後のひとつは、ダンボールの箱に入れて冷蔵庫の上にある収納棚で保存することにした。
どれかが越冬してくれればよい、危険分散保存である。
そうだ、もうひとつ、最も危険性の高いやつを越冬させなければ!
自分自身を!

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畑186 / はてしなく

2024年11月23日 | 菜園日誌

玉ネギも植えた。
そら豆も植えた。
エンドウも植えた。
これで春野菜の準備は完了。

もう一つ、ビニールハウスも完成した。
幅260㎝×長さ550㎝だから14.3㎡。
ほぼ9畳だから4坪半になる。
五年前に造った第一号ハウスは2坪だから二倍以上の広さ。
一号ハウスは春にブルーシートを張って、物置兼玉ネギ吊場にする計画だ。
二号ハウスくらいになると、ちょっとしたものが植えられる。
まずは、絹さや、スナップ、エンドウを10株。
3月になれば、絹さやから順に春を味わえる。

今時の朝7時の気温は5度前後。
ハウスの中は10度なので、朝早いうちはハウスの中で出来ることをする。
気温が上がってきて、ようやく外の作業をする。
天気がよいと、10時頃にはハウスの中は35度になっている。
左右のビニールをめくり上げて、野菜の成育適温の25度に調整してやる。

帰り際になってもすぐには帰らない。
快適な温度のハウスの中でぼおっと過ごす。
夕方も、めくったビニールを閉めるついでに、ぼおっとする。
早い話、このビニールハウスは我が隠れ家でもあるのだ。
カセットコンロを買って来てコーヒー沸かそうか……。
それなら野菜がいっぱいあるから一人鍋をつつこうか……。
思いははてしなく広がるのである。

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畑185 / おやまあ

2024年10月31日 | 菜園日誌

ビニールハウスを建てることに集中している間は、他の野菜はほうったらかしにしていた。
ハウスがほぼ完成して、他の野菜をのんびりと見に回る。
あらまあ!

多品種少量時間差植えの畝が大きくなりすぎて、満員電車状態になっている。
少しずつ収穫していく予定だったが、それを忘れるほどにハウス造りに集中していたのだ。
こりゃなんとも採りきれない。
道端だったら「お好きなものをご自由にお持ち帰りください」の看板を揚げたいほどになっている。
まずは壬生菜を一株収穫。
これを食べるだけでもニ、三日かかりそうだ。

もう一つ、頭の中から存在が消えているのがあった。
農小屋の裏手にあるので、意識して見にいかないかぎり、存在に気づかない。
ミカン!
ひょっとして……と見に行くと……おやまあ!

ひょっとしてと思った通りのひょっとして状態になっている。
♪たわわー、たわわー、たわわー♪
実が地面近くにまで垂れ下がって、枝が折れそう。
とりあえず、30個ほど収穫したが、枝はまだ折れ曲がったまんま。
かくして、ここ一週間の食卓は野菜とミカンの日々。
おそらく、ここしばらくは続く。

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畑184 / お預けの秋

2024年10月29日 | 菜園日誌

久々の投稿。といっても、遊んでいたわけではない。
秋祭りの三日間をはさんで、ひたすら動いていた。
10月10日頃から、新たにビニールハウスを造り出した。
一昨年の春に、百姓を引退した先輩から、長さ10mのビニールハウスの骨組みやら資材一式を頂戴した。
去年の秋に、落花生やら里芋の出荷が落ち着いた11月頃に建てようと計画していたが、ちょうどその頃に体調がおもわしくなくなった。
それで、やむなく中止した。
それを横目で見ていた資材をくれた先輩百姓が、「おまえは、よう建てへんやろなあ……」とポツリと言う。
その一言が頭にカチーンときて、心にボッと火が着いた。
今年は何が何でも建ててやる!

幸か不幸か、アライグマやらカラスのせいで、落花生の収穫が早くに終了して、時間的余裕が出来た。
よっしゃ! 建てるとするか!
まずは、きれいな長方形になるように地取りをする。
次の日からは、それに従って曲管支柱パイプを45㎝間隔で、30㎝の深さで埋め込んでいく。
しかし、ここで難題につきあたる。
我が畑は黒土だが、20㎝ほど掘ると砂と石の地層に突き当たった。
かつては、大和川の支流石川の低湿地帯を開拓した土地だと、真左様に納得できる。
砂と石の河原に、我がご先祖は、大枚の金を投じて大量の畑土を入れたのだ。
長老によると、金持ちほど多くの畑土を入れたのだという。

日本全国の畑や集落に、大きな石を積み上げた石垣の道や畔がある。
どこから石を持って来て、どのようにして造ったのかと感心する。
その労力たるや膨大であったろうと感服する。
ご先祖が、何十年、何百年後の子孫のことを考えて命を尽くしたものなのだ。
それはさておき、ご先祖に、なるほどと感謝しつつも、さてどうしよう?
考えあぐねた末、25㎝まで穴を掘って、5㎝ほど土を盛ることにした。

五日ほどかけて26本の支柱を立てた。
そこへきて豊年満作の秋祭り。
祭り三日は酒浸り。
よろよろよたよたの三日間が過ぎて、再びビニールハウス造り。
補強を入れて、裾のビニール(おこし)を張って、後は天井のビニールを張れば完成というところまでいきついた。

しかし、台風21号が発生。
こいつものろのろよたよたと北上して、異例の本土上陸しそうな雰囲気。
とりあえず、台風一過まで、ビニールハウスの完成はお預け。
おまけに、11月1日から岡山の友人宅へ行く予定もお預け。
今年は、実によく自然に振り回される。

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畑183 / あんさん別れまひょ

2024年10月10日 | 菜園日誌

三日連続で「曇→雨」の日が続いて、昨日は曇り、今日は見事な晴天。
天高く馬肥ゆる秋。
と、言いたいが、晴れると、さすがに夏の陽射し。
9時頃になると、もう畑作業が辛くなる。

朝の6時から落花生の畝の片付け。
やりやーがった!
落花生の残りの一畝をシートで囲って、絶対に入れないようにしていたのに……。
シートを上から押さえつけやーがって、継ぎ目から潜りこみやーがった!
これで6畝全部やられたことになる。
5万円くらいは食べられた。
見るのも癪に障るので早々に撤去!
やり終えて、ほぉーっと息を吐き、天を仰ぐ。
天高くアライグマ肥ゆる秋。
しかし、これでスッキリした。
もう、朝早く起きなくてすむ。
もう、これで、あの野郎ともおさらばだ!

彼岸過ぎに植えたニンニクが芽を出し始めた。
種球を4キロ買って、400個ほど植える計算だったが、600個種球が採れたので全部植えた。
ニンニク600個もどないするねん……?!
我ながら呆れる。
それでも、ほぼ出そろったニンニク畑を見て、独りご満悦。
そして、足下をふと見る……、アライグマの足跡。
もう、やめてや、ニンニクの芽は折れやすいのやから……!
もう、あんさんとは別れたいねん!

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