バブル時代以降はPC以外の自作はマニア御用達って感じになってましたけどね。今思うと何でも金で解決する時代でしたね。ところが、最近になって中韓台からバックヤードみたいな会社の高C/P品が出回り始めてからパーツ交換という形で自作オーディオが復活しているんですね。私は狭間の世代のせいか、完全に浦島。オペアンプ交換は当たり前、抵抗、ボリューム等々も交換している人が多数いるのには驚きました。私は出来合の物を買うことに慣れた世代で(苦笑)。ファミコン、PS、DSPとか一般人が自作するとかいう時代じゃなかったなぁ。もちろん、少数ながらやっている方は居ましたけどね。PCは残念ながら特別な人でない限りノートの方が便利ですから、自作は衰退する一方でしょうが。
デジタル時代のオーディオは安い費用で効果があるから楽しいんでしょうね。裏を返せばオーディオメーカーが職人の技量に依存していたアナログ時代の感覚のままでいかにぼったくっているかということです。今後20年で高級オーディオメーカーの大半は姿を消すと思います。抜け出す見込みのない長期不況、低経済成長で小金持ちは消滅するし、大金持ち向けだけの市場では生き残れるのはごく少数だけでしょう。高い単品コンポもほとんどはプレミアと人件費でしょうからね。良くできた廉価品と高級品の音の差は以前より更に小さくなっています。デジタルなら廉価品の部品を自力でアップグレードすれば簡単に音のランクを上げられますし。これだけ部品がユニット化されると職人の技量も必要ないんだなぁ。オーディオの世界も知らないうちに自作PC化していたんですね。これとこれを組み合わせて、ハイ、出来上がりの。ただの組み立て産業化した日本のPCメーカーの存在価値がなくなったと同じですね。次に来るのは確実に際限のない価格競争です。しかも、素人やユーザー自身も参戦可能な。池田信夫じゃありませんが、専門職が凋落し、低賃金労働者とまともにコスト競争をするしかなくなるんでしょう。
・DR.DAC2 DX
オペアンプが簡単に交換可能。3が出るとか出ないとか。AUDIOTRACKなので比較的入手性がよい。DACとしての他、ヘッドフォンアンプとしても使える。パッシブ用途では別にアンプが必要となるが・・・。自作、改造流行の先鞭をつけたのは明らかにこの会社(AUDIOTRACK)だが、今となってはC/Pが悪い印象。改造情報豊富。
・鎌ベイアンプ(KURO)
新製品が登場済み。6k程度の品なので改造の入門用に最適。デフォルトの状態でもC/Pは高い。新製品はKUROらしい。Sythe扱いなので入手性は最高。ただし、YAMAHA製の心臓部(PWM YDA-138)はC/Pで下のTripath系列に劣るかも知れない。出力が大きいスピーカーをドライブするには物足りない(10W x 2)。改造情報豊富。
・TOPPING TP-10Mark1、Mark2、Mark3、Mark4、TP-21等
基本はPWM部の違いだが、他にも細かな仕様の違いで種類が沢山。出力があまりに低いものはうちではさすがに使えないか。最新のTP-20 Mark2、TP40もオークションで見かけた。
・ZERO (TA2020)等
・LAIHAO.HI 5等
DR DAC以外はいずれも10kしないみたいです。ただ、上の二つ以外はあまり入手性が良くないのが問題でしょうが。パーツ屋でTripathの部品、キットを買って組み立てるかオークション(ヤフオク、eBay)で入手するしかありません。TOPPINGだのZeroだののものも個人が組み立てているレベルのものです。組み立て代行と思った方が良いかも知れません。中身はどれもTripathのTA-2020とか2021、2024です。これらを買って、若松だの共立だのあたりからパーツを買っていざ改造ってことになるんでしょうか。事実上自作アンプのベースとして利用されているんですね。基板を一から組み立てる強者も存在していますが、そういう人はどの時代でも一から自作する少数派でしょう。
スピーカー自作派も復活気味のようです。音をいじるのはなんだかんだで楽しいですからね。私も参戦したい気分でいっぱいです。お金もあまり掛からないし。ただし、私は高校以降電気、電子関連の知識は一切忘れましたから、やるなら完全な初心者からやり直しということになります。しかし、10k以内のアンプが改造費や手間を含めたとしても100kクラスのAVアンプを超えるとなればやっぱり気になります。失敗しても最悪、サラウンドアンプに流用できるでしょうし。デジアンにすれば今のアンプ(2chなのに消費電力が多チャンネルAVアンプ並、ドライヤー付けっぱなし状態)より電気代はかなり安くなるでしょう。正直、Core i7 920をOCしても機材一式トータルで今使用しているアンプより電気代は掛かりません。エンコ、ベンチマーク回しっぱなしであれば話は別ですが。
問題は基幹部分となるPWM部品の供給元であるTripath社が倒産しているので近い将来爆上げが確実視されていることです。現在在庫は豊富なようですが、やっぱりブルーレイよりこっちが優先でしょうか(苦笑)。暖房器具3つを減らしたい・・・。PC、アンプ、モニタ、これらは体感温度を5度は押し上げているでしょう。