goo blog サービス終了のお知らせ 

酒と音楽とPC

血は酒で出来ている(某声優談)。他の趣味はPC組み立てるのと音楽聴くのしかない。

要らない省庁

2025-01-25 14:16:03 | 日記・エッセイ・コラム
時節柄、財務省と言いたいところだが会計係はいないと困る。財務省、厚生労働省が無限に金を垂れ流し続けているのは事実であるが残念ながら必要性が高い省庁だ。これらの省庁は法改正、改組によって強制的に国民の方を向かせるしかないだろう。誰もが思っている要らない省庁はこども家庭庁だろう。莫大な金(9兆)を掛けているという男女共同参画局あたりも怪しい。

こども家庭庁は本来の直接的な子供関連の仕事に3000億しか使っていないのに良くわからないカルチャーセンターのような間接的な?事業に5兆使っているのだという。なんという壮大な無駄だろう。本筋とほとんど関係ない事業がどんどん紛れ込んで予算が膨れ上がっていく様がまさに東京五輪と同じではないか。この省庁をなくすだけで消費税を数%下げられ、178万の壁とやらの原資も出てくるのだ。金を持っているであろう結婚できた女性、それも暇がある専業主婦が親子で趣味(Jリーグ観戦や美術館巡り等)を楽しむための事業に5兆掛ける必要がどこにあるのだろう。趣味は自分の金で楽しむべきものであって国家の補助を受けてまでやるべきものではないことは言うまでもあるまい。これはこども家庭庁の問題ではないが子どもを持っている家庭への給付金もピントがズレている。少子化の原因は結婚した夫婦が共働きで子どもを持とうとしない(DINKS)ことよりも貧困で結婚できない男女が増えていることにあるのだから。貧乏な家庭はどんどん減り、貧乏な独身男女が急増しているのが現実だ。最早貧困家庭では子ども一人育て上げることが出来ないのだ。ならばそもそも結婚もする必要がない。自分一人であればなんとか生きていける。今どきの若者はそんな世界で生きている。少子化は「結婚してから」より「結婚するまで」の問題なのだ。結婚できた夫婦は子どもがたくさん生まれていた時代とさほど変わりない生活を送り子どもを平均二人育て上げるのが統計によって明らかにされているのだ。

そんな世界でこども家庭庁に一番ふさわしい仕事は小学生、中学生、高校生、大学生を対象とした給付型奨学金の基金設立ではないか。新社会人の時点で既に数百万円の奨学金債務を負っているような若者が返済もせずに簡単に結婚に踏み切るなんて出来るわけがない。給付型奨学金を受給して借金がない状態であれば若者は結婚適齢期までに結婚に踏み切れるようになるだろう。今の状態では貸与型奨学金を数百万円借りた若者は東証プライム企業に就職するか、士業にでも就けなかったら20代のうちには返済がままならず結婚できないことになる。20代で結婚している都会の男性の内訳を見れば多くが年収600~700万円を達成している人であって、プライム企業の社員、外資系企業の社員、士業、起業して成功した等のかなり狭き門を潜り抜けた人である。多くの公務員は20代では年収600万に届かないだろうが仕事の安定感から結婚できる別枠らしい(笑)。これらの人たちは(公務員を除けば)奨学金を借りていても早期に返済できるだけの稼ぎがあるのだ。10代で結婚する男女は恋愛結婚が多く相手の条件をさほど気にしていないのだが20代になると恋愛結婚であっても途端に条件を重視した結婚になってしまう。借金持ちは相手にされないのだ。向こう見ずな若者も就職したら金や肩書の大切さを思い知るという世知辛い話である。少子化の原因が若者の資力が足りず20代で結婚できないことにあるのであるから給付型奨学金の創設は確実に少子化対策になる筈だ。そして5兆円という額はそれを十分に可能にするだけの力がある*。

*参政党の安藤裕氏が同じような事を言っていた。そうだよなぁ。こども家庭庁をどうしても残すならその仕事は給付型奨学金しかないのではないか

こども家庭庁はそもそもない方が良い省庁だと思う。廃止して減税したほうが世の中のためになる。その上誰もが思いつく確実に少子化対策になる施策(給付型奨学金の創設)が目の前にあり、資金も十分あるのにやろうとしない。やらない理由はこの省庁の存在理由が企業、NPO、政府系法人に何重にも金を回し、国家公務員の天下りポストを確保することにあるからに他ならないのではないか。仕事内容は不要とは言い切れないもののあまりにも金を使いすぎている男女共同参画事業も天下りポスト確保のための大事業なのではないか。

*こども家庭庁も男女共同参画事業と同様に以前から省庁ごとにバラバラにやっていた事業をまとめたという形であって5兆と9兆予算を新たに食いつぶしているわけではないという反論がたまに見られる。それなら以前から非常に無駄な事業をやって省庁の仕事と予算を水増しさせていたという話であって廃止して減税した方が世の中のためになるという趣旨に何ら変わりはない。以前からから天下り先確保のための無駄な事業がこれほどまでに増殖していたということになるのだろう。15兆円あれば消費税は5%にまで減税できる。どうしても有意に使いたいならせめて全国で老朽化が著しいインフラ整備事業に使うべきではないのか。

これは省庁じゃないがJAと農林中金も不要な存在になっているのではないか。農業従事者を借金漬けにしている、農業の大規模化、企業化を阻害している等の問題もあるが、今の国産農産物の異常な高騰はJAが農林中金の投資失敗を穴埋めするために仕掛けているのではないかと疑われているのだ。米の高騰は南海トラフに備えた国民の買いだめが理由と言われていたが新米が出回っても全く下げる気配がない。最早南海トラフは理由にならない。野菜が高騰しているのも去年の末になってからであり南海トラフとは無関係だ。農林中金は私同様米国債券投資の失敗で1.5兆円という多額の損失を出している。一方、農協の買上げ価格はほぼ変わっていないという。農業従事者はこの価格高騰でほとんど利益を得ていないのだ。そうであれば高騰分を懐に入れているのはJAではないのか?JAから買う中間流通業者も上乗せしているのだろうが価格高騰の元凶は金が必要なJAが農産物の卸価格を釣り上げてしまったからではないのか。農林中金の投資失敗は国民には何ら関係のない話であるはずだ。投資の失敗のツケを自ら払わず国民に転嫁するとは何を考えているのか。

*JAは1兆2千億円という巨額な出資で農林中央金庫の増資を行っているのでほぼクロなのではないか。

**JAはシロ説を唱えている人の動画や文章を見て自信が揺らいだのだが米業者の動画でやはりJAの卸値(相対価格)が釣り上がっているそうでJAが米価を引き上げにかかったのは確定のようだ。それを見ていた中間業者がさらなる価格高騰を見込んで市場に出し惜しみした結果中間業者の予想通り米価が更に釣り上がった。農林水産省、JAは価格の高騰をむしろ喜んでいるので備蓄米放出等の手を打たなかったということらしい。ただし、農家に対する支払いは見込み金、その後に調整金といった感じの二回の支払いになるそうで、その時点では前年度の価格を参考に支払われる見込み金を見て米生産農家が米価は上がっているのに買い取り価格は上がっていないと怒っていたということらしい。これからある程度調整金で農家に補填されるのでJAの農家からの買い取り価格が上がっていないという点は間違いであった。

米価がこれまで安すぎたのは事実であるが、このような急激な価格高騰を消費者が受け入れられるはずがない。価格高騰を米価高値安定のチャンスとばかりに何ら手を打たなかった自民党、農林水産省、JAは選挙で消費者のしっぺ返しを食らうだろう。今更夏の参議院選挙対策で備蓄米の放出を決めたようだがもう手遅れだと思う。自民党政権崩壊の原因となった自民党の悪政の一つとして後世に記録されることになるだろう。海外でやっているように農産物は国家が適正価格で買い上げて補助金で市場の価格を低く調整するという形にすれば価格高騰は避けられるし、農家の収入も増えて問題は解決するのだ。食料自給率が低過ぎる問題もこれである程度解決する。他の無駄な仕事を削れば十二分に可能な政策ではないのか。

JAや農水省の横暴に対応して農家と消費者が直接取引し中間業者がそれを仲介、農産物をパッケージングして手数料を取るというシステムが模索されつつあるのでJAの存在意義は失われていくのではないか。このJAを排除した流通システムが普及したなら買い占め、転売ヤー的な悪どい商売をしている中間業者も撲滅できることになる。昔数の子が異常に高騰したことがあったがその原因は三菱商事の買い占めであった。今回も大手商社が米を買い占めている可能性が高いと思っている。数の子はそれまで特に高いものではなかったのにその高騰以降高値安定してしまっている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

独身男性は早死するのか?

2024-11-11 19:28:50 | 日記・エッセイ・コラム
色々な場所でも語られているようだが独身男性の死亡中央値が67歳程度というのは一応事実である。ただし、統計の取り方に大きな陥穽があるのだ。独身男性に赤子から結婚するまでの人を含めてしまっているのだ。こんなことをすれば早世した人が大きく数値を引き下げてしまう。一方既婚者は夭折した人を一切含まないので当然平均死亡年齢や中央値が上がるわけである。人は結婚の時点で少なくとも18年は生きているのだから(笑)。種明かしをしたら本当にバカバカしい話である。結婚の必要性を感じていない人(特に男性)は結婚しないと悲惨だぞ系の話は無視していいと思う。少子化が問題となって以降独身者に結婚させよう、子どもを産ませようというプレッシャーが高まっている。しかし、少子化は男女平等思想と労働分配率をどんどん引き下げていくという新自由主義を取っている以上当然の帰結であるので我々一般市民に責任などない。女性が社会進出すれば自分で生きていけるのだから男性を厳選するようになるのは当たり前である(笑)。そして新自由主義と女性の社会進出による職の奪い合いで実質賃金は常に下がっていくのだから女性の眼鏡に適う男性はどんどん少なくなる。日本に限らず他の国だって少子化しているのだ。出生率が高いのは男女平等の思想がまだない発展に取り残された国か新自由主義を捨てた国である。

そうした数値を考慮に入れて65歳以降の男性のみで比較したら独身男性の平均年齢は81歳程度という話である。まあ、3~4年ぐらい既婚者と違うのは仕方ないのではないか。発作で倒れても誰も発見してくれない可能性が高いのだから。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

牛角騒動について

2024-09-13 08:32:12 | 日記・エッセイ・コラム
たかが2000円で騒ぐのは器が小さい!こんなみみっちいことで騒ぐなんて!それはそうです。しかし、その理屈建てて今までどれだけ男性の肩身が狭くなってきましたか?そもそも、男女平等であれば「男性の器」同様に「女性の器」も問われるわけです。どこからどう見ても女性の器の方が小さいケースが多いわけですね。

相互確証破壊だっけ?そんな難しいことを言わなくても男女が平等であるならば男性に器だの甲斐性だのを求めることはそもそも筋違いなわけです。これまで女性は男性優位の社会の中で稼げない存在として保護されてきたけれど、平等な社会になって保護される対象からは外れるのが筋です。男女雇用機会均等法がある以上、原則として差別はない。勿論、出産、育児への配慮は必要だし、全く同じにはならない。しかし、これまでの女性が保護対象になることによる特権は維持しながら社会的地位を男性と同じにしようという両取りを狙っているとしか思えない女性たちが多すぎるのですね。出産、育児は結婚してない男性にとっては全く関係のない話なのに常に女性に利益を奪われていく。社会的地位を同じにするなら女性を弱者とみなすことによる特権は失われていくのは当然ですよ。

ニーメラーの寓話やウォルター・リップマンのステレオタイプ論を持ち出すまでもなく、ラディカル・フェミニストによる男性に対する言いがかりや不当な主張には反論しなければ立場はどんどん悪くなっていきます。沈黙は黙認とみなされるのです。離婚の際に男性に落ち度がなく、女性が有責だった場合ですら男性が子供を奪われ(共同親権を推進すべき。財力は元夫のほうが持っている場合が多く元妻が貧困であって養育は男性に委ねるべきケースも多い)、財産も持っていかれてしまう(財産分与、養育費は逃れられない)のも男女平等の社会の中で当然ですか?嫡出推定により女性の不貞による托卵が可能になっている現状が正しいと思いますか?DNA鑑定を法律で義務付けるか、嫡出推定自体が廃止されるべきです。妻の不貞によって産まれた子どもの保護はまた違った方法で行うべきだ。そういう古い慣習に基づく現代では不合理になってしまっている法令も男性が黙っていればそのままになってしまうのです。現代では家父長制=亭主関白的な考え方は男女総出でフルボッコにされるのに家父長制に付随する制度であったはずの旦那の小遣い制は温存(笑)。女性を経済的弱者に貶め、「家」に隷属させる代償が夫の小遣い制であり専業主婦という勤労免除だったはずです。男性優位社会といえども等価交換的な考えはあったわけですよ。男女同権の世界で旦那が小遣い制なんてただの経済的DVなわけですよ。今でも家父長制の残滓がある田舎で旦那が小遣い制なのはまだ理解できるが家に隷属せずに自由に生きている都会の女性が小遣い制を主張するのは越権行為以外の何ものでもない。そもそもね、女性が上昇婚志向を止めない以上、多くの場合旦那は嫁より金銭管理能力が高いわけですよ。お金の価値もよく理解している。腰掛け程度の社会経験しかないような女性(特に専業主婦)にお金を預けたり出来ません。勿論、嫁に経理等の経験があったりFP資格を持っていたり金扱いに長けた女性であったり、旦那の金遣いが壊滅的に終わってる場合は話が変わってきますが。

ひろゆきの言うように男性が見栄を張って男女同権を支持する建前を維持した結果、女性優位の社会が誕生してしまったわけです。女性は男性よりずっと強かだった。男性優位社会時代の保護される特権を維持しながらの社会的立場の平等、あわよくばアファーマティブ・アクション(大学、企業、公務員の女性枠のような)を狙っていた。ラディカル・フェミニストは当然のこととして、その他の女性もフェミニストが獲得した利権にただ乗りすることは止めなかった。女性の側からフェミニストのやり過ぎに反対する声を上げる人は極めて少なかった。男性の側から声を上げない限りこの現状は変わりません。女性票獲得を狙ってフェミニズムを標榜する政治家に男性が投票し、フェミニストの横暴に黙っている限り何も変わらずどんどん肩身が狭くなっていくということです。それを男性の器だの、甲斐性だのと鷹揚に構えられるのは社会的、経済的に成功した誰からも自然と尊重される立場の男性だけです。殆どの男性はそうではないのですよ。

こういう仕組みに男性が気付いた結果、牛角、しまむら、某フリーアナウンサーが炎上したわけです。フェミニストが女性差別と感じたらいちいち噛みつくのと同様におかしなやり方や発言にはいちいち反論しておかないと世の中に容認されてしまう。ちなみにレディースデーは海外では男性差別として違法となる場合が少なくありません。アファーマティブアクションはアメリカで逆差別として大きく問題になり下火になりました。機会の平等を超えて全く努力してない人に結果の平等を与える(工業系の大学に女性が面接だけで入学できる、女性枠を設けて男女で合格基準が全く違うような)のが正しいことなのか?こういう疑問が噴出しているわけです。日本がアメリカの三周遅れぐらいで女性のアファーマティブ・アクションに走っているのは女性が大きく声を上げ続けたのに対して男性が殆ど反対の声を上げなかったからだと思いますよ。組合の弱体化と解体、労働争議の放棄によってどんどん実質賃金を引き下げられていくサラリーマン同様に黙っていればどんどん不利になっていくのです。牛角にしろ、某フリーアナウンサーにしろ、本来は大した問題ではなくちょっと前なら何事もなく見過ごされたような話です。要は男性側の反撃の狼煙として生贄に捧げられたのです。これまで男性が反撃しないことを良いことに一方的に殴られ続けて溜まりに溜まった不満がありましたからね。しまむらはかなり悪質だと思うのでちょっと別ですが。女性蔑視の意図はなかったはずのFamilyMartのお母さん食堂(コンビニで買物をするのは今では年配の人が少なくないのだという。高齢者の郷愁を誘う目的の名称だったわけだ。)なんかと違って男性に対する明白な悪意がありますから。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バイデン大統領、次期大統領選辞退

2024-07-23 03:09:21 | 日記・エッセイ・コラム
選挙戦の流れが変わってくる可能性が出てきた。トランプが有利なのは相手が加齢による衰えが激しいバイデンであったからである。はっきり言えば職務を全うできる状態ではなく、4年後に正常な判断力を持っているかも危ぶまれる、ないしもしかしたら生きていないかもしれないという人物には到底投票できない、そう思っている人もいたはずだ。

民主党はバイデンの代わりに副大統領のハリスを推す展開になっている。正直ハリスは人気がない。副大統領になった理由もその実力を買われたからではなかったようだ。それでもフランス総選挙のようにトランプの大統領就任だけは阻止したいという勢力が結集する可能性は出てきた。フランスはとにかくマクロン大統領の人気が落ちていて国民連合の勝利は確定的と報じられていた。しかし、蓋を開けたら左派連合の躍進により国民連合の大敗であった。

トランプや共和党の重鎮はここぞとばかりにバイデンに死者に鞭打つような発言ばかりしている。そんな器の小ささを見せつけたらせっかく銃撃事件で上がったトランプや共和党への好感度が下がっていくのではないか。バイデンの政策は批判したとしても世間や党内の進言を受け入れて素直に選挙から降りたバイデンの人間性は称えたほうが得策だと思うのは私だけか。

ただでさえトランプが掲げている政策は矛盾点が多く素人目にもそのままでは上手く行かないのは目に見えている。重関税の重商主義を取り旧来型の工業を重視する政策が歓迎できない人は少なくないはずだ。衰退していく従来型の工業を復活させる道は極めて困難だと思える。結局は高くなりすぎているアメリカ人の賃金を引き下げるしかないと思うのだが、それはトランプの支持層離れを起こすだろう。特にトランプが半導体産業を軽視、敵視しているのは対中国という観点からも危険極まりない政策ではないか。この分野でもし中国に遅れを取ったら中国、ロシアに対するアメリカの優位は一気に失われる可能性があるのである。

個人的にはトランプ大統領は歓迎できない。ただでさえ高止まりしている長期金利がこれ以上上がるのは正直たまらないし、円安で日本のインフレも更に進行することになるだろう。大統領の鶴の一声で金利を下げられると思っているようだが、そんなわけがない。減税し、高関税の状態で金利を下げたら金余りでインフレは留まるところを知らず、アメリカ国債は暴落する。報復関税を安易に掛けたら苦しむのは相手国民だけではなく米国民も同じことである。相手国だってアメリカの一方的な都合で勝手にそんなことをされたら黙ってはいられないのだ。アメリカの輸出品にも同程度の関税が掛けられるであろうし、最悪資本取引や投資に制限が掛けられるかもしれない。アメリカは今や工業ではなく投資とコンサルティング、マーケティングで儲けている国である。これは致命的なことになりかねない。トランプが本気で他国との関わりをほぼ断つというなら話は別である。それはアメリカであれば不可能ではない。しかし、現在のアメリカの繁栄は他国との関わり合いの中で得られてきたものであるから関わり合いを断つということは中国、ロシア、インドとのマッチレースから降り、世界の繁栄から遠ざかることにほかならない。これまで通り他国相手に儲けながら他国にだけ損を被ってもらう、そんな身勝手な政策が通るわけがない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

都知事選挙の結果

2024-07-08 08:33:35 | 日記・エッセイ・コラム
小池百合子氏の勝利というよりは石丸氏の勝利であって蓮舫氏の一人負けであった。

薄々ではあるが、蓮舫氏に反感を持っている男性は他の候補に投票するのではないかと思っていたが、男性に限らず若年女性も蓮舫氏を見切っていた。刺々しい批判発言は目立つものの建設的な提言はあまりせずミサンドリーを隠そうともしない。彼女のそういう性格が忌避されたのであろう。男性を中心に自然と反蓮舫包囲網が出来るのではないかという予感は大当たりであった。立憲民主党も選挙を奇貨としてうるさい蓮舫氏を党中央から厄介払いしたという見解もあって、なかなか信憑性がある見方だと思う。辻元清美氏同様に知名度はあるものの悪名に近く人気があるとは言えない感じだったからだ。辻元氏も維新の会の躍進の際に小選挙区ではあっさり落選していた。

ただ、問題は残る。石丸氏はどういう人なのか。彼の演説を聞く限りでは橋下徹氏を彷彿とさせるポピュリストであるように見える*。政策提言より批判と対立候補の罵倒に傾くのはトランプと同じで知事になったら何をしようとするのかわからず、政策立案運営能力があるのかも大いに疑問だ。彼の選挙陣営を見る限り、自民、維新の関係者を多く含んでおり、自民党や小池百合子氏のオルタナティブになれる存在だとは思えない。小池氏を当選させるための蓮舫氏への刺客(無党派層の反自民票を蓮舫氏と食い合う役割)としてお膳立てされたものの、予想外の人気で仕掛けた自民関係者も渋い表情になったというところではないだろうか。石丸氏の本質は反蓮舫候補ではあるが、無党派層の反自民票の殆どを大量に取り込んでおり、まだまだ自民党への逆風が衰えてないことが明らかになったからだ。蓮舫氏はかなり属人的な理由で風を拾えなかっただけに過ぎない。人柄の好き嫌いはどうしても投票結果に影響する。だって投票者も人間だもの(笑)。人は理性だけで生きてはいない。これで自民党の党勢回復がなったと思うのは早計に過ぎるであろう。

*後になってよくよく顔を見れば若さで誤魔化されていたが茂木敏充、西村康稔と同じ系統のお顔。市長時代、選挙後にやったことや言動を見ると完全に傲慢なモラハラ、パワハラタイプ。橋下徹、トランプに見立てたのは強ち間違いでもなかったと思い始めている。石丸氏が岸田文雄を本気で落選させに行くなら面白いが決して政治家のリーダーにしてはいけない人物ではないか。泉房穂も政治思想のベクトルはともかく、性格はこのタイプだよなぁ(笑)。時代はこのタイプのリーダーを望んでいるのだろうか?私は勘弁してほしいのだが。

批判が得意な人は人からどう見られているかを常に意識するべきだ。批判精神が行き過ぎて批判しか出来ない私のような人間になると炭鉱のカナリア役しか出来なくなるのである。そういう人間は当然周囲に嫌われるし人の上に立つ器がないのだ。蓮舫氏は美貌と頭の回転の早さを併せ持つキラキラした才能なので誰も注意する人がいなかったのではないか。男性であれば自分より賢かったり器の大きな人間に出会って凹まされて変わるか自分に相応な役割を思い知るのであるが彼女にはそんな機会がなかったのだろう。この人には言っても無駄だと思われた可能性もあるが。事情はともかく、蓮舫氏にはその認識はなかったのだろう。私の場合は不細工な上に無愛想でしょっちゅう凹まされて認識はできたのだが悪口雑言は雲のように湧き出てくるのに何かを褒める時は途端にボキャ貧になるのだから他にやりようがなかった訳だ(笑)。蓮舫氏がただの一政治家で終わる覚悟があり国会で炭鉱のカナリア役を全うするというならそれも良いがそうではないのであれば素直に他者の指摘に耳を傾けるべきではないか。同じく批判が得意な原口一博氏や江田憲司氏は自分の役割が判っているように見えるけど蓮舫氏はそうじゃなかったんだろう。批判だけしてても人はついてこないし人気は上がらないですよ。支持者の間口を広げるため現実路線にシフトして政権担当能力があることをアピールする泉健太代表、岡田克也幹事長、野田佳彦、安住淳、枝野幸男といった党中央の人達から見て原口、江田、蓮舫、辻元は煙たい存在になっていたはずだ。党のトップに立とうとしていない原口氏あたりはともかく、野心満々の蓮舫氏は特に目障りだったはずだ。尤も、財務省への妥協で緊縮財政、消費増税にまで踏み込んでしまっている立憲民主党主流派の今の政策であれば、自民党や国民民主党(維新の会は表向き消費減税派なので入れない)の方がよほど上手く経済運営をやれるのであって立憲民主党に政権を取らせる意味は全くないと思うのは私だけか。今の日本は物価が上がっているのに賃金が上がらないスタグフレーションの解決が第一の課題のはずだ。その処方箋はデマンドプルインフレ状態を作り出す積極財政、消費減税、ないし消費税撤廃の他にないのであって立憲民主党主流派は問題点の認識を完全に見誤っていると思う。それが明らかになったのが失われた30年であったはずだ。財政法4条を金科玉条とした緊縮財政が間違いであったのだ(一応財務省にもかなり説得力がある言い分はあるのだがここでは触れない)。どこの誰が立憲民主党が掲げている国民がより貧乏になる政策を望むというのだ。そんな政策を取られるぐらいなら多少はトリクルダウンが期待できる自民党、維新の会がマシなのだ。その点では蓮舫氏の意識の方が正しいと言えるのだが。財務省や財界と癒着しすぎている自民党、維新の会、国民民主党では出来ないことをやり、敢えて火中の栗を拾うことこそ立憲民主党の役割ではないか。他の政党にはできそうもないのだ。それから政権交代が成ったとしても長期政権なんて望まないでほしい。長く続いた制度の破壊には反感と混乱がつきものだ。だが、誰かが勇気を持ってやらねばならない。

一応小池氏について軽く触れると選挙戦術(都合の悪いことは徹底的に隠す、その為にマスコミが来ない僻地から選挙戦を開始、ついでに地方重視をアピール)は小沢一郎、普段の政治運営は森喜朗(土建、箱物開発利権を握ってがっちり集金の金権体質)と橋下徹(詭弁と敵を見つけるのが上手く新自由主義)の合せ技といったところでまさに自民、既得権益系の人脈に属している人だなぁと。それから防衛大臣なんて国家公安委員長と並んでタカ派でなければ務まるわけがない経歴がある人がが優しいわけがないんだなぁ。所属政党を風向きを見て次々に勝馬に乗り換え、尻軽百合なんて言われていた頃の経験が実によく生きてるなぁ(笑)。自民党系の人々と違うのは女性重視のアピールがある点か。そういう意味では支持層の掴み方はがっちりしている。あまり考えずに雑に大盤振る舞いしたのでWBPC問題を招いたのだけど。小沢一郎は今じゃ保守系じゃないが、この選挙戦術は自民党時代に会得したもの。田中角栄の直系でまさに自民党伝統の溝板選挙そのものである。小池氏は元々そっち系の人なのだ。この人が反自民の旗手と見做されていたなんてやっぱりブラックジョークだよね。以前対立していた自民党東京都議連はのし上がるための批判対象として便利(内田茂氏という如何にも悪役、黒幕と見立てるのに適切な人物がいた)だっただけ。結局都知事になったら自民党と似たようなことばかりやっている。ただ、蓮舫氏と違って人当たりがソフトなイメージを与えることには成功している。これは大きいんだろうな。細かく見ると都合が悪くなると答弁拒否だの特定の発言者は完全に無視するだの、真っ黒なんだけどね。イメージ戦略は大事だね。

*蓮舫氏について東国原英夫氏が私と全く同じような事を言っていた。蓮舫氏は身に覚えがあるからか東国原氏に猛烈に反発していたが。小池氏は議論から逃げたと言っていたのは橋下徹氏。どちらも嫌いな政治家であるが、今回は彼らの言い分が正しいと思う。嫌いな人物であろうと正しいことを言っているときは素直に認めなければならない。東国原氏については皆思っていたことをようやく口に出す人物が現れたという感じで共感の投稿ばかりであった。このところ公の場で女性への批判は公人私人に関わらず完全にタブーになっている感がある。男性のへの批判は公人私人に関わらずどんどんやっていいが、女性へは駄目。それはおかしい。人を殴って良いのは殴られる覚悟がある者だけだ。刺々しい批判を繰り返していたのはむしろ蓮舫氏の方なのである。反感を買うのは当たり前なのだ。そんな人が私は女性であるから批判するなというのはジェンダー平等を超えてアファーマティブ・アクションの領域にまで踏み込んでしまっている。ましては政治家は個人ではなくて公人なのだ。ジェンダーを盾にしていい立場ではないだろう。男性原罪論?なに馬鹿なことを言っているのか。先に蓮舫氏が先制攻撃してなければ誰も蓮舫氏を叩きなどしない。別に女性だから叩かれているのではない。男性でも傲慢な性格なら木原誠二や茂木敏充、西村康稔のように能力が高かろうが人望がないのだ。こうした性格の人は人の上に立つには器が小さいということなのだ。蓮舫氏が批判されているのは別に女性だからでもなんでもない。夫は犬以下の存在とか男なら泣くなとか落選した同僚に面と向かって言えてしまう性格がリーダーとして適性がないと判断されたのだ。元々ジェンダー問題や差別問題のことばかり発言している蓮舫氏や辻元清美氏は思想や発言からしたら社民党か共産党に所属すべき人なのである。社民党や共産党に所属しないのは落選する、当選しても政権には入れないからであろう。

**安藤裕氏は蓮舫氏の出馬は立憲民主党の蓮舫氏厄介払い説を取っているようだ。蓮舫氏や辻元氏のような保守派からの嫌われっぷりが半端ではない上に公然と共産党の支持を受けている人が中道や無党派層の支持を得られるわけがないと言っていた。ソフトな語り口ではあるがチャンネル桜にも出演する人である。保守派の考え方は良く知っているのだろう。維新の会と石丸氏の共通性と危険性(ポピュリズム、ファシズム)にも触れていてそこも共感できた。立憲民主党の幹部にも共産党と組んだ蓮舫氏では保守、中道、無党派の支持が得られにくいことは判っていたはずである。蓮舫氏にとって頼りになるのはゴリゴリの左派だけ。しかも、事後の調査によるとどうやら共産党支持層はあまり蓮舫氏に投票していなかったようだ。皮肉にも共産党の積極的すぎる蓮舫氏支持は蓮舫氏にとって邪魔にしかなっていなかったのだ。

***左派系のYou-Tubeチャンネルはどこも負けを認められないようだ。蓮舫氏は基礎票の割に善戦したとか、小池氏の問題をマスコミが報道しなかったから負けた、とか。そうであろうか?反自民、反小池の風が吹いていたのに風に乗れず徒手空拳だった石丸氏に負けているのに蓮舫氏が善戦したなんて到底言えない。マスコミが小池氏のスキャンダルを熱心に報道していたとしても当選するのは蓮舫氏ではなく石丸氏であっただろう。共産党との共闘が失敗であったことも素直に認めるべきだ。投票率が上がればこれまでは投票所に行くことがなかった無党派層、保守中道に属する投票者が増えるだろう。投票率が低ければこそ公明、共産、宗教団体の固い組織票が生きるのであるが投票率が上がった場合はこうした団体と組んだら無党派層の投票を遠ざけることがはっきりしたと思う。率直に言ってこれらの組織は偏った思想の持ち主の集まりであるから支持層以外には大いに嫌われているのだ。自民党の悪政の結果生活が苦しくなった人々の政治への関心が高まりこれまでと状況が変わってきていることを認識すべきだ。やりたい放題やってきた自民の人気が落ちて政権交代が視野に入り投票率は上がっていく。そうなると共産党アレルギー、宗教アレルギーを持つ人が投票する可能性も上がるのだ。それに対して共産党、宗教団体の支持層はこれまでも必ず投票に行っている人たちであるから投票率が上がっても得票はほとんど増えない。そうなるとこれらの組織と組めば組織の持つ固定された基礎票以外はアンチ票だけが増える結果となるのだ。簡単な理屈だと思うのだがどうしてわからないのだろう。認めたくないのだろうな。

****一月万冊の今井一氏は市民連合の欺瞞と傲慢、人気がない立憲民主党幹部の支持が選挙で裏目に出たことを率直に指摘していた。流石である。蓮舫氏個人の問題に踏み込まなかったのは残念であるが。左派支持であろうが駄目なものは駄目と言わなければならない。小沢一郎が立憲幹部の入れ替えを主張しているのは選挙の技術屋として今の立憲幹部の政策(緊縮財政、消費増税)では選挙に勝てないと言っているのだ。小沢自身が不人気ではないかと反論しても仕方がない。実際、小沢はやむを得ない場合以外は党のトップに立とうとはしていない。今の立場では小沢の本来の意図(小沢の本来の政策は軍備拡張と税の消費税一本化)とは違う政策を主張しなければ選挙で勝てないことがわかっているから彼なりのケジメなのだろう。他の左派系チャンネルは左派は決して叩かないいつものダブルスタンダードを炸裂させていた。そんなことを続けていれば身内以外の支持を得られず永年敗北を続けることになるだろう。市民連合といえばその主要メンバーが埼玉の水着撮影会に圧力を掛けて中止させたことを思い出す。無理やり水着姿にさせられているならともかく、出演者が望んでいるのに中止させるべく圧力を掛けるのは傲慢というものであろう。だれが彼らをを風俗の監視者に任命したというのか。バーチャルYoutuber戸定梨香が警察のPR広告に出演したのに猛然と抗議したのもこの人脈の人たちであった。こういう姿勢を見る度にマルクス主義者にだけは政権を取らせてはならないと思うのは私だけではないはずだ。政権を取ったら自民党以上の傲慢な圧制者になることは間違いないと思えるからだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする