アセンションへの道 PartⅠ その理論と技法

2012年には銀河の中心と太陽系そして地球が整列し時代の節目を迎えます。アセンションの理論と技法について考えます。

第12章 万教帰一 ⑨ベジタリアン宣言

2011-01-28 06:23:43 | 第12章 万教帰一
『ババジと18人のシッダ』(以下、同書B)には、著者であるマーシャル・ゴーヴィンダン師(以下、同師)が、クリヤー・ヨーガに興味を持つようになった経緯が簡潔に述べられている。同書に拠れば、同師は大学時代に、パラマハンサ・ヨガナンダ師の『あるヨギの自叙伝』を読み、ヨガナンダ師が設立したクリヤー・ヨーガの普及団体であるSRFの修道会に入る許可を求めたところ、SRFから、それが同師の真意であるのかどうか一年間待つよう求められた。その後の細かな経緯は省略するが、ある日同師はある雑誌でクリヤー・ヨーガの講習会がワシントンD.C.で開催されることを知り、この講習会がヨガナンダ師の弟子によって行われるものと勘違いした同師はその講習会に参加し、そこで同師のグルであるヨーギー・ラマイア師(彼はインドのマドラス大学の大学院で地質学を学び、さらに米国留学を志していたが渡米直前に骨の結核を患い、ババジにそれを治癒して貰ったという神秘体験を持つ)に出会い、その後ラマイア師からクリヤー・ヨーガのイニシエーションを受けている(1970年)。それから間もなく、同師は米国クリヤー・ヨーガ・センターの専従員になったのであるが、同書Bの中で、当時の専従員の従うべきいくつかの規則について触れている。非常に興味深いので、先ずはその内の主な規則を簡単に紹介しておきたい。

1.食事:菜食とする。甘味、酸味、塩味、辛味、渋味の5種の味を含む食事を毎食とる
2.断食:毎週一日は流動食だけの断食をする
3.沈黙:週一日、できれば週末に最低24時間を無言で過ごす
4.習練:一日平均8時間はヨーガ(瞑想や呼吸法も含む)を実践する
5.仕事:週平均で40時間は仕事に従事する
6.服装:男性はインド製の白木綿の腰布(ドーティー)
7.髪 :髪を切ってはならない、男性は髭も剃ってはならない
8.入浴:体の洗浄には、石鹸の代わりに緑豆の粉を用いる、更に週一回胡麻油の風呂に入る

実際は、上記以外にも、普通の会社生活をしている社会人にはとても守ることが出来ないような規則がいくつか書かれているが、それを一つひとつ事細かに説明することは余り意味が無いと思うので、ここでは割愛する。

これを読んで筆者は、菜食と週一日程度の断食であれば何とかなるかも知れないが、そもそも会社に白い腰布を巻いて出勤するような訳にも行かないし(然しゴーヴィンダン師はアメリカでこれを実践したらしい)、石鹸を使わないような生活なども想像がつかなかった。更に、それ以外の規則にも全て従うようなことは到底できないので、若しこれらの規則がクリヤー・クンダリニ・ヨーガのイニシエーションを受けるための条件であったら、どうしようかと少々不安に思ったのが正直なところである。

ところで、筆者は本来(今週)本節において、第一イニシエーションにおいて修得される技法(18種類のポーズ、呼吸法、瞑想法)の他に、大切なファクターを説明することを約束してそれを前節の結びにしたのに、話の流れが少々おかしいのでは無いかと思っている読者の方も居るかも知れない。或いは、既に何となく気付いている方も居るかと思うが、それらの重要なファクター(但し、あくまでも推奨される一般的な規定であって、専従員に対するような規則のようなものではない)は、上記の全てでは無いものの、その内の幾つかを含んだ生活上の注意事項或いは規定である。

その第一は、刺激物を避けること。具体的には、アルコール、カフェイン(コーヒー、お茶類)、たばこである。以前本ブログ(第9章⑤)で、バシャールと坂本政道氏の対談を引用し、コーヒーを習慣として飲むことは波動を落とすことになる(結果としてアセンションの妨げになる)ので、筆者は出来る限り飲まないようにしていると書いたが、多くの場合、コーヒーの代わりに紅茶或いは緑茶であれば良かろうと思ってそれらを飲んでいた。しかし、ここに至ってコーヒーも紅茶も、無論緑茶も飲むのは止めてしまった。
あともう一つ困ったのはアルコールである。これも瞑想の妨げになるのは重々承知しており(この点に就いても第9章⑤で触れた)、昨年から徐々に量は減らしてきていたのであるが、困ったのはこれまでに買い込んだワインの処理である。流石にこれはきっぱりと止めることが出来ず、先ずは10月末から年末まで、二カ月間の宥恕期間を設けることにした。そして、特に昨年12月に催された忘年会に自分の気に入ったワインを持ち込み、自分も飲み、参加者にも楽しんで貰った。こうした懸命な努力(?)にも拘らず、残念ながら二カ月間では処分しきれなかったワインが未だ10本程ワインセラーに眠っているが、これは今後当家を訪ねて来たお客様にでも振る舞うことにしようかと思っている。筆者の大好きなワインをお客様に楽しんで頂き、それを黙ってニコニコしながら見ているのは、大変辛いところではあるが、これも修行の内だと思って耐えるつもりでいる。
タバコに関しては、筆者はすでに30年以上の禁煙実績があるので、これで何とか昨年末までにこの第一の関門(刺激物を避ける)は突破出来たことになる。

そして、その二が菜食である。講師に拠れば、それを求められるのは、瞑想に適しているからという理由だけであり、特に宗教的なバックグラウンド等の説明は無かった。又、この点に関して講師から厳密な指導が有った訳では無く、マクロビオテック若しくはアーユルベーダを参考にするよう薦められている。
この飲食物の問題に就いても、筆者は昨年から肉体の振動数を上げることを目指して、先ずは肉類(特に牛肉)を出来るだけ食べないようにしたり、魚もマグロなど赤味のもの(色の濃いものほど波動を落とす)は徐々に減らしたりはして来ていたが、流石に即座に菜食主義に転向すれば、家庭や会社での付き合いにも影響するので、11月に入って間もなく、家族と会社の関係者に対し、2011年、1月1日をもってベジタリアンになることを宣言した。お蔭で、正月のおせち料理は黒豆と栗きんとんだけであったが、年末の飲み会などに於いては、結構このベジタリアン宣言自体が酒の肴になって盛り上がり、「寿司屋へ行ったら何を食べるんだ?」とか「何時まで続くものやら?」などと冷やかし半分の意見も頂戴した。
因みに、日本で厳格なベジタリアンになることは、余り現実的では無いように思われる。例えば、カツオ出汁の味噌汁は飲んで良いか、卵を食べて良いか、乳製品は良いかどうかなど、厳密な制限を設けようとすると事実上栄養を摂れなくなってしまう恐れがある。又、家族をはじめとして周囲の人達にも迷惑を掛けることになるので、筆者はこれら(出汁、無精卵、乳製品)に関しては、当面制限を設けないことにした。
参考までに、筆者の朝昼晩のメニューを紹介しておく。朝食は、トーストにジャム又は蜂蜜を付け、ヨーグルトに蜂蜜・リンゴ・ドライ・ブルーベリー等を入れたもの、それから前の晩の味噌汁等の残り、或いはそれがなければホットミルク、それにチーズを少々といったところである。
昼は、通常会社の仲間と一緒に外食することが多いので、肉類や魚介類以外のメニューを選べる中華料理店、インド料理店、イタリア料理店、蕎麦屋、うどん屋(これで五種類)を幾つか選び、月曜から金曜まで、一緒に食事する仲間の意見も容れながら、これら5種類の料理を出来るだけ満遍なく摂るようにしている。因みに、中華料理店では肉の入っていない野菜炒め定食やタンメン、野菜ラーメンなど(時として肉抜きのものを特注する)、イタリアンではスパゲティ、インド料理店では無論野菜カレーである。
一番困ったのが夜のメニューである。実は、筆者は昨年まで毎朝納豆と温泉卵をご飯にかけて食べていたのだが、これを契機に朝をパン食に変えて、納豆と卵は夜食べることに決めた。そして家内には、これ以外に一品だけ野菜或いは豆腐等のメニュー(例えば野菜炒め、揚げ出し豆腐、野菜の煮物等々)を作って貰うという形で、余り家族に余計な負担が掛からないようにしている(というのは筆者の勝手な推測で、家内はかなり迷惑しているものと思う)。
そしてベジタリアンになってみての感想であるが、特に肉や魚などに対する禁断症状のようなものは(少なくも現在は)全くなく、そうしたものが調理されて目の前に置かれているのを最近は見たいとも思わなくなってきた。寧ろ、野菜がこれほど美味しいものであったのかということに改めて気付き、今更ながら驚くと共に、日々食事の喜びを味わっている。

その三は、肌の手入れである。恐れてはいたことではあったが、石鹸を使うことは控えるようにとの指導があった。その理由は、『ババジと18人のシッダ』(同書)にも次のように書かれている。「石鹸を使うと、その残りかすが皮膚の毛穴に詰まり、老廃物の排出とプラーナの流れが妨げられるからである」。それでは何を使って体を洗うかと云うと、既に同書から引用した通り、緑豆(りょくず、或いはりょくとうと読む)を粉にして(筆者はコーヒーミルで挽いている)それで体を洗う。最初は半信半疑であったが、実際に使ってみると、多少ザラザラ感はあるものの、特に不快感は無い。尚、男性の場合は、髭を剃る際のシェーヴィングフォーム或いはジェルをどうするかが気になるところだが、これも原則禁止ということなので、筆者は緑豆を使って顔を洗い、豆のカスを残したままカミソリをあてている。以前使っていたジェルのような剃り心地や爽快感こそ味わえないものの、不快感もなく、そこそこ剃れることが判った(当初は少々青臭い豆の匂いが気になったが)。
これ以外には月に一度、体に胡麻油(化学的に精製されてないもの)を塗って20分程放置し、その後風呂に入って流すのであるが、それは昨年11月から実践している(本節の冒頭で触れた通り、同書Bには、胡麻油の風呂に入ると書いてあるが、そういう事では無いようである)。

そして四つ目は、髪の手入れと髭である。髪にはナーディ(気脈)が通っているので、髪を切ることは避けた方が良いとの理由である。又、髭も同様、ナーディが通っているので、髭を剃ることも止めるよう薦められる。この点女性は余り問題無いと思うのだが、会社勤めの男性の場合、当然ながら普通は会社から歓迎されないであろう。この点、講師の方にも相談したのであるが、必須ということでも無いようなので、この四つ目の注意事項(規定)だけは、当面勘弁して頂くことにした。

ところで、筆者が以前『完全アセンション・マニュアル』(同書A)から紹介した、イニシエーションの階梯(第11章⑤)のことを読者諸賢は記憶しているだろうか。ここで最後に、クリヤー・クンダリニ・ヨーガの一段階目のイニシエーションと同書Aで紹介した第一イニシエーションとを比較しておきたい。そこで先ずは、同書Aの定義を以下に引用する。

「第一イニシエーション:ここでは(イ)上級レベルの肉体統御能力を得、(ロ)肉欲にまつわる罪悪は抑制されている。(ハ)もはや暴飲暴食や飲酒や道楽に溺れてはならない。第一イニシエーションは卒業と新たなる開始を意味し、(ニ)正当な生活と思考と自己統御の為の一定の構造が達成されたことになる。・・・イエスの生涯においては、このイニシエーションを意味したのはキリストの誕生、即ちキリストとしての生の始まりであった。第一イニシエーションの秘儀参入者の生活は、徐々にキリスト意識の司る部分が多くなっていく。キリスト意識とは、責任と無条件の愛、そして奉仕の精神を云う。」(註:(イ) (ロ) (ハ) (ニ)は筆者の追記)

筆者は、最初この文章を読んだ際、(イ)の「上級レベルの肉体統御能力」の意味が良く判らなかったのであるが、実際にクリヤー・クンダリニ・ヨーガの18種類のポーズを練習してみて、成る程これらのポーズを今後全てマスター出来れば、肉体統御能力が上級レベルに達したと云えないことは無いであろうと思った。
次に、(ロ)肉欲にまつわる罪悪である。これは必ずしもクリヤー・ヨーガの第一イニシエーションを受けたからと云って、無くなるものでは無いと思うが、同書Bを読む限りにおいては、「試補の道」を通過することが条件になっている(第11章⑤参照)ので、或る意味で当然のことと思える。又、SRFの場合は、前節(第12章⑧)にて説明の通り、「イニシエーションを授かるためには、一年の授業を受け、さらにホン・ソウ音の瞑想を半年、なおかつエネルギー化の習練を半年ほど続ける必要がある」と云うことなので、恐らく仮に(ロ)の問題を抱えている人が居たとしても、2年間の間に篩にかけられるであろうことが予想される。
(ハ)の暴飲暴食、飲酒などに就いても、クリヤー・クンダリニ・ヨーガの第一イニシエーションを受けて、既述の規定に従った生活をするのであれば、あり得ないことである。
そして、最後は(ニ)の「正当な生活と思考と自己統御の為の一定の構造が達成された」かどうかであるが、これは第一イニシエーションを受けて、アーサナ、呼吸法そして瞑想法を実践して行くのであれば、そして更に、次週説明するバガヴァッド・ギーター(これは以前説明した通り、第一イニシエーションを受講する前に読み終えておくことが推奨されている)の内容を理解し、或る程度共感を持って受け止めることが出来るとすれば、直ぐでは無いにせよ、当然そのような帰結に向かって行くことになるものと確信している。

結論として、クリヤー・クンダリニ・ヨーガの第一段階目のイニシエーションを受講し、その技法を修得して一定の成果を上げることが出来れば、ジョシュア D.ストーン博士が同書Bで定義付けている第一イニシエーションとほぼ同等の状態に達することが出来ると筆者は思っている。

尚、このブログは書き込みが出来ないよう設定してあります。若し質問などがあれば、wyatt999@nifty.comに直接メールしてください。



最新の画像もっと見る