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【国立科学博物館】たんけん広場 ―地球館リニューアル直前・見納め展示レポート④―

2014年08月12日 | 展示レポート

こんにちは!WEcafeスタッフ『ほろ酔い1号』です

今回紹介するのは、国立科学博物館 地球館2階のたんけん広場

こちらも2014年9月からリニューアル工事に入るということで、見納めに行ってきました

 

ここでは、遊びながら科学の不思議を体験できる約20個の展示が揃っています

ご覧のようにたくさんの人で賑わっていて、あちらこちらから、ガチャガチャ、チーンというような博物館らしからぬ(?)音や、歓声、時には拍手まで聞こえてきて何とも賑やかです。

お子さんは勿論、大人の方もわくわくすること間違いなし

では、その中からいくつか、ほろ酔い1号がハマった展示をご紹介します

 

モノトーンの円盤を回転させると何かが起こる!?

 

まずこちら、「ベンハムの円盤」です。

 

手前のハンドルを回すと、円盤が回転します。その円盤をじーっと見つめると・・・
白と黒以外の様々な色が見えてくるという不思議な展示。

これは、円盤を素早く回すことで目が模様の動きを捉えきれず、目の錯覚によって違う色が見えてくるという仕組み。

見える色は、回す速度や人によっても違いますし、残念ながら写真にも写せないので、ぜひ足を運んで体感してみてください

 

 

3色の光を足し合わせると何色になるかな?

 

こちらは赤、緑、青の3色の光を自由に組み合わせられる「光の三原色」という展示。

これらの色は光の三原色と言われていて、それぞれの色の組み合わせで、3色以外の様々な色が作れるんです

テレビを虫眼鏡で拡大してみると、赤、緑、青の小さいつぶつぶが見えるので、テレビも同じ仕組みで色を作り出しているのが分かりますよ~。

ところで、色の三原色は赤、黄、青で、その3色の絵の具を混ぜると、真っ黒になります。

でも、光の三原色の場合は3色の光を合わせると白になるんです。絵の具と逆なんて、不思議ですよね

 

ではここでクイズをひとつ

光の三原色(赤・緑・青)を足し合わせた光によってできる影は、いったい何色になるでしょう

・・・答えはぜひ展示で確かめてみてくださいね。

 

すり抜けの術!?

続いてこちらは「まぼろしの壁

透明な板で囲まれた通路の中央に、黒い壁が見えますが・・

 

あら不思議

 

手が壁を突き抜けています

(モデルとして協力してくれたのは展示解説のボランティアさん。)

実はこれ、通路を囲む板に「偏光板」を使ったトリック。

偏光板は、ある一方向の光しか通さない性質があり、2枚の偏光板を重ねて、そのうち1枚の角度を90度回転すると、光がほとんど通らなくなります。壁のように見える場所は、ちょうど角度を変えた2枚の偏光板が重なって見えている所で、実際には何も無いのですが、そこだけ光を通さないのでまるで壁があるように黒く見える、というしかけ

(もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください)

この偏光板が作り出す壁も、光の三原色のしくみと同じようにテレビに応用されているしくみだそう。「テレビの明るさや色を調節するために使われているんだよ」とボランティアさんが教えてくれました。

 

ほろ酔い1号も挑戦
ギャラリーの歓声を受け、気分はマジシャンです。笑

こんな風にみんなでわいわいしながら見ると、より楽しいですし、ボランティアさんから詳しいしくみ、種明かしや、何に応用されているかなどの裏話を聞くと面白さが倍増しますよ

 

他にも、風を当てているはずなのに遠くへ吹っ飛んで行かない不思議なボールで遊べる「エアーバスケット」や、

 

 

強力磁石

 

子供たちが、鎖を使って誰が一番面白い形を作れるか競争していました。

 

人間が電池の一部になれちゃう!?「人間電池

 

左右の金属板に右手、左手を置いて、真ん中の電流計が振れたら電流が流れた証拠
一人じゃなくて何人かで手を繋いでも出来ます

 

博物館にはいろいろな楽しみ方がありますよね。

一人でゆっくり回って思いを馳せるのも良し。メモを片手にがっつり勉強するも良し。そして時には身体を使ってわいわいしながら楽しむのも、また新しい発見があると思います。ぜひ今月末までに、足を運んでみてください

 

 こちらの記事もあわせてどうぞ 

【国立科学博物館】 発見の森 ―地球館リニューアル直前・見納め展示レポート①―

【国立科学博物館】 宇宙・物質・法則 ―地球館リニューアル直前・見納め展示レポート②―

【国立科学博物館】 海洋生物の多様性 -地球館リニューアル直前・見納め展示レポート③-

 

 国立科学博物館 

【リニューアル工事について】
*工事等による閉鎖期間: 平成26年9月1日(月)~平成27年7月頃まで
展示改修エリアはこちらをご覧ください。
*国立科学博物館WEB「大規模リニューアル直前 地球館見どころ紹介」

 

【住所】東京都台東区上野公園 7-20
【交通】
・JR「上野」駅(公園口)から徒歩5分
・東京メトロ銀座線・日比谷線「上野」駅(7番出口)から徒歩10分
・京成線「京成上野」駅(正面口)から徒歩10分
【常設展入館料】一般・大学生 620円、高校生(高等専門学校生含む)以下 無料
*国立科学博物館大学パートナーシップ入会校の学生さんは常設展入館無料!
【開館時間】9:00 ~17:00 (入館は16:30 まで)
*金曜日のみ9:00 ~20:00 (入館は19:30 まで)

 

 

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