いつのまにか、多臓器不全

普通より元気なオッサンがいきなり多臓器不全!?生死の境をさまよった約2か月間の闘病と、その後。

8月6日(木)から8月7日(金):忙しい一日。恩人K病院のK先生に再会する

2009-10-30 23:45:16 | 自宅療養

8月6日(木)

[すいかの記録]

 朝、廊下でフラッと立ちくらみ、倒れそうになる。妻に支えてもらった。これで2度目である。私の立ちくらみはソファなどから立ち上がり、その瞬間は何もないのだが、一呼吸おいてから膝から下に血が引いていく感じがしてヨロッとなる。
 そのとき頭を下げると素早く復活し、手で柱などを掴んでじっとしているとゆっくり回復するが、時に倒れそうになるわけである。
これは以前からあった立ちくらみといえるが、今回の入院騒ぎ後はその程度がひどくなっているという感じである。


[妻の記録]

夫が倒れるとき、表情が直前のもののまま、ふんわりと倒れる。
こちらに向かって何か嬉しそうな顔をしながら立ちあがって、その嬉しそうな顔のまま倒れる。
”倒れる”ということは、たとえば苦痛が少しでも現れるとか、ゆがんだり、こわばったりしながら倒れるものだと思っていたが、必ずしもそうではないことが分かった。



8月7日(金)

[すいかの記録]

 朝一番に免許証再交付の手続きのため妻と免許試験所に行く。
病後始めて電車に乗る。
電車を降りる為に立ち上がるとき、立ちくらみをするので要注意。

試験所は免許更新の人でいっぱいである。私は再交付なのでそれほどの列はない。紛失理由を書かなければならないので、受付で並んで待っている間にもう一度思い返していたが、ふと持っている財布が微妙に違うことに気づく。いつも従姉が作る皮のオリジナル財布を持っているが、今持っているのはひとつ前の財布であった。そうか、免許証を財布ごと紛失したのである。その瞬間、免許証に関するあらゆる記憶が鮮明によみがえってきた。


 私は、5月28日に車でK病院に行き、そこで直ちに入院といわれた。そのとき小銭と免許証だけ財布に入れて持ち、後は妻に預けてもって帰ってもらったのである。
免許証はもちろん退院するとき、車を運転するときに必要と思い、わざわざ置いていたのである。免許証を失くしたのは残念だが記憶がつながってよかった。これで紛失事情もはっきり書ける。これは大事なことである。
前に並んでいた人もどこで免許証を失くしたかわからないらしいが、警察はどこで失くしたかできるだけ詳しく書けと言うのでえらく口論していた。こわいこわい。

 一旦、帰宅し、正午に娘の運転でK病院に行く。これはK病院のK先生が(主治医の意見に反して)K大病院に転送する決断を下してくれたお礼を述べるためである。そのおかげで私の一命が救われた。まさに命の恩人である。今日は金曜日なのでK先生が勤務しておられた。ちょうど救急が入り、ちょっと待ったが、そのあとお会いしてK先生は私がすっかり回復しているのを見て、たいへん喜んでくださった。
K先生にお会いすることができたのも、K病院職員のNさんのおかげである。感謝の意を表す。


[妻の記録]

今日は恐ろしく忙しかった。免許試験所に行くのとK先生にお会いするのと同じ日になった。

免許試験所は、夫が職場復帰をするための練習でもある。
電車では、どの程度でめまいがでるか、確かめることができた。

昼ちょうどにK病院に行く。
K病院に勤めている知人のNさんには、連絡調整をしていただいた。
K先生はK大病院の教授でK病院に週1回出向されている。
(K病院とK大病院はイニシャルは同じだが、全く違う病院)
その日が金曜日。夫が最初にK病院に入院し、悪夢の夜を過ごしたのは木曜日の夜から金曜日にかけてだ。金曜日の朝、K先生が病棟に来られて転院の交渉をしてくださった。K大病院の救命センターは救急車の搬送でしか受け入れず、本当に運が良くなければ入れない。最初は断られたようだが、先生が粘ってくれたようだ。このあたりはすでに救命センターの主治医から聞いていた。

私はうれしくてしかたがなかった。
先生は、
夫の手を握って、よかったと心から喜んでくださった。

先生が出向された日が金曜日でなければ、まちがいなく生きられなかっただろう。

もっと生きてきちんと社会貢献しなさい、ということなんだと思う。
そんなことを考えていたら、お礼を言いながら涙がまたあふれてきた。

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