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菊千代だけがディズニーキャラっぽい『七人の侍』

2020年02月23日 17時15分18秒 | 映画


「午前十時の映画祭10-FINAL」にて。
1954年公開の日本映画『七人の侍』。
僕の母親の生まれた歳です。

この企画展のおかげで3回目の鑑賞だけど、
日本人として一度は観ておいた方がいいと思います。
僕が愛してやまないハリウッドのスターや監督たちが
こぞって敬愛する黒澤明、三船敏郎の作品なのだから。
(本当に、調べれば調べるほど、この2人の世界的な評価の高さがヤバい。
 今の日本人でこれを超えられる人いるのかな。。。)

僕も最初は昔の日本映画なんて興味なかったし、
時代劇なんてさらにつまらないと思っていたけれど、
黒澤明監督の映画は今観てもすごいと思えるところが多いし、
あとは同じ俳優を使い続けるから、
どの作品を見ても「あ、あの人だ!」みたいなのがあって面白い。

この映画は207分と長いからちょっとハードル高いかもしれないけれど、
他の黒沢作品で肩ならししてからでも観て欲しいです。

さて、この映画ですが、内容としては、
野武士に狙われた貧しい村の人たちが
7人の侍を雇って抗戦するというシンプルな話。
その中に、侍のリクルーティングから、大勢の野武士を相手にする作戦立案・実行、
そして若い侍と村の娘のロマンスなど、濃厚なエピソードが詰まってる。

この映画の魅力はいろんな人がいろんなことを語るだろうけど、
僕としてはやっぱり三船敏郎の役柄だと思う。
ひとりだけディズニーキャラなんだよね(笑)

当時33歳の三船敏郎だけど、
まるで漫画やアニメのキャラのようなコミカルさが本当に面白い。
小学生のようにはしゃぐし、すぐ奇声や大声を発するし、
ちょっとした仕草が昔のディズニー短編集に出てくるドナルドやグーフィーのよう。

他の侍たちもすごく人柄がよくて漢気溢れる人たちばかりなのだけど、
その中で三船敏郎が演じる菊千代がずば抜けて奇抜。
それを、彼のような男前でスタイルのいい人がやるからすごく映えるんだわ。

また、冒頭の侍のリクルーティングもこの歳になって見ると、
組織としてちゃんとした人選だなと思う。

農民たちは貧しくて金が払えないので、白米を提供するのみ。
だから、金にも名誉にもならない仕事だから、
それを受け入れられる器の広さを持つ人が集まってくるんだ。

しかも、強い人ばかりがいればいいというわけではない。
剣の腕は中の下だけど、あの人柄のよさは辛いときに元気付けてくれるという理由で
林田平八(千秋実)も仲間に入っていて、
これって普通の組織でも大事なことだよなと思った。

昔の映画なので、七人の侍たちは全員他界してしまったのが本当に残念だけれど、
絶対に観て欲しい日本映画です。


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