Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

日本アニメーション映画の金字塔『AKIRA』

2020年06月02日 22時35分22秒 | 映画
2ヶ月ぶりの映画館での映画。・゜・(ノД`)・゜・。

あの大画面、大音響は家では無理。
やっぱり映画は映画館に限る!

で、コロナ明け一発目は、
ちょうど観ようとしていた矢先に観れなくなってしまった
『AKIRA』のIMAX版。

いやー、相変わらず濃いよ、何度観ても。
小さい頃に父親に観せられたのが最初なんだけど、
ラストで鉄雄が機械と人肉でグッチャグチャになった肉塊と化すシーンはいまだにトラウマで、
この映画観てから、肉体が肥大化したり機械と融合したりする表現を見ると、
背筋が凍りつく感覚になる。

でも、その分ものすごく印象に残る映画なのは確か。
1988年7月16日公開と今から30年以上も前のアニメだけど、
SFかつサイバーパンクな世界観に、
グロいがゆえに心に残る表現の数々など、
これは本当に日本人として観なければならない
アニメーション映画のひとつだと思う。

原作漫画はまだ読んでないけれど、
当時20代でこの世界観を作り上げた大友克洋先生のセンスと才能は凄まじい。

内容としては割と現実世界の延長のような話で、
まさに映画の公開日と同じ1988年7月16日に新型爆弾が炸裂し、
第三次世界大戦が勃発したという設定のもと、
舞台はその31年後である2019年の「ネオ東京」。
そこでは、反政府のゲリラ対軍隊の攻防が続いているというもの。

しかも、ラストの最終決戦の場は東京オリンピック会場という
タイムリーすぎるシーンも今となっては運命的なものを感じるw

正直、キャラクターデザインは好みが分かれると思うんだよね。
アニメキャラって普通は目が大きくて鼻がシュッとしているような
美化された形で描かれることがほとんどだけど、
この作品の登場人物は目が小さくて鼻が低くてスタイルも悪く、
まったく美化されないリアルな日本人として描かれているから。
見た目でのアドバンテージがない分、
より映画の中身に集中できるって意味で個人的には好きだけど。

そんな中で、金田正太郎と島鉄雄という若さゆえの勢い全開な2人の少年を主人公に、
アキラというキーパーソンや、
体の成長が幼いまま止まり老化だけが進んでしまう、
超能力を持った“実験体”のマサル、タカシ、キヨコの存在など、
見た目も中身も設定も濃い登場人物がツボる。

特に、鉄雄の変化がこの映画の見どころだと思うんだよね。
彼は幼い頃よくいじめられていて、
そんな彼をいつも助けてくれた金田に対してずっと劣等感を持っていたがゆえに、
超能力に目覚めた後はその反動で力を誇示するようになるっていう展開が、
カスキャラがラスボスになる感じがして、ある意味スカッとするところはある。

ハリウッドのヒーローモノにあるような、
ダサいキャラがスーパーパワーを手に入れてヒーローになるというパターンの、
悪の道にそれてしまう流れが面白い。
それこそ、昨年公開された『ブライトバーン』的な感じ。

さらに、全体的に絵がリアルでグロテスクなところも後々印象に残りやすいポイントかなと。
血はドボドボ出るし、先にも書いた鉄雄が巨大な肉塊と化すシーンは
トラウマになるぐらいおぞましいのだけど、
むしろこの体験こそが、僕がダークな物語やグチャミソした展開の物語に
惹かれてしまうきっかけとなったのは否めない。

世界的な評価も高く、30年以上経った今も愛され続けているこの映画は、
ぜひ生きているうちに観て欲しいと思う!

そして、、、新作アニメや実写化の話は、、、どうなりましたかね(笑)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿