【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:113/162
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
第二次世界大戦
原爆
【あらすじ】
1945年の夏。
軍の密命を受けた京都帝国大学・物理学研究室の
若き科学者・石村修(柳楽優弥)と研究員たちは、
原子核爆弾の研究開発を進めていた。
研究に没頭する日々の中、
建物疎開で家を失った幼馴染の朝倉世津(有村架純)が
修の家に居候することに。
時を同じくして、
修の弟・裕之(三浦春馬)が戦地から一時帰郷し、
久しぶりの再会を喜ぶ3人。
ひとときの幸せな時間の中で、
戦地で裕之が負った深い心の傷を垣間見る修と世津だが、
一方で物理学に魅了されていた修も、
その裏にある破壊の恐ろしさに葛藤を抱えていた。
そんな2人を力強く包み込む世津はただひとり、
戦争が終わった後の世界を見据えていた。
それぞれの想いを受け止め、
自分たちの未来のためと開発を急ぐ修と研究チームだが、
運命の8月6日が訪れてしまう。
日本中が絶望に打ちひしがれる中、
それでも前を向く修が見出した新たな光とは―?
【感想】
三浦春馬さんの最後の作品ですね。。。
76年前のちょうど今頃が舞台。
日本人として知っておいて損はない事実。
元々はNHKでやっていたドラマの視点を変えたものがこの映画版。
日本に原爆が落とされたということは
多くの人が知っていることだろうけど、
日本でも原爆研究が進められていたというのは、
知らない人もいるかもしれない。
本作は、海軍主導で進められていた
「F研究」を題材としたフィクション。
アメリカに追いつけ追いこせで原爆研究を進めていたものの、
結局は先を越された挙句、広島・長崎に原爆が落とされてしまい、
自分たちが研究していたことの行き着く先をまざまざと見せられるという話。
この手の映画らしく淡々と進んで行くので、
映画としてドラスティックさやロマンチックさがあるわけではないけれど、
当時の日本の状況を知るにはとても有意義。
前線では多くの仲間が毎日のように死んでいるのに、
自分たちは実験ばかりで何の成果も挙げられておらず、
成功する兆しも見えない悶々とした想いを抱えて
葛藤する研究員たちの姿が印象的だったなー。
日本が先に原爆の実用化に成功していたら、
あの戦争の未来は変わっただろうか。。。
ちなみに、当時の日本ではそのF研究よりも前に、
陸軍主導の「二号研究」というのが始まっていたそう。
「二号研究」が始まったのは、
アメリカの原爆開発であった
「マンハッタン計画」の翌年ぐらいだったそうだけど、
結果としてアメリカがこの競争に勝ったことになる。
ネットでざっと調べると、
二号研究の費用は当時2,000万円ほどだったのに対し、
マンハッタン計画は103億円だったとのこと。
金がないなら頭を使えとはよく言うけど、
ちょっとそんなこと言ってられないスケールの差だな。。。
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