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父への赦し『ハニーボーイ』

2020年08月16日 18時07分29秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Honey Boy
製作年:2019年
製作国:アメリカ
 配給:ギャガ

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:87/107
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
若くしてハリウッドのトップスターとなったオーティス(ルーカス・ヘッジズ)は、
仕事に忙殺されるストレスからアルコールに溺れるようになっていた。

2005年のある夜、泥酔して車を運転し事故を起こした彼は更生施設へ送られる。
そこでPTSDの兆候があると診断されて驚くオーティス。

原因を突き止めるため、
今までの思い出をノートに書くようにと言われたオーティスは、
過去の記憶を辿り始める。
真っ先に思い浮かぶのは父のこと。

10年前の1995年、子役として活躍する12歳のオーティス(ノア・ジュプ)は、
前科者で無職のステージパパ(マネージャー的存在として子どもの芸能活動に付き添う父親)である
ジェームズ(シャイア・ラブーフ)に振り回される日々を送っていた。

そんなオーティスを心配してくれる保護観察員や癒しの存在である隣人の少女と交流しながら、
オーティスは自分が一家の家計を支えている状況と感情的な父親の存在の間で揺れ動く。

【感想】
シャイア・ラブーフの自伝的映画。
彼の父親がこんな毒親だったとは初めて知った。

オーティスがPTSDになったのは幼少期の父親の影響である。
すでにハリウッドでトップスターとなった彼の稼ぎは一家を支えるまでになり、
父親もそれを当てにする状況。
独立することは十分に可能だったのに、それをしなかったのはまだ12歳の子供。
親の愛情が欲しかったのだと推測する。

すでに母親も離婚していたし、彼が頼れる大人は父親しかいなかった。
感情的で暴力も辞さない父親は、まさにクズと言っても過言ではないけれど、
それでもオーティスにとってはたった一人の肉親。
オーティスが妄想の中で父親に「寂しい」と口にしたことに、
幼い少年の本音が出ていたと思う。

でも、僕はこの映画のテーマは「赦し」なんじゃないかと感じる。
PTSDにまで追い込んだ父親だから、当然憎むべき部分もあると思うし、
現にシャイア・ラブーフは本作の製作をきっかけに、
6~7年絶縁状態であった父親と話をしたのだそう。

それでいて、その父親をシャイア・ラブーフ自身が演じているのだ。
仕事として割り切ったところもあるとは思うけど、
絶縁状態にあった父親を自ら演じるということは、
ある程度の気持ちの整理や受け入れることも必要だと思うから、
この映画はシャイア・ラブーフにとっても何か一区切りつけたという気もする。

とはいえ、映画として面白かったかというとそれはまた別(笑)
セリフが何について話をしているのかわかりづらいところが多くて。
僕の読解力の足りなさのせいかもしれないけど、
けっこう雰囲気で見ていたところもあったので、
個人的な面白さとしては下の方。

でも、Rotten Tomatoesの評価高いんだよねー。
批評家も一般の観客も。

もしかしたら、向こうの人はハリウッドで子役から活躍している子の親は
毒親っていうことに共感しやすかったりするのかも。

それにしても、今年は毒親映画が多いな。

映画『ハニーボーイ』 公式サイト

大人になった今、僕は知った。そこに、愛があったことをー。8月7日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館 他 全国順次ロードショー

映画『ハニーボーイ』 公式サイト

 


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