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弘徽殿女御の人柄に惹かれる『十二単衣を着た悪魔』

2020年11月08日 14時50分25秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:キノフィルムズ

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:153/165
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
伊藤雷(伊藤健太郎)は就職もせず、日雇いのアルバイトを続ける日々。
ある日、「『源氏物語』と疾患展」の設営に参加し、
イベント会場に流れる『源氏物語』の登場人物紹介で
「デキた弟・二宮」と「後塵を拝した長男・一宮」の関係を知り、
自分の境遇と重ねた。
彼の弟もまた頭脳明晰だったからだ。

バイト後、恋人と顔を合わせたのだが、なんとフラれてしまい、
おまけに帰宅途中、近所の知り合いから弟が京大医学部へ合格したことを教えられて、
祝賀会をやる家に帰りづらい雰囲気に。

当てもなく彷徨っていたところ、
その心の内と同期するように、
空には雷鳴がとどろき、激しい雨に見舞われると、
雷は不思議な光に吸い込まれて、気を失ってしまう。

やがて目覚めたものの、どういうわけかそこは1000年以上も前の平安時代、
女流作家・紫式部によって書かれたあの『源氏物語』の世界だったのだ。

バイトの土産だった頭痛薬が弘徽殿女御(三吉彩花)に効いたことから
陰陽師として重用されることになり、
彼の平安時代での生活が始まる。

【感想】
これも無事に公開されてよかったねという映画
(伊藤健太郎と、もはや公式サイトからは外されているけど伊勢谷友介も出ているからw)。
しかし、内容としてはとても惜しい感じだったかなー。

主人公が源氏物語の世界に入り込むといういわゆる“異世界モノ”。
あんまり邦画の実写ではない設定だけれど、世界観が剣と魔法ではないから、
どちらといえば、『幕末高校生』や『JIN-仁-』などの“タイムトリップモノ”に近い。

福田雄一監督作品のようなドコメディか、
『JIN-仁-』みたいに次から次へと波乱が起こる
シリアスな話とかの方が相性よさそうだけど、
そのどちらでもないのが惜しいと感じたところ(笑)

『源氏物語』の話に沿って進むから、
もはや主人公のいる意味があんまり、、、かなって(笑)
彼の存在によって物語が改変されてしまうとか、
そういうのがあればもっと緊迫感みたいなのもあったと思うけど。

倫子(伊藤沙莉)とも特に絡みがないまま恋仲になっているのも謎だし。。。

これまで散々タイムトリップや異世界モノを観てきた人だと、
ちょっと物足りないかもしれないけど、
小学生とかなら楽しめそうな内容かな。
1994年に自分が『幕末高校生』を面白いと感じたように。

ただ、弘徽殿女御だけ抜群の存在感だったね。
元々気の強いキャラクターってのもあるんだけど、
まさに“女帝”感あって、三吉彩花にハマってるなと。

女帝といっても暴君ということはなく、
未来を見据えた上で勝つことにこだわるタイプ。
ゆくゆくは若い世代に負けることも厭わないし、
むしろそれを楽しんでいるようなところもあったから、
“悪魔”と言うほど悪者ではないし、
どちらかといえば人の上に立って然るべきな印象。
「男は形で能力を示せ」というセリフも心に残る。

つまり、「早すぎたキャリアウーマン」として描かれているんだよね、彼女。
それなら、もっと弘徽殿女御のみにフォーカスした方がわかりやすいと思うんだけど、
なかなかそこが伝わりづらかったのも惜しいと感じたところかなー。

あと、今作でもまたもや戸田菜穂が主人公の母親役だから、
もはや鉄板になってきたw

映画『十二単衣を着た悪魔』公式サイト

映画『十二単衣を着た悪魔』公式サイト

 


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