空観方程式

「色」と「空」の一体化によって可視化され、相互作用で共感・共鳴が生じ、新たなる思いや生命力が実体化される。

二項対立によって生まれるもの

2023年01月14日 | スクラップブック
対立する二つの概念要素が
重ね合わせの状態となることで
新たな状態が生まれてくる。
一つだけの概念要素では、
融通性に欠け、思想が硬直した状態となり
選択性やバランス性においても劣る。 
何より新たなる概念は生まれてこないので、
問題の解決に乏しい。
そもそも硬直した思想の下では、
人間の自由も大きく制限されてしまう。

物理的な現象においても
電子は波でもあり粒子でもあるということで
多面的であって、象徴的である。
それによって様々な現象に対して
融通性に富んだ解釈が可能となる。また、
左や右のスピンがあって、それらが
一体化された重ね合わせ状態になると、
電子のスピンは無くなるわけではないが
消えてしまう。

さて、人間は一人では生きられないが、
集団行動によって一体感が有られ、
(それだけ自由も制限されるものの)
迷いや苦悩からも解放される。
場合によっては安全も強化される。
それは、人間の進化の面でも現れていて、
集団の大きさに依存していることが
知られている。
つまり、大きな集団であるほうが
より大きく進化している。
ホモサピエンスでの大きな集団脳は
人間の進歩の源泉だ。
ホモサピエンスとネアンデルタールには
言葉や火を使うこと(知能)には違いがないが、
ホモサピエンスでは、より大きな集団であったため、
それだけ相対的に大きく進化した形跡がある。



それは一人の天才に依存するのではなく、
複数の思考の重ね合わせによって
新たなものが次々と現れてくるからだ。
即ち試行錯誤を繰り返すことにより、
新たな道具を実現してきたことによる。
改良やアイデアといった自分以外に対する
(天才一人による思考より)
興味からくる多様性である。
多様性により技術革新が生まれるからだ。

同様に近代においても
革命などによって成立した集団、特に
一つの思想のみによって成立した国家では、
歴史を振り返れば
悲惨な道のりを歩んでいるように見える。
我が国においても、
幕末には尊皇攘夷の思想が登場したが、
それにこだわることなく、経済と一体での
政治を進めた結果、明治維新と呼ばれる
発展を遂げた。
然るに、昭和初期になって再び尊皇攘夷の
思想一色に染まってしまった結果、
悲惨な歩みをたどることとなった。


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