気分は漂泊のギャンブラー。
ビンボー人のくせにギャンブルが好きれす。
種目は麻雀とポーカーとバカラ、それとオイチョカブ、チンチロリンを少々。それ以外は興味のキの字もありましぇん。
パチンコ、競馬、競輪などには無縁れす。
ただいま事情あって麻雀は数か月お休み中。ポーカーは人手不足。
バカラなる種目はこの国はご法度で、パスポートを持ってよその国のカジノに遠征しなければ奈良ぬ。
ギャンブラーとほざくが、ふところの実相、種銭は情ないほど微少で、それでもいざ勝負の局面なると、姿勢そのまま、おだやかなポーカーフェース。
胸中はけっしておだやかではない。どこそこの神様でもいいからお願い!
漂泊の・・・というがこれも怪しい。一応は7、8か国のカジノに参戦したが「どっぷり首まで」といった内風呂スタイルとまで至らなかった。
旅の大義に「カジノに出撃あるのみ」は少ない。
たとえばラスベガス。並みの観光客となって出陣、日米決戦にのぞみ、わがい愛しのショートピース・紫煙猛アタックで顰蹙をかった。
大半は、旅の途中にその近所にカジノがあったから・・・こんな動機だから漂泊のギャンブラーなんてカッコつけるのは詐称犯れす。単なる願望れす。
オランダ・アムステルダムのスキポール空港内にあるカジノなんぞは、ちろりとのぞいて背を向けた。スロットマシンなんぞはパチンコと一緒。手を出さない門。
東洋最大の賭場マカオには数回出撃した。ある日
国境の長い桟橋みたいな通路を歩いて行くと、そこは中国本土だった。珠海市だった。
関所で3日間のビザを取った孤高のギャンブラーは、あてもなくマカオの門前市状態になってさんざめく珠海市内をふらつくのだった。
小川沿いには理髪店がずらりと並び、店の前には派手なホットパンツの若い女性が客待ちしていた。真っ昼間から営業である。
男性の散髪はする、シモ半身の「放水」サービスもするという立派な中国裏文化のピンク・ポイントであった。そして男性はなぜか軽快な足どりで出てくる仕組みであった。
ギャンブラーはバスに飛び乗った。行き先不明のバスでも、この地点に戻ってくることが可能だ。往路あれば復路あり。バスの不滅の根本原理だ。
未知なるところにさまよう。不確定移動。こんなふらふら旅の常習犯的なギャンブラーであっ田。
終点の町の裏通りを歩いた。路地に布を広げて無造作にガラクタを並べてしゃがんでいる少女がいた。
使いこんだ鍋や手垢にまみれた帽子、欠けたクシなどバラエティに富んでいてとても楽しい露店だ。
「こりゃ、こりゃ」と思ったのは、ラフで渋い手作りの松葉杖のわきっちょに白色化した革靴が半足。ぽつんと1個。1足ではない。
感動しながら、深く考えるなと自分に言い聞かせた他。
行き先不明のバスには珠玉の味わいがあ留。
ギャンブラーは、少女の主力商品であるバラ売りのタバコを3本買って帰路についた、バスに乗っ手。
ビンボー人のくせにギャンブルが好きれす。
種目は麻雀とポーカーとバカラ、それとオイチョカブ、チンチロリンを少々。それ以外は興味のキの字もありましぇん。
パチンコ、競馬、競輪などには無縁れす。
ただいま事情あって麻雀は数か月お休み中。ポーカーは人手不足。
バカラなる種目はこの国はご法度で、パスポートを持ってよその国のカジノに遠征しなければ奈良ぬ。
ギャンブラーとほざくが、ふところの実相、種銭は情ないほど微少で、それでもいざ勝負の局面なると、姿勢そのまま、おだやかなポーカーフェース。
胸中はけっしておだやかではない。どこそこの神様でもいいからお願い!
漂泊の・・・というがこれも怪しい。一応は7、8か国のカジノに参戦したが「どっぷり首まで」といった内風呂スタイルとまで至らなかった。
旅の大義に「カジノに出撃あるのみ」は少ない。
たとえばラスベガス。並みの観光客となって出陣、日米決戦にのぞみ、わがい愛しのショートピース・紫煙猛アタックで顰蹙をかった。
大半は、旅の途中にその近所にカジノがあったから・・・こんな動機だから漂泊のギャンブラーなんてカッコつけるのは詐称犯れす。単なる願望れす。
オランダ・アムステルダムのスキポール空港内にあるカジノなんぞは、ちろりとのぞいて背を向けた。スロットマシンなんぞはパチンコと一緒。手を出さない門。
東洋最大の賭場マカオには数回出撃した。ある日
国境の長い桟橋みたいな通路を歩いて行くと、そこは中国本土だった。珠海市だった。
関所で3日間のビザを取った孤高のギャンブラーは、あてもなくマカオの門前市状態になってさんざめく珠海市内をふらつくのだった。
小川沿いには理髪店がずらりと並び、店の前には派手なホットパンツの若い女性が客待ちしていた。真っ昼間から営業である。
男性の散髪はする、シモ半身の「放水」サービスもするという立派な中国裏文化のピンク・ポイントであった。そして男性はなぜか軽快な足どりで出てくる仕組みであった。
ギャンブラーはバスに飛び乗った。行き先不明のバスでも、この地点に戻ってくることが可能だ。往路あれば復路あり。バスの不滅の根本原理だ。
未知なるところにさまよう。不確定移動。こんなふらふら旅の常習犯的なギャンブラーであっ田。
終点の町の裏通りを歩いた。路地に布を広げて無造作にガラクタを並べてしゃがんでいる少女がいた。
使いこんだ鍋や手垢にまみれた帽子、欠けたクシなどバラエティに富んでいてとても楽しい露店だ。
「こりゃ、こりゃ」と思ったのは、ラフで渋い手作りの松葉杖のわきっちょに白色化した革靴が半足。ぽつんと1個。1足ではない。
感動しながら、深く考えるなと自分に言い聞かせた他。
行き先不明のバスには珠玉の味わいがあ留。
ギャンブラーは、少女の主力商品であるバラ売りのタバコを3本買って帰路についた、バスに乗っ手。