石川の里山里海、子どもたちの未来を放射能から守る会

震災がれきの広域処理に反対し、石川の里山里海、そして子どもたちの未来を放射能から守るため、活動していきます。

講演会会場使用不許可に対し「抗議声明」を発表

2012年05月21日 | 震災がれき
 本日、「石川の里山里海、子どもたちの未来を放射能から守る会」は下記の抗議声明を発表し、輪島市や報道機関などに届けた。

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輪島市ふれあい健康センター利用不許可に対する抗議声明

1.経緯について
(1)「石川の里山里海、子どもたちの未来を放射能から守る会」は「ちょっと待った!震災がれきの受け入れ 池田こみちさん講演会」の開催を目的に5月14日、輪島市ふれあい健康センター(以下、「センター」とする)の和室の利用許可申請をおこなった。講演会を予定した6月2日は輪島市民祭りが開催されることから、部屋の空き状況はもちろんのこと、施設自体の使用が可能かどうかセンター窓口で確認をし、和室の下見もさせてもらい、窓口担当者も所管する健康福祉部の担当者とも連絡、確認をしたうえでの申請の受理であった。
(2)ところが翌15日夕方、輪島市健康推進課長より、申請をおこなった会の代表である新木順子の携帯に、駐車場が満車となるので貸せないとの連絡が入った。
(3)駐車場の使用は様々な対応が可能な問題であり、翌16日にまで施設利用を求め交渉を重ねるが、平行線に終わる。会としては講演会の会場が確定しなければ開催準備に支障が出ることから他の施設の確保に動くと同時に、不許可の理由を明示した文書の提出を求める。
(4)同日夕方、健康推進課長より新木宅に「不許可決定通知書」が届けられるが、その文書には具体的不許可理由が記載されていなかったため、新木代表は不許可理由の記載を求める。
(5)18日午前、新木代表はセンター内であらためて「不許可決定通知書」を受け取る。

 以上が、大よその経緯である。輪島市民まつりの開催日とはいえ、センターを利用しても特段、行事に支障がないことは窓口で確認していたにも関わらず、一転不許可となったのは、講演会の主催が震災がれきの受け入れに反対する当会であり、しかも内容が震災がれきの問題点を学ぶ講演会だったため、輪島市の上層部から不許可にするよう指示があったと推察される。
 
2.不許可理由の問題点について
 不許可決定通知書に記載されていた不許可理由は下記の通りである。

 市は、市の事業である「児童センター業務(約130名利用/H23年度平均)」及び市祭の安全な遂行を第一に考える必要があり、今回の申請は、市の事業ではなく「目的外使用」に該当するため。
 また、市の事業実施中と同時刻での開催は、館内及び駐車場の更なる混雑・混乱を招くことが想定され、ふれあい健康センター条例に規定する「管理上の支障」を来す恐れがあると判断されるため。


 以下、問題点を指摘する。
<前段について>
(1)2日間にわたる市祭のメイン会場はマリンタウン会場であり、センターは協賛事業をおこな
う会場である。不許可理由にあるように、昨年の利用は1日平均約130名であり、施設の規模からして私たちが講演会を開催しても何ら運営上支障が出るとは考えられない。使用方法は講演会を中心とした平穏な集会であり、市祭の安全な遂行に影響を及ぼすものでもない。
(2)市の事業以外の利用については所定の手続きが定められており、一定の許可条件を満たせば市長は許可すべきである。輪島市ふれあい健康センター条例(以下、「条例」とする)第1条には「市民の健康の保持及び増進に寄与するため」という設置目的が記載されている。震災がれき問題はまさに「市民の健康の保持」に係る問題である。今回の学習講演会はセンター設置の趣旨にまさに合致するものであり、「目的外利用」とは意味不明である。
(3)条例第4条には、「第1条に規定する目的に反すると認められるとき」は、市長は「許可を与えないことができる」とされている。設置目的に反しない限り、この不許可条項には該当しない。従来のセンターの使用状況をみても商店街の活性化に関する会議や輪島まだらの稽古、人形劇団の上演などでも使用されており、「利用の許可」の判断は柔軟に対応されている。今回の講演会のみを不許可とすることは、従来の条例の運用からみても不当である。
<後段について>
(1)「駐車場の混雑」は許可の判断の本質的な問題ではなく、仮に一般の市祭参加者用に駐車場を確保したいのならば、駐車場の利用制限を許可条件とすればよい。「館内の混雑・混乱」についても、市祭の利用者数、あるいは講演会という集会の性格上から考えて、不許可とするほどの問題が生じるとは考えられない。和室の利用について市側に特段の予定がない中、貸さないための理由づくりに他ならない。

3.輪島市に対する抗議と要求
(1)以上、今回の不許可決定に合理的な理由はない。私たちが震災がれきの受け入れ反対の活動に取り組み、今回の集会も震災がれきの問題点を学習する場であったため、認めなかったと判断せざるをえない。たとえ市の方針に反しようとも、様々な角度から市民が自主的に学習し、認識を深め、発言する権利を保証することは民主主義社会の大原則である。主催団体や講演内容によって政治的、恣意的に不許可の決定を下すことは、思想良心の自由、表現の自由、集会の自由を侵害する重大な憲法違反行為であり、ここに強く抗議する。

(2)輪島市内では、その後、ふれあい健康センター以外の市内各種団体が管理する施設についても、私たちの講演会には貸さないという動きが広がっている。市当局からの圧力を不安視しての対応である。私たちが取り組む署名活動についても、市当局から協力しないようにとの働きかけがおこなわれている。
 かつて、原発誘致をめぐり市内を二分する議論が展開された珠洲市においても、今回のような市の施設を反対派に貸さないという暴挙はできなかった。 
 そういう意味においても、がれき問題について自由に意思表示がしにくい現在の輪島市の状況は異常であり、「がれきファシズム」ともいうべき状況となっている。
 震災がれきの受け入れを検討するにあたっては、安全性や経済性、住民合意などについて自由な議論を保証し、民主的な手続きを徹底するよう輪島市に対し強く要求する。

   2012年5月21日
     石川の里山里海、子どもたちの未来を放射能から守る会

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◇署名活動はさらに延長、4次集約は6月10日。
  受入断念の日まで続けます。
  署名用紙はこちらから
ネット署名も展開中
  携帯サイトからもOKです。
  
拡散大歓迎!
 
 



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30 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-05-22 02:15:12
抗議声明は単なるパフォーマンス。
はやく訴訟起こしてください。

訴訟訴訟訴訟
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瓦礫受け入れ反対です (無し)
2012-05-22 14:20:32
瓦礫受け入れ反対です。
宮城県が瓦礫の量が減り、広域処理が不要と公式発表しています。
そのことを受け、瓦礫受入を辞める自治体も増えています。
市としても、再考すべきではないでしょうか?
広域処理は絆ではありません。
避難場所や汚染の無い食べ物を提供すべきです。
また、市民の健康や経済活動を守るのが自治体の役目ではありませんか?
汚染瓦礫を燃やす土地に、観光客は来ません。
住民も健康被害が起きた場合、減る一方だと思います。

22日正午現在、北九州市に搬入されている瓦礫を乗せたトラックが、
反対する市民の座り込みで立ち往生しています。
クリーンな地を放射能汚染から守る行動として、支持します。
瓦礫や木クズを受け入れた場合、市でも同じような混乱が起きると思います。
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モーウンザリ (Unknown)
2012-05-22 21:38:00
輪島市民です。
よくぞやってくれました。
輪島市民のほとんどが、今の市長にうんざりです。吐き気がするほどです。
 がれきのことで、ウンともスンとも言わない市会議員にも不満を持っています。
本当に胸のつかえがとれてスッキリです。

 
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Unknown (Unknown)
2012-05-22 23:26:59
震災がれき搬入妨害の疑い=反対派押し問答、2人逮捕―北九州

時事通信 5月22日(火)21時8分配信

 東日本大震災のがれき搬入をめぐり、警戒に当たっていた警察官に暴行を加えたなどとして、福岡県警小倉北署は22日、公務執行妨害容疑で、自称熊本県荒尾市の飲食店従業員の男(25)ら2人を現行犯逮捕した。同署によると、2人は「身に覚えがない」「わざとではない」などと容疑を否認しているという。
 逮捕容疑は同日午後4時ごろ、北九州市小倉北区西港町の市道で、宮城県石巻市のがれき搬入作業で警戒に当たっていた警察官の無線機を引き抜いたり、体当たりしたりするなどの暴行を加えた疑い。 
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輪島の場合は大惨事に (Unknown)
2012-05-23 14:04:10
 輪島市が強引にがれきを受け入れた場合
 福岡県以上の大惨事が起きます。
 輪島の漁師が怒ると何もかも覚悟して行動す
 るから ただ事では終わらないと思います。

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応援しています (まゆ)
2012-05-23 23:26:21
関東より、子供への放射能の影響が心配で、
実家のある石川に来ているものです。

全国各地で試験焼却が予定されており、
とても心配です。

私は子供の健康以外は全て捨てて、
実家に帰ってきています。

放射能のことも、
たくさん調べました。

瓦礫の拡散は安易すぎます。

以前テレビで、輪島の職員の方が、
セシウムとカリウムの値を比較して、
安全だ、と市民むけ資料を作成されているのを見て、愕然としました。

被災地のためにできること、
子供たちのために大人がしてあげられること、
たくさんあるはずです。

何かあれば協力させてください!



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同感です (無し)
2012-05-24 14:05:12
輪島市をはじめ、放射能汚染瓦礫を受け入れ予定の自治体は、
土地の汚染や住民の健康被害より
目先の利益が優先なのでしょうか。
上のまゆさん同様、私も関東から子どもを連れて実家石川に避難してきています。
避難先で瓦礫が焼却されたら、行くところがもうありません。
何のための避難だったのか?
避難者は二度被曝します…
瓦礫を受け入れることが絆とは思えません。
避難者を受け入れるクリーンな土地と、
汚染の少ない食べ物を提供することが絆ではないでしょうか。
返信する
私たちは (宮城県民です)
2012-05-24 23:09:09
そんなに汚いのですか?
放射能で汚された人間扱いなんですか?
輪島や北九州の市民からは
人間扱いされないんですか?

本当に日本の国の放射能が心配なら
そんな地域に人を住まわせている事に
まず異議を唱えないの?

つまりは、
あなた達が狂ったように騒ぐ程
汚染された地域に住む私たちは
見捨てて
そんなところから来る物で
自分のところが汚されるって
騒ぐだけなの?

返信する
頑張ってください (Unknown)
2012-05-25 13:12:40
私も開催場所が市の管轄だったので、開催自体が心配でしたが、やはりそんなことがあったんですね。
でも、でも、諦めないでください!!!

全国から応援してくれてる人が沢山います。
輪島の里海里山を是非是非守って下さい!!
市長はどうせやめれば責任逃れができます。
そんな人に決定を任せられるはずがありません。
どうかどうかあきらめず
応援しています。

上記宮城県民様

「本当に日本の国の放射能が心配なら
そんな地域に人を住まわせている事に
まず異議を唱えないの?」

おっしゃる通りだと思います。
是非異議を訴えて下さい。
今はみんなで国への異議を訴える必要があると思います。
返信する
Unknown (宮城県民)
2012-05-25 23:08:47
>>今はみんなで国への異議を訴える必要があると思います。

被災地の市町村が処理に困っている
瓦礫という名の、我々の住まいの残骸に対して「放射能にまみれて汚らしい」と言って搬入の異議を唱えてますね。
国に対してでなく市町村の職員や搬入業者にそして「そんな物押しつけやがって」と被災者に対して。
被災地域に風評や放射能によって苦しめられている人たちが存在することがおかしいのに、そこに意義を唱えるのでなく、
あなた方のやっていることは
その人たちがふたたび立ち上がることの足を引っ張るだけでないんですか?

そもそも我々は、あなた方瓦礫搬入反対派が、被災地の状況をたいして確認もせずに「放射能まみれ」だと搬入反対を叫び続けることに違和感を感じ、あきれ果てています。宮城福島岩手からおたくの事務所にお伺いしたら拒否されつまみ出されるんでしょうね。

特に報道されている輪島や北九州、横須賀や青森から雪が運ばれる時に騒いだ沖縄や高田の松を拒否した京都など「どうやったら受け入れできるのか?」ではなくただヒステリックに子供をダシにして「汚い物は・・」その裏には「自分さえよければよそは関係ない」が見えています。

代替案はあるのですか?
新潟県や福井県で同じような事態になったときに他人事のように「搬入禁止」と騒ぐんですか?
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