茨城県の500頭搾乳の農場。海外研修生や従業員を雇用しています。このくらいの規模になると、スタッフの力量発揮が牧場の成績を左右するので、彼らに「一つ一つの仕事の意味を的確に理解してもらうこと」は、経営者の大事な仕事になります。
たとえば、酪農界で当たり前のように使われる「TMR」も、初めて酪農場で働く人は、「エサ」にしか見えません。だから、TMRの概念や技術背景を知ってもらうことから始める必 . . . 本文を読む
千葉県のある農場。44頭の対尻式繋ぎ牛舎。5~6年前から、カウコンフォートを追求し、飼槽、給水施設、牛床マットなど、施設を改造してきました。
そして、真ん中の作業通路にも、パーラー室に使われているゴムマットを全面敷き詰めました。こうすることで、人の足にもやさしいし、とくに冬場の搾乳時は下からの寒さが違う、と好評です。
かかった経費は約30万円。でも、「牛だけではなく、ヒューマン・コンフォ . . . 本文を読む
茨城県西部は野菜の産地。今の季節は、キャベツ、レタス、白菜など、濃淡の緑の畑が広がっています。
そんな地域にある牧場。70頭の繋ぎ牛舎。F1肥育との複合経営で、搾乳牛への授精はすべて和牛、30カ月齢まで肥育して出荷。以前は、フリーストール牛舎で多頭化というシナリオを描いたこともあったけど、今振り返ると、現在のスタイルにして正解だったと言います。
十年前くらいにフリーストールを考えながら、 . . . 本文を読む
来年から新連載の打ち合わせで、K獣医科医院を訪問しました。「明日から現場で役立つ、改善のヒントになる原稿にしたいネ」ということで、スタッフで分担して現場のデータを中心に書いていただき、一年間分12回のテーマを決めました。
例えば、ある農場データから、F1和牛も系統によって販売価格に大きな違いがあることがはっきり分かります。だから、単に和牛を付けてF1生産すればいいというものではなく、データを . . . 本文を読む
体細胞数10万以下という県トップクラスの乳質で、3年間連続で県酪連から表彰されている酪農場におじゃましました。
管理のポイントをうかがうと、「体細胞数の高い牛を、徹底して見つけること。早めにチェックし、その牛の乳は絶対にバルクに入れないこと」とのこと。「それができるかどうかです」と答えてくれました。PLテスターも自分でやっていると、どうしても甘い判断になりがち。だから、ときには獣医さんのよう . . . 本文を読む
大手銀行系の某シンクタンクの研究員を、栃木県北部の酪農家に案内したところ、融資の話に花が咲きました。農家の担保力が落ち、お金を借りたくても、従来の金融機関では借りられない人が多いからです。
一方、地方銀行やリース会社などが、農家の経営能力や牛などを動産担保とする手法で畜産分野に参入し、パンフレットを持って農場を回っています。某シンクタンクの系列銀行も、農業向けの金融商品を売り出しました。訪問 . . . 本文を読む
10日の体育の日、生乳生産現場の衛生管理について、いくつか聞きたいことがあったので、茨城県のある酪農協の青年部長の酪農場を訪問。用件が済んでから、青年部活動の話になった。
「青年部の年齢層が20~30歳以上と幅広く、とりわけ就農したての人に、どうしたら酪農への意識をもってもらえるかが悩み」と言う。技術研修や勉強会を中心に活動していきたいのだが、それだけではその輪の中に入れない人が出てくる。
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近年、各地で実用例が増えてきたバイオディーゼル燃料(BDF)。軽油の代替として、環境にやさしく、エンジンにも嬉しい再生可能なバイオ燃料として注目されています。しかも、地域内で入手可能な廃食油や動物脂肪を原料にして作れるので、いくつかの公的研究機関では、畜産分野への応用を研究しているようです。
先日たまたま寄った、千葉県内のある酪農場では、廃食用油から作られたBDFを、トラックやトラクターなど . . . 本文を読む