草づくりは結い（ゆい）で

長野県Ｈ牧場は、条件の良くない小さな畑でも積極的に借り受け、飼料生産を行っています。

畑は、牛舎周辺の3.5㎞圏内に43筆散在し、作業効率を高めるために６エリアに分類し、エリアごとに作付けをまとめています。

草づくりで真価を発揮しているのが、先輩酪農家との栽培・収穫機械の共同所有化と、「結い（ゆい）」による共同作業。

Ｈさんは、

「互いに仕事量を考え、連携しながら、労働力を提供し合っています、労賃をお金で計算し、きちんと経理を合わせていく共同作業もあるけど、自分たちは、互いに伸びていこう、助け合っていこう、という結い（ゆい）の心を大切にしていきたい」

と語っています。

２戸の共同作業の面積は、とうもろこし２３ha、ライ麦１０ha、牧草８ha、麦わら７ha、稲わら１３ha。草づくりには、農繁期にはコントラクターなどの外部委託も活用します。

牧場がめざしているのは、一つのアクションが自分のメリットになるだけでなく、周囲のメリットにもつながり、メリットが循環していく経営。周囲から“必要とされる”酪農なのです。