Dairy Japan 関東支局

デーリィジャパン関東支局です。関東や長野、山梨、新潟、静岡などを歩く中からトピックスをお届けしました。

ハーズマン

2007年03月08日 | Weblog
「○○牧場はハーズマンが変わってから牛群がガタガタになったんだよ」

多くの牛を日本に輸出していたこの牧場の名前が聞かれなくなって久しい頃、Kさんはアメリカ酪農視察ツアーの車中で、そう説明してくれた。30年以上も前のことです。

それ以来、“ハーズマン”という言葉の響きに、ある種の畏敬を感じてきた。単なる牛群管理者でなく、“経営を左右するくらいの腕をもっている人”というイメージを持ってきた。

アメリカの酪農雑誌に載っているハーズマン・スクールに問い合わせ、案内を送ってもらったこともある。

カナダのブリーダー牧場でハーズマンとして5年勤め、帰国したばかりのMさんが宮城県のある地区の共進会でジャッジをするというので、東北まで日帰りで見に行ったこともある。

アメリカ南部の新興酪農地域では、優秀なハーズマンは高額の報酬で引き抜かれていく、と彼の地に長く在住の獣医さんから聞いたこともある。

このように、ブリーダー牧場であれ、コマーシャル牧場であれ、ハーズマンは牛飼いの「知識」と「腕」と「センス」が求められる職業。牧場主の片腕となって経営を支えるポジション。

弊社の近刊「ハーズマン日記」には
「この仕事をするようになってから10年近くなりますが、最近ある程度「牛を見る」という意味が分かってきた気がします。親方に耳にタコができるくらい言われ続けた「牛を見ろ」という言葉。(中略)ハーズマンという職業を選んだ原体験は、実習時代に経験したのだと思います」
とある。

筆者の水口さんは31歳のときに酪農実習を始め、飼料会社勤務、再び酪農実習&牧場勤務などを経て、2004年から北海道十勝のサンシャイン牧場長。

そして「牛が見えてくると、仕事の面白さも増してくる」と。









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3 コメント

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裏ばなし (エイトワン)
2007-03-19 21:35:01
DJ誌連載の「ハーズマン日記」を毎月楽しみにしております。
ユニークな水口さんの酪農現場のはなしに、そうそうとにやにや、げらげら笑いながら読んでいます。
単行本として発行されたというので買い求めました。
連載日記の合間に「裏ばなし」があって、これがまた
「にやにや、げらげら」もので2190円は安い!
いろいろな経験があったからこその「裏ばなし」でしょうからこらからも楽しみです。

水口さんに頼まれたりして宣伝しているわけではないですよ  キッパリ

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コメントありがとうございました (編集子)
2007-03-20 08:37:01
エイトワンさん、「にやにや、げらげら」という最高のお褒めの言葉をいただき、誠にありがとうございました。
この本の編集作業中、《裏》を読んだ編集部員の全員も必ず「にやにや、げらげら」でした。
また試しに、酪農をまったく知らない人たちにも読んでもらったところ、やはり全員が「にやにや、げらげら」でした。
そこで、この本は、一般消費者の方々にも読んでいただき、もっともっと酪農現場に興味を持ってもらえればいいなぁと思っています。
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Unknown (DJ関東)
2007-03-25 18:00:31
エイトワンさん、コメントありがとうございます。

弊社編集子の通りです。これからの連載もご期待下さい。

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